英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
日英外務・防衛閣僚会合
平成27年1月23日


1月21日(水曜日)13時~15時(英国時間),英国を訪問中の岸田文雄外務大臣及び中谷元防衛大臣は,フィリップ・ハモンド(Philip Hammond)外務・英連邦大臣及びマイケル・ファロン(Michael Fallon)国防大臣との間で日英外務・防衛閣僚会合を行いました。概要は以下のとおりです。
- 英国側から,昨年5月の両国首相間の合意を踏まえ,第三次安倍内閣発足後直ちに外務・防衛閣僚会合の開催に至ったことは本件会合の重要性を示すものである旨の発言がありました。両国は,安全保障及び防衛分野の協力を強化していくことで一致しました。
- ISILによる邦人人質事案に関し,英国側より,日本に対する連帯の意を表明するとともに,英国は日本とともにある旨発言があり,情報分野での協力強化を含め本件について最大限協力する姿勢が示されました。また,日本側から,日本の支援は,難民支援をはじめ,非軍事的な分野での支援である旨説明したのに対し,英国側からは,ISILに対するイラクにおける空爆は対策の一部でしかなく,より包括的かつ長期的な取組が必要であるとして,日本の支援を高く評価する旨の発言がありました。両国は,国際社会と連携しつつ,テロとの闘いに引き続き取り組んでいくことを確認しました。
- 両国は,安全保障及び防衛分野の協力を進めていく上で,戦略的情勢認識を共有すべく,ウクライナ・ロシア情勢,中国・北朝鮮・南シナ海等のアジア情勢について意見交換を行いました。また,国際社会が直面する地球規模の脅威として,ISILに加え,エボラ出血熱対策についても意見を交換しました。
- 両国はまた,双方の安全保障政策について説明し,英国側より、日本の安全保障法制の整備に係る取組は英国にとっても重要であり,歓迎する旨の発言がありました。また,オフセット契約方式を含む両国間の防衛装備品に係る調達方法についての意見交換を含めた防衛装備・技術協力やサイバー分野での対話・協力を進めていくことを確認しました。英国側からは,物品役務相互提供協定(ACSA)の早期締結に向けた高い期待が表明され,首脳間の決定を踏まえ,日本の安全保障法制の整備の進展を踏まえつつ,可能な限り速やかに作業を進めることで一致しました。
- 両国は,今回の会合が有意義であったことを評価しました。
なお,次回の会合について,四大臣は,双方の都合の良い時期に東京で開催することで一致しました。