フランス共和国
日仏首脳昼食会
令和6年5月2日
(写真提供:内閣広報室)
現地時間5月2日午後1時35分(日本時間2日午後8時35分)から約2時間、OECD閣僚理事会に出席するためパリを訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、エマニュエル・マクロン・フランス共和国大統領(H.E. Mr. Emmanuel Macron, President of the French Republic)と日仏首脳昼食会を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、岸田総理大臣から、昨年1月以来となるパリ訪問をうれしく思う旨述べ、昨年12月にマクロン大統領との間で発表した「特別なパートナー」の下での日仏協力のロードマップが着実に実施されている旨を歓迎しました。これに対し、マクロン大統領からは、日本のOECD加盟60周年への機会における岸田総理大臣のパリ訪問に歓迎の意が示されるとともに、現在の国際情勢の中で日仏が緊密に連携していくことの重要性が述べられました。
- 両首脳は、インド太平洋における日仏協力が多層的に発展していることを歓迎しつつ、日仏部隊間協力円滑化協定(RAA)の交渉開始に合意し、交渉を着実に進展させることで一致しました。また、「重要鉱物分野の協力に関する日仏共同声明」の署名を歓迎し、経済安全保障分野において更に連携を強化していくことで一致しました。ビバテックへの主賓国としての日本の参加を含めたスタートアップ分野での協力強化、「日仏高速炉開発協力に関する一般取決め」の更新等、日仏間の経済・科学技術分野における関係強化を歓迎しました。また、AIについて、来年初頭に開催が予定される仏主催AIサミットも念頭に、広島AIプロセス等を通じ、安全、安心で信頼できるAIの実現に向けて連携していくことで一致しました。また、岸田総理大臣よりFMCTフレンズへのフランスの参加を歓迎しました。両首脳は、第三国における自国民の保護に関する連携強化の進展を歓迎し、岸田総理大臣より昨年のスーダン、ニジェール、3月のハイチからの邦人の退避にあたっての仏政府からの支援に謝意を示しました。
- また、両首脳からは、今夏のパリオリンピック・パラリンピック競技大会及び来年の大阪・関西万博等を通じ、両国間の交流がさらに活性化されることに期待を表明しました。両首脳は、「ドラゴンボール」をはじめとする漫画を含め、日仏の文化交流を更に強化していくことで一致しました。この関連で、岸田総理から、「ドラゴンボール」の江戸切子のグラスをお土産として用意した旨述べ、マクロン大統領から謝意が表明される一幕がありました。
- その他、両首脳は、中東情勢、ウクライナ情勢及び核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応や中国を含むインド太平洋情勢といった国際社会の諸課題について意見交換を行い、両首脳間で緊密に連携するとともに、G7での連携を一層強化していくことで一致しました。
(参考)
部隊間協力円滑化協定(RAA)は、一方の国の部隊が、他方の国を訪問して協力活動を 行う際の手続、及び同部隊の地位等を定める協定です。