デンマーク王国

平成29年1月20日

 1月18日,岸信夫外務副大臣はデンマークを訪問したところ,概要は以下のとおりです。

1 サムエルセン外務大臣表敬

(1)二国間関係

(ア)冒頭,岸副大臣から,サムエルセン外相の就任に祝意を述べると共に、今次訪問に際するデンマーク側からの温かい歓迎に謝意を表明しました。

(イ)両者は,本年の両国の外交関係樹立150周年を祝福しました。岸副大臣より、日本の皇室、デンマーク王室の歴史ある御交流を基礎として両国関係は緊密であり、双方の皇太子殿下が150周年事業の名誉総裁に各々御就任されたことは喜ばしい旨述べました。両者は,本年の両国外交関係樹立150周年を機に,2014年の首脳会談で合意した「成長とイノベーションのための戦略的パートナーシップ」を一層発展させていくことで一致しました。

(2)日EU関係

(ア)岸副大臣から,世界に保護主義的な動きへの懸念が広がる中,日EUが自由貿易を主導すべく率先して範を示すべきである旨述べると共に、日EU・EPAの可能な限り早期の大枠合意を目指し、引き続きデンマークの支持を得たい旨述べました。これに対し、サムエルセン外相からは、自由貿易の推進は重要であり、日EU・EPAの早期妥結のために協力していきたいと述べました。

(イ)両者は、英国のEU離脱に関しても意見交換を行いました。岸副大臣より、英国のEU離脱の動向を注視している、欧州が強い結束を維持することを期待しており、企業の円滑な経済活動が維持されるよう、予測可能性を高めるなど配慮願いたい旨述べました。

(3)国際社会の課題

(ア)両者は北極政策についても意見交換を行い、グリーンランドでの資源開発や研究開発、北極評議会(AC)での協力に関して、緊密に連携していくことを確認しました。

(イ)両者は,東シナ海及び南シナ海情勢についても意見交換を行いました。両者は,法の支配に基づく国際秩序の維持の重要性につき一致し,海洋国家であり自由な航行を重視する両国が連携していくことを確認しました。

2 日デンマーク外交関係樹立150周年記念式典出席

 岸副大臣は,日デンマーク外交関係樹立150周年記念式典に日本側代表として出席しました。デンマーク側からはフレデリック皇太子殿下,ボック文化・教会大臣他が出席し,両国政府関係者を始めとした約1,000名の参加者の下,盛大に式典が開催されました。同式典では,デンマーク・オーデンセ市と姉妹都市である船橋市による民俗芸能が披露された他,日本側より岸副大臣が,デンマーク側よりボック文化・教会大臣が,日デンマーク外交関係樹立150周年を祝してそれぞれスピーチを行いました。


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