安倍総理大臣

日露首脳会談(概要)

平成26年2月9日

  • 日露首脳会談(1)
  • 日露首脳会談(2)

 2月8日,ソチ・オリンピック出席のためロシア・ソチを訪問した安倍総理は,ソチ郊外にあるプーチン・ロシア大統領の公邸において,14時10分(現地時間)から約1時間会談,引き続き15時25分から16時半まで非公式の昼食会を行った。なお,総理の公邸到着時,プーチン大統領は,一昨年秋田県知事が東日本大震災の際の支援に対する感謝の念を込めて寄贈した秋田犬を連れて総理を出迎えた。

 安倍総理就任以降,プーチン大統領との会談は5回目。ファーストネームで呼び合うなど非常に和やかな雰囲気で行われ,首脳間の個人的信頼関係を一層強固にするものとなった。

1 冒頭発言

(1)プーチン大統領から,総理のソチ五輪開会式出席に感謝する旨述べ,日本とロシアは自然なパートナーであり,政治・経済等あらゆる分野での関係発展により難しい問題の解決のための良い環境ができている旨述べた。

(2)安倍総理から,開会式は素晴らしかったと賞賛し,競技会場に日本の技術が使用されていることは喜ばしい,ウラジーミルが心血を注いだ五輪開催を心から祝福したい旨述べた。また,昨年は4回の首脳会談を重ね,両国関係に新たな1ページを開いた,本年も日露関係を更に飛躍させるよう共に取り組みたい旨述べた。

(3)プーチン大統領から,2020年の東京五輪招致成功に祝意の表明があるとともに,ソチ五輪の準備に向けた協力に感謝する,来訪いただいたことに感謝する旨述べた。

(4)安倍総理から,東京五輪招致に対する協力への感謝を述べた上で,2011年大震災でフィギュア・スケート世界選手権を日本で開催できなくなり,ロシアで開催された際の,会場での日の丸掲揚と日本へ捧げる歌に感謝する,今回,日本選手団はその感謝の気持ちを込めて開会式で日本とロシアの旗を振って入場した旨述べた。

2 日露関係

(1)政治対話
 安倍総理から,6月にソチで開催されるG8サミットの成功に向け協力する意向を伝達し,総理がG8に出席する際にはプーチン大統領との間で会談を行うことで一致した。
 また,両首脳は,プーチン大統領の訪日を秋に実施することで一致した。

(2)日露経済
 プーチン大統領から,昨年の両国間の貿易額が伸びていること,様々な分野で関係が進展していることを,個別案件に触れながら述べた。
 安倍総理から,プーチン大統領が昨年の年次教書で極東開発を重視している旨述べたことに触れ,極東におけるエネルギー,医療,農業,漁業等における協力について意見交換を行った。さらに総理から,極東に限らず,医療,省エネ,都市環境,運輸,中小企業等での日露協力はロシア国民の生活を一層豊かにする旨述べ,既に,スマートシティやコジェネレーション,がん治療設備等のプロジェクトが進みつつあることを紹介した。また,エネルギー関連プロジェクトについても言及した。
 さらに,安倍総理から,昨年12月の茂木経済産業大臣の訪露,3月に日本で行われる予定の日露投資フォーラムに言及し,4月の岸田大臣訪露時に貿易経済日露政府間委員会が行われ,その際経済ミッションも同行する予定である旨述べ,しっかり成功させていくことを確認した。
 プーチン大統領からは,農業,鉄道,インフラ等の分野の関係閣僚,企業のトップを日本へ派遣して具体的プロジェクトを進めたい旨述べた。

(3)平和条約締結問題
 安倍総理から,プーチン大統領が昨年10月のバリAPEC後の記者会見で,経済分野等の日露協力の進展が,平和条約締結を夢見るだけでなく,それに向けた実際の作業を行うための条件を創り出すと述べたことを引用しつつ,平和条約締結交渉を具体的に進めたい旨述べた。その上で,先般の次官級協議,ミュンヘン安全保障会議の際の日露外相会談でのやりとりも踏まえつつ,今後の交渉の進め方につき意見交換を行った。
 プーチン大統領からは,次官級協議の結果については報告を受けているが,引き続き議論を重ねていく必要があると考えている旨述べた。さらに,プーチン大統領は,話し合いの前提となる両国の関係は全体として良い方向に向かっている,簡単ではないが,解決に向けてしっかり議論していきたい,そのためにも首脳間のコンタクトをこのペースで続け,経済等の交流を進めることが重要であると強調した。

(4)人的交流
 安倍総理から,「日露武道交流年」の行事リストをプーチン大統領に手渡し,11月にモスクワで予定される日本武道館のロシア派遣事業へのプーチン大統領の出席を要請した。プーチン大統領は行事リストを興味深く見ていた。
 また,安倍総理から,昨年10月のバリAPECの際の首脳会談において言及した両国間の留学生数を2020年までに5倍に増やすとの目標に資するため,日露の大学間交流プログラムの構築支援を新たに行う旨伝えた。

(5)安全保障
 安倍総理より,日露「2+2」で合意されたテロ・海賊対処の共同訓練が,早速,昨年12月に舞鶴で実施されたことを紹介した。また,日本が「積極的平和主義」の立場から地域と世界の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献していくに当たってロシアは重要なパートナーである旨述べた。その際に,同席の谷内国家安全保障局長を紹介した。
 プーチン大統領は,大きく満足気に頷きながら聞いていた。

3 国際場裡における協力

 安倍総理より,日露間ではアフガニスタンの薬物対策に関して共同プロジェクトを実施してきているが,アフガニスタンからISAFが撤退した後の「ポスト2014」を見据え,今後,中央アジアにおける国境管理や薬物対策等について日露協力を検討していくことを提案し,プーチン大統領は,これは極めて重要な問題であると述べ,賛同した。

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