ロシア連邦

平成27年11月16日
プーチン露大統領と握手する安倍総理大臣 (写真提供:内閣広報室)
日露首脳会談 (写真提供:内閣広報室)

11月15日午後8時10分(現地時間,日本時間では16日午前3時10分)から30分間,G20サミットに参加するためトルコ・アンタルヤを訪問中の安倍総理は,プーチン・ロシア大統領との間で日露首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおり。

1 冒頭発言

(1)プーチン大統領から,9月に岸田外務大臣がロシアを訪問し,日露間で経済分野はじめ様々な協力や接触が継続しており,引き続きこうした協力や接触を進めたい,9月のニューヨークでの首脳会談以来であるが,今月もまたお会いできて嬉しい旨述べた。

(2)これに対し,安倍総理から,お互いに時間をやりくりして,お会いできて嬉しい,まず,先般のエジプトにおける民間航空機事故で,多数のロシア国民が犠牲となったことに改めてお悔やみ申し上げる,最近,両国の関係は活発化している,岸田外相の訪露,次官級の平和条約締結交渉,そして,東方経済フォーラム,ドヴォルコヴィッチ副首相の訪日といった動きを歓迎したい,我々が頻繁に対話することで,日露関係をさらに発展させていきたい旨述べた。

2 日露関係一般

(1)プーチン大統領から,日露間で様々なプロジェクトが始まっており,また,貿易経済日露政府間委員会の本会合や経済諮問会議も行われた,建設的な対話が行われていることを歓迎する,2016年から日本が安保理非常任理事国となることから,国際場裡での協力も進めたい,ロシアとして日本との間で様々な分野で協力を進める用意があり,地域間交流や大学間交流も重要,また,日本におけるロシア文化フェスティバルが継続して行われている旨述べた。さらに,平和条約締結交渉についても,10月に次官級の交渉の第二ラウンドが行われ,互いの立場を理解する上で良い議論が行われ,非常に有意義であった旨述べた。

(2)これに対し,安倍総理から,安保理非常任理事国として,国際社会の喫緊の課題に一層積極的に取り組む考えであり,ロシアとよく意思疎通したい,経済,安全保障,文化・人的交流等の幅広い分野で対話や交流が着実に進んでいることを肯定的に評価したい,経済分野では,露側も重視する省エネ,都市環境,医療,農業等の分野で,有意義な対話が行われ,日露企業関係者による交流も活発化しており,ビジネス強化の機運が盛り上がりつつある,このような肯定的な協力の積み重ねの上に,我々の対話を続けたい,日露関係を前に動かすために重要なことは,こうした形で,二人で話し合っていくことである旨述べた。

(3)プーチン大統領もこれに肯定的な評価を述べ,両首脳は,今後の政治対話について,準備状況などを踏まえ,最も適切な時期のプーチン大統領の訪日を目指して準備を進めること,引き続き首脳レベルの対話を続けていくことを確認した。

3 平和条約締結問題

北方領土問題について,2013年4月の安倍総理のロシア訪問の際の合意に基づき,双方に受入れ可能な解決策の作成に向けた率直な意見交換が,両首脳の間で行われた。


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