欧州安全保障協力機構(OSCE)

第21回OSCE外相理事会

平成26年12月9日

 12月4日~5日,バーゼル(スイス)において第21回OSCE外相理事会が開催され,河野雅治政府代表が日本代表として出席したところ,概要以下のとおり。

1.概要

  • (1)第21回OSCE外相理事会には,加盟57か国及び協力のためのパートナー11か国のうち,50か国程度の外相が参加。
  • (2)第一セッション(4日)ではウクライナ情勢等の欧州安全保障危機への対応,第二セッション(5日)ではテロ等のOSCE領域内外の共通課題との闘いについて議論された。
  • (3)第一セッションでは,ウクライナ情勢に関し停戦合意の履行,協調的安全保障の取組を通じた関係国の信頼回復,平和的解決への期待を表明した国が相次いだ。また,多くの国が特別監視団,選挙監視,国境管理等OSCEが果たしている役割を高く評価した。
  • (4)第二セッションでは,グローバルな課題として,外国人戦闘員への対応など国内対策を含むテロ対策,シリアやイラク等への人道支援,関連の国連決議の履行について議論を展開した国が相次いだ。また,OSCEが得意とする社会・経済面を含めた包括的対策の重要性を指摘する声が多かった。
  • (5)河野政府代表は,欧州とアジアの安全保障の不可分性,積極的平和主義の立場からの日本のウクライナ情勢に対する貢献,女性起業家支援,国境管理を通じたテロ対策等の日OSCE協力について説明し,本年6月に開催した共催会議に対する協力への謝意を表明した。
  • (6)アジア・パートナー国との協力に関する閣僚宣言が採択され,ウクライナに対する特別監視団に対する日本を含む拠出国への謝意が表明された。
  • (7)2015年の議長国はセルビアが務めること及び第22回OSCE外相理事会をベオグラードにおいて2015年12月3-4日の日程で開催することを決定した。

2.河野政府代表の発言(骨子)

  • (1)テロ,大量破壊兵器,感染症等,国境を越える脅威や,海洋,宇宙,サイバー空間といった国際公共財への自由なアクセスに対するリスク等,地域を越えた共通の安全保障上の課題が存在。日本は,グローバルな課題に対応する上で,法の支配,主権,領土の一体性を重視しており,いかなる地域で生じたものであれ,一方的な現状変更の試みに対しては,国際社会全体が声を上げることが必要との認識。
  • (2)ウクライナで発生している事態は,欧州のみの問題ではなく,アジアを含む国際社会全体にとって極めて重要な問題。
  • (3)全ての当事者が停戦合意を遵守し,ウクライナの主権及び領土一体性を完全に尊重する形で,問題の平和的解決に向け,努力することを求める。
  • (4)日本は国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の下,ウクライナの平和と安定のため経済支援,東部の復興支援等を実施,また,OSCEを通じ,政治対話促進ミッション,特別監視団,選挙監視ミッションに対し,財政的・人的貢献を実施。今後もG7の連携を重視しつつ,OSCEとも協力しながら問題の平和的・外交的な解決に向け役割を果たしていく。
  • (5)安全保障を包括的に捉えるOSCEのアプローチは,日本の外交・安全保障上のアプローチと共通。本年6月の日・OSCE共催会議への協力に感謝。
  • (6)日・OSCEの具体的連携事例は,国境管理の強化によるテロ防止,女性起業家支援,政治対話促進と多岐にわたっており,グローバル課題に適切に対応するため,今後も日本の得意分野でOSCEとの協力を促進していく。

(参考)
OSCEは,北米から欧州,中央アジアの57か国が加盟する安全保障機構。外相理事会は,原則として年1回開催。日本は,協力のためのアジア・パートナー。



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