北大西洋条約機構(NATO)
安倍総理大臣のストルテンベルグNATO事務総長との会談

(写真提供:内閣広報室)

(写真提供:内閣広報室)
現地時間7月6日午前9時45分(日本時間同日午後4時45分)から約40分間,欧州訪問中の安倍総理は,NATO本部においてイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長(Jens Stoltenberg, Secretary General of NATO)と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭
ストルテンベルグ事務総長から,安倍総理のNATO本部訪問を歓迎し,これまでの日本とNATOとの協力が進展していることに言及し,引き続き関係を強化したい旨述べました。これに対し,安倍総理大臣から,基本的価値を共有する日米欧の同盟ネットワークを強化し,信頼できるパートナーとしての日NATO協力を推進していきたい旨述べました。
2 日NATO協力
(1)安倍総理とストルテンベルグ事務総長は,3年前に合意した「日NATO国別パートナーシップ協力計画(IPCP)」に基づき,海洋安全保障,サイバー,人道支援・災害救援,女性・平和・安全保障などの分野における協力の進展を確認し,更に推進していくことで一致しました。
(2)具体的には,NATO側より提案のあった海洋安全保障分野での日NATO協力を更に強化するため,英国にあるNATO海上司令部(MARCOM)への連絡官派遣に関し,派遣に同意するとともに,同じくNATO側よりの要請に応え,NATO日本政府代表部の開設に向けて真剣に検討を進めていることを伝えました。ストルテンベルグ事務総長からは歓迎の意が示され,日本のように知見と技術の高いパートナーと情報交換・共同演習等の連携を強化していくことは,日NATO関係のみならず,NATO同盟国にも有益である旨述べました。加えて,サイバー分野については,エストニアにあるNATOサイバー研究拠点(CCDCOE)を通じた協力強化の在り方について意見を交わしました。
(3)その他,安倍総理からは,ストルテンベルグ事務総長の訪日の意向を歓迎し,再会を楽しみにしている旨述べました。
3 地域情勢
双方は,北朝鮮の核・ミサイル問題をはじめとするアジア太平洋地域を含む地域・国際情勢について意見交換を行い,アジアと欧州の安全保障環境は密接に連関しており,法の支配に基づく国際秩序の維持のため,基本的価値を共有する日本とNATOが協力を高め,同盟のネットワーク強化が重要であるとの認識で一致しました。