タジキスタン共和国
日・タジキスタン首脳会談



本5日午後6時40分頃から約45分間,安倍晋三内閣総理大臣は,実務訪問賓客として訪日中のエマムアリ・ラフモン・タジキスタン共和国大統領(H.E. Mr. Emomali RAHMON, President of the Republic of Tajikistan)と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 二国間関係
- 握手を交わす両首脳
(写真提供:内閣広報室) - 日・タジキスタン首脳会談
(写真提供:内閣広報室) - 共同記者発表
(写真提供:内閣広報室)
(1) 安倍総理大臣から,3年前のタジキスタン訪問時に受けたもてなしに謝意を述べつつ,ラフモン大統領の4度目の訪日を歓迎する旨発言がありました。また,安倍総理大臣から本年は国連タジキスタン監視団に派遣された秋野豊元筑波大学助教授が現地で殉職して20年の節目の年であることに言及の上,タジキスタンはアフガニスタンと国境を接し,麻薬・過激主義・テロ流入の防波堤として地域安定の要であり,今般合意された「人材育成奨学計画」や国境管理等の協力を進めていきたい旨述べました。また,今後も両国関係を大きく発展させていきたい旨述べました。
(2)ラフモン大統領から,日本がタジキスタン建国以来実施してきた支援に謝意を表明しつつ,今後は,貿易・投資の潜在性を生かすなどして幅広い分野で二国間関係が引き続き発展することへの期待が表明されました。
(3) 日本とタジキスタンが現在共同議長国を務める「中央アジア+日本」対話について,双方は,実践的協力の主要テーマである観光面での協力を引き続き行っていくことを確認しました。
2 国際場裡における協力・地域情勢


(1)両首脳は,国際場裏において日・タジキスタン協力がすすんでいることを歓迎し,今後の更なる協力を確認しました。
(2)両首脳は,中央アジア,中国,北朝鮮等の地域情勢についても意見交換を行いました。特に,北朝鮮情勢については,安倍総理大臣から,国際社会が安保理決議を引き続き完全に履行することの重要性を強調しました。また,拉致問題の早期解決に向け改めて理解と協力を求め,ラフモン大統領の理解を得ました。
会談終了後の文書署名・交換式では両首脳は,「日本とタジキスタン共和国との間の新たなパートナーシップの一層の深化及び拡大に関する共同声明(日本語(PDF)/ロシア語(PDF)
)」に署名しました。また,無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する書簡の交換も含め,今回の訪日における成果文書の交換が行われました。
3 その他
その後の安倍総理大臣主催の夕食会は,各界から日・タジキスタン関係に縁のある方々をお招きし,ラフモン大統領の66歳の誕生日を祝いつつ,和やかな雰囲気の中で行われました。