キルギス共和国

令和5年11月20日

 11月20日、東京において、岸田文雄内閣総理大臣及びサディル・ジャパロフ・キルギス共和国大統領(H.E. Mr. Sadyr ZHAPAROV, President of the Kyrgyz Republic)の立ち会いの下、上川陽子外務大臣と、アルマズ・バケタエフ・キルギス共和国財務大臣(H.E. Mr. Almaz BAKETAEV, Minister of Finance of the Kyrgyz Republic)との間で、供与額10.87億円の無償資金協力「灌漑用水路の運用及び維持のための機材整備計画」に関する書簡の交換が行われました。

  1. キルギス政府が保有する灌漑水路維持管理用機材の約半数は、30年以上前の旧ソ連時代に導入されたものであり、老朽化が進んでいます。そのため、機械の維持管理に多大なコストや時間を要するほか、機械の性能低下により灌漑水路の工事の効率性が著しく低下し、結果として高い農業生産性を実現できない状況にあります。
  2. この協力では、キルギス政府に対し、灌漑用水路の円滑な運用及び適切な維持・管理のために必要な機材を供与することにより、灌漑用水路の水供給及び排水の機能が改善し、限りある水資源を効率的に利用できるようになります。結果として、農業生産性が向上し、各地で農村開発が進むほか、地域間の格差是正につながることが期待されます。
  3. 我が国は、2022年12月、「中央アジア+日本」対話・第9回外相会合において、自由で開かれた中央アジアにおける持続可能な発展を達成するため、「人への投資」と「成長の質」を重視した新しいモデルに沿った協力を確立し発展させることを表明しました。今回の協力は、キルギスの灌漑水路の維持管理能力の向上を通じて同国の農業発展を後押しするとともに、「成長の質」を具体化するものです。
(参考)キルギス共和国基礎データ

 キルギス共和国は、19万8万平方キロメートル(日本の約半分の広さ)、670万人(2023年:国連人口基金)、一人当たり国民総所得(GNI)は1,410米ドル(2022年、世界銀行)


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