スロベニア共和国
日・スロベニア外相会談



本14日,午前9時(現地時間;日本時間同日午後4時)から約70分間,スロベニアのリュブリャナを訪問中の河野太郎外務大臣は,ミロ・ツェラル副首相兼外務大臣(H.E. Dr. Miro CERAR, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the Republic of Slovenia)と外相会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭発言
ツェラル大臣から河野大臣に対して歓迎の意が示され,河野大臣から,日本の外務大臣として初めてスロベニアを訪問できたことは大変光栄である,基本的価値と欧州の結束の重要性を共有するスロベニアは重要なパートナーである旨述べました。
2 二国間関係
両大臣は最近のハイレベル往来の活発化を歓迎し,外相間の対話を継続していくことで一致しました。また,河野大臣から,具体的な案件に言及しつつ,IT・先端技術分野に強みを有し,欧州における物流の地理的優位性を持つスロベニアに対して最近日本企業による投資が拡大しており,更なる経済・投資関係の拡大に向けて協力したい旨述べました。両外相は,経済関係の拡大に向けて協力していくことで一致しました。また,両大臣は,東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたスポーツ交流の拡大等について意見交換を行い,協力していくことを確認しました。
3 西バルカン情勢
河野大臣から,我が国の「西バルカン協力イニシアティブ」について説明し,旧ユーゴスラビア諸国でいち早くEU加盟を実現し,西バルカン諸国の欧州統合に積極的なスロベニアと協力していきたい旨述べました。これに対し,ツェラル大臣は,スロベニアとして西バルカンの安定と繁栄に関心を有しており,この地域への日本の関与を歓迎する旨述べました。両大臣は,西バルカン諸国が欧州の一員として安定と発展を遂げていくことが重要であることを確認し,ボスニア・ヘルツェゴビナやセルビアでの地雷除去における両国の協力の成果等を踏まえ,西バルカン諸国の欧州統合支援の更なる協力の可能性について意見交換を行いました。
4 地域・国際情勢
両大臣は,東アジア及び欧州の地域情勢について意見交換を行い,海洋における法の支配の確立や北朝鮮問題などに連携して対応していくことを確認しました。また,ツェラル大臣から,拉致問題の早期解決の重要性につき理解を得ました。両大臣は,安保理改革についても意見交換を行いました。