セルビア共和国
武藤外務副大臣とセルビア要人との会談
平成27年12月9日


12月2日から6日まで,欧州安全保障機構(OSCE)外相理事会出席のためセルビアを訪問した武藤容治外務副大臣は,同4日(金曜日)(現地時間同日),ブチッチ首相(H.E.Mr.Aleksandar Vucic)を表敬するとともに,ダチッチ第一副首相兼外相(H.E.Mr.Ivica Dacic)と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 ブチッチ首相表敬
(1)武藤副大臣から,日本は西バルカン地域の安定と発展に大きな関心を有しており,セルビアが地域の平和と安定のため建設的な役割を果たすことを期待し,セルビアがEUへの加盟を目指して改革路線を進めることを支持する旨発言しました。また,難民流入問題の最前線にあるセルビアに対して連帯を表明し,日本政府がセルビア等の国々に対し,9月に発表した約250万ドルに加えて,難民の防寒対策として約270万ドルの緊急人道支援を新たに決定した旨説明しました。
(2)これに対して,ブチッチ首相から,難民流入問題への支援を含むこれまでの日本政府の支援に謝意が表明されるとともに,安倍総理,岸田大臣に対するセルビアへの訪問招請が述べられました。また,ユネスコにおける両国間の良好な協力に対して謝意が表明されるとともに,日本企業による対セルビア投資への強い期待が示されました。
(3)また,武藤副大臣は,我が国を取り巻く安全保障環境につき触れた上で,我が国が「積極的平和主義」の立場から国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献していくために,「平和安保法制」を成立させたことを説明しました。
2 ダチッチ第一副首相兼外相との会談
(1)武藤副大臣から,OSCE外相理事会議長国としてセルビアが示したリーダーシップに対する敬意を表明するとともに,日本が来年から国連安保理非常任理事国を務めることを説明し,テロ問題や難民問題,南シナ海における現状変更の動き等の問題に対して,今後セルビアと協力していきたい旨述べました。
(2)これに対して,ダチッチ第一副首相兼外相から,日本はセルビアにとりアジアにおける最重要な国の一つであるとして,今後とも良好な日セルビア関係を構築していくことへの意欲が述べられ,様々な分野で協力していきたいとの発言がありました。