ポーランド共和国

令和3年5月6日
日ポーランド外相会談時の記念撮影の様子 日・ポーランド外相会談
日ポーランド外相会談の様子 日・ポーランド外相会談
日・ポーランド戦略的パートナーシップに関する行動計画への署名後の記念撮影の様子 署名式

 ポーランドを訪問中の茂木敏充外務大臣は、現地時間5月6日午後6時(日本時間7日午前1時)から2時間20分、ズビグニェフ・ラウ・ポーランド共和国外務大臣(H.E. Prof. Zbigniew RAU, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Poland)との間で外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
 なお、会談後、両大臣は2021~2025年の日・ポーランド戦略的パートナーシップに関する行動計画(骨子(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く)に署名しました。

  1. 冒頭、茂木大臣から、ポーランドがV4議長国を務める機会にワルシャワを訪問し、戦略的パートナーシップ関係の強化を確認できることを嬉しく思う旨述べ、ラウ大臣から、茂木大臣の訪問を歓迎するとともに、二国間関係が発展しており喜ばしい旨述べました。
  2. 両大臣は、コロナ禍においてもハイレベルの活発な対話や3月の投資セミナーの開催等の協力が進んでいることを歓迎すると共に、世界的な脱炭素化の流れの中で、経済政策と気候変動対策の両立を進める両国間の協力を継続していくことで一致しました。
  3. 茂木大臣から、ポーランドが推進する三海域イニシアティブを日・EU連結性協力の推進や欧州の結束に資する有意義な取組と評価し、日本の関与のあり方を検討していく旨述べ、ラウ大臣から、米国の支持も得ている本イニシアティブへの日本の積極的な関与を期待したい旨述べました。また、両大臣は、西バルカン諸国のEU加盟に向けた支援の重要性を共有し、連携していくことで一致しました。
  4. 茂木大臣から、「インド太平洋における協力のためのEU戦略」を、EUのインド太平洋への関与の強い意思として歓迎するとともに、「自由で開かれたインド太平洋」に向け、EUの中で存在感を高めているポーランドとの連携を推進していく旨述べました。ラウ大臣から、「自由で開かれたインド太平洋」への強い支持が表明され、両大臣は、インド太平洋地域の平和と安定、自由貿易や航行の自由を推進していくことが欧州を含む国際社会全体にとって重要であるとの認識を共有し、連携をしていくことで一致しました。
  5. 東アジア情勢についても意見交換を行い、茂木大臣から海警法を含む東シナ海・南シナ海における力による一方的な現状変更の試みの継続・強化に対する深刻な懸念を表明しました。両大臣は基本的価値を共有する同志国が結束して、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化していくことの重要性について一致しました。また、北朝鮮について、茂木大臣から、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を求めました。
[参考1]V4(ヴィシェグラード4)

 ポーランド(現議長国)、ハンガリー、スロバキア及びチェコによる地域協力の枠組み。1991年にハンガリーのヴィシェグラードで創設された。首脳、外相、高級事務レベルの対話に加えて、科学技術、第三国支援、防災、環境等の幅広い分野で「V4+日本」の協力が進められている。

[参考2]三海域イニシアティブ

 2015年に中・東欧・バルト地域における南北の連結性強化及び東西格差の縮小を目的として、ポーランドとクロアチアの主導により発足。三海域(バルト海、黒海及びアドリア海)に囲まれた地域のエネルギー、交通・運輸、通信・デジタル等の分野におけるインフラ整備を推進している。現在、V4の4か国を含む12か国が参加している。


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