ボスニア・ヘルツェゴビナ

令和6年7月19日
国連機関職員やNGO関係者とともに写真撮影に応じる上川外務大臣
国連機関職員やNGO関係者と懇談する上川外務大臣

 現地時間7月19日午前9時20分(日本時間同日午後4時20分)から約50分間、ボスニア・ヘルツェゴビナを訪問中の上川陽子外務大臣は、現地の国連機関職員及びNGO関係者と、WPSに関する意見交換を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 上川大臣から、西バルカン地域の平和と安定は、欧州全体にとり重要であり、かつ、それは東アジアにも影響を与えるものである、そうした中、日本はボスニア・ヘルツェゴビナの和平履行に向けて、和平履行評議会(PIC)のメンバーとして、その経済発展及びEU加盟に向けた取組を支援していることを述べました。また、自身がWPSを日本外交の主要な柱の一つとして推進していることを述べつつ、女性の視点から、また、平和と開発の連携の観点から、ボスニア・ヘルツェゴビナにおける課題や、現在の取組について参加者からの発言を求めました。
  2. これに対して、参加した国連機関関係者及びNGO関係者からは、上川大臣の来訪を歓迎するとともに、ボスニア・ヘルツェゴビナ国内における、和平履行に向けた取組に対する同国の女性の参画状況、戦争の経験を次の世代に伝える教育の現状等について説明がありました。特に、自らも戦争犯罪の被害を受け、現在は、そのような被害を受けた女性たちの救済に取り組んでいる方からの生の声は、参加者に強い印象を刻みました。また、多くの参加者から、WPSを主要外交政策の一つとして推進することへの支持及び日本の同分野での支援に対する感謝の言葉がありました。
  3. その上で、上川大臣から、(1)サラエボの書店で見た教科書でも民族による分断が見られ、次世代の教育をいかに一つのナラティブにしていくか、(2)WPSに関する国際的な司法機関との連携をいかに強化するか、(3)9月に開催される国連未来サミット及びWPS決議から25周年となる2025年に向けてWPSの推進にいかに取り組んでいくか、という3つの視点を提起しました。上川大臣及び参加者は、ボスニア・ヘルツェゴビナ及びグローバルなWPSの推進に向けて今後も連携していくことを確認しました。

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