G7

令和6年7月17日
セッション2の様子
セッション2で発言をする上川外務大臣

 現地時間17日午後12時20分(日本時間同日午後7時20分)から約50分間、上川陽子外務大臣は、G7貿易大臣会合セッション2「貿易と環境持続可能性」に出席し、その後現地時間午後1時40分(日本時間同日午後8時40分)から約40分間、ワーキングランチ「経済的強靱性及び経済安全保障」に出席したところ、概要は以下のとおりです。

  1. セッション2「貿易と環境持続可能性」
    1. 冒頭、マティアス・コーマン経済協力開発機構(OECD)事務総長(H.E. Mr. Mathias Cormann, Secretary-General of the Organisation for Economic Co-operation and Development (OECD))から、貿易と環境持続可能性に関するOECDの取組について詳細な説明がありました。
    2. 上川大臣から、気候変動の影響により世界中で自然災害が頻発化する中、貿易政策が環境持続可能性と相互補完的となるよう、G7の貿易大臣が主導的な役割を果たしていく必要性を強調しました。また、上川大臣は、貿易における包摂性向上、特に貿易への女性の参加促進の重要性を指摘し、アフリカやウクライナなど世界各国における日本による女性の就労・企業支援の取組を紹介し、今後もこの取組を続けていく旨述べました。
    3. 会合では、気候変動や環境問題が一刻を争う国際社会の最重要課題であることに一致し、G7貿易大臣会合においても環境持続可能性や包摂性について議論を深め、連携を強化していくことを確認しました。
  2. ワーキングランチ「経済的強靱性及び経済安全保障」
    1. 上川大臣から、貿易の観点から、過剰生産について、それを生み出す非市場的政策・慣行(NMPP)に適切に対処し、公平な競争条件を回復する取組の重要性を指摘しました。また、経済的威圧への対処の観点から、重要鉱物のサプライチェーン強靱化を含め、我々自身の対抗力を強化することの重要性や、G7を超えた連携の重要性を強調しました。さらに、同志国が結束して恣意的な輸出管理を認めず、官民が連携してその影響を緩和していくことの重要性を指摘しました。
    2. 参加閣僚の間で活発な議論が交わされ、サプライチェーン強靱化に向けた同志国間及び官民の連携を強化することで一致するとともに、NMPPの結果生じる市場の歪曲と過剰生産が国際経済秩序を損なうのみならず、新興国・途上国の持続可能な成長を妨げるとの共通の認識を確認し、G7プーリア・サミットでの首脳のコミットメットを着実に実施していくことの重要性につき一致しました。また、重要鉱物の輸出管理に対する監視と情報交換を強化し、重要鉱物の採掘・加工・投資に際して高い環境・社会・ガバナンス(ESG)基準の推進を図るとともに、経済的依存関係を武器化する試みを非難し、経済的威圧に対する共同での評価・準備・抑止・対応を強化することで一致しました。
  3. ワーキングランチ終了後に、閣僚間の議論を総括した「G7貿易大臣声明」(英語(PDF)別ウィンドウで開く仮訳(PDF)別ウィンドウで開く)が発出され、今次G7貿易大臣会合が閉会しました。
(参考)G7貿易大臣会合

 G7貿易大臣会合は、2021年(令和3年)のG7英国議長下で初めて開催され、昨年は我が国が議長として「G7大阪・堺貿易大臣会合」等を主催。本年はイタリア議長下で、2月7日に第一回会合(オンライン)を、7月16日-17日両日に第二回会合(対面)をレッジョ・カラブリアで開催。G7構成国及び欧州連合の貿易担当大臣に加え、アウトリーチ国・機関が一部参加。


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