投資協定

令和8年3月19日

 投資関連協定とは、我が国と締結相手国の投資家が安定的に、予見性を持って投資活動を行うための法的枠組みである投資協定及び投資章を含むEPA/FTAのことを指します。投資関連協定は、投資参入後の投資財産の保護(内国民待遇、最恵国待遇、公正かつ衡平な待遇、不当な収用の禁止、紛争解決手続等)について規定しており、これに加えて投資参入段階における内外無差別等の自由化について規定するものもあります。こうした内容は、我が国経済界のニーズや相手国の事情等を勘案しつつ、相手国との交渉を通じて決まります。投資関連協定の締結により、相手国における投資環境をめぐる透明性、法的安定性や予見可能性等が向上し、我が国からの投資の保護・促進を通じた日本企業の海外展開や相手国からの対日投資の拡大につながることが期待されます。

 国際経済情勢が不透明さを増す中、また、投資に関する多数国間の包括的なルールが存在しない中で、二国間や複数国間で投資関連協定の締結を促進することは、投資活動における法的安定性や予見可能性等を高め、海外における我が国投資家の適切な保護の確保や、他国の投資家と比較して劣後しない投資環境の整備等にもつながるものとして重要です。
 長年にわたり多くの日本企業が世界的にその活動範囲を拡げており、今や我が国の対外直接投資残高は米国、オランダ、英国、カナダ、ドイツに次いで世界第6位(2024年時点)となっています。外国投資は、モノやサービスの貿易と並んで、日本企業の活動に欠かせない柱となっています。

 世界で署名又は締結された投資関連協定の数は、国連貿易開発会議(UNCTAD)のデータによると、1990年代から急増し、約3981件(2026年2月現在)とされています。我が国も、2026年2月末時点で、発効済みの投資関連協定が54本(投資協定37本、EPA17本)、署名済み・未発効となっている投資関連協定が7本(投資協定5本、EPA2本)あり、これら61本で85の国・地域をカバーすることになります。さらに現在交渉中の投資関連協定を含めると97の国・地域、日本の対外直接投資額の約95%をカバーすることになります。

 同時に、経済と安全保障等の分野を横断する領域で様々な課題が顕在化している中、我が国として、投資家の保護と国家の規制権限との適切なバランスの確保等の観点も踏まえて取り組んでいくことも重要です。こうした点も踏まえつつ、引き続き戦略的観点及び高い質の確保の観点を考慮した取組を進めていく考えです。

世界の投資関連協定締結件数の推移のグラフ
(出典:UNCTAD)
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