APEC(アジア太平洋経済協力、Asia Pacific Economic Cooperation)

令和6年11月14日

 現地時間11月14日(日本時間15日)、ペルー共和国・リマにおいて、エルメル・ホセ・ヘルマン・ゴンサロ・シアレル・サルセド・ペルー共和国外務大臣(H.E. Mr. Elmer José Germán Gonzalo SCHIALER SALCEDO, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Peru)の議長の下、APEC閣僚会議第2セッション(議題:「 強靱な発展のための持続可能な成長 」)が開催され、岩屋毅外務大臣が武藤容治経済産業大臣と共に参加しました。概要は以下のとおりです。

  1. 岩屋大臣は、食料安全保障の強化は、日本にとっても重要施策の一つであり、食料需要の増大、気候変動や災害といった影響下において、全ての人が、いかなるときも、十分で安全かつ栄養ある食料が入手可能とならなければならない旨述べました 。
  2. 特に、食品ロスに関して、日本は、SDGs推進の取組として、2030年度までに2000年度比で半減させる目標を掲げているところ、商慣習の見直しなどサプライチェーン全体によるロス削減の取組みや消費者への啓発活動の実施により、事業系食品ロスは8年前倒しで2022年度に達成した例を挙げつつ 、今後とも、この経験をAPECで共有し、食の循環経済を促進する 効果的な取組を国・地域レベルで推進するために一層貢献していく旨を強調しました。
  3. この国際的なサプライチェーンにも多大な影響を与える地域情勢として、法の支配に基づく国際秩序に対する明確な挑戦であるロシアのウクライナ侵略と、北朝鮮とロシアによる軍事協力の一層の進展に懸念を述べ、一日も早くウクライナにおける公正かつ永続的な平和を実現する必要がある旨を指摘しました。また、中東情勢の緊迫化と危機的な人道状況への強い懸念を示し、全ての当事者に対し、最大限の自制と国際人道法を含む国際法の遵守を強く求める旨強調しました。
  4. 参加した多くの大臣からは、強靱な社会の発展にはエネルギーや食糧分野の安定的かつ効率的なシステムの構築が不可欠である旨の発言があり、引き続き持続可能で包摂的な APEC の実現に向けた協力を推進することが確認されました。
(参考)APEC 参加国・地域( 21 エコノミー)

 日本、ペルー(2024年APEC議長)、豪州、ブルネイ、カナダ、チリ、中国、ホンコン・チャイナ、インドネシア、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、フィリピン、ロシア、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ、タイ、米国、ベトナム。
(注)APEC には、香港は「ホンコン・チャイナ」、台湾は「チャイニーズ・タイペイ」の名称で参加。


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