科学技術
岸外務大臣科学技術顧問のハンガリー及び英国訪問
令和元年6月17日から6月21日まで,岸輝雄外務省参与(外務大臣科学技術顧問)は,ハンガリー及び英国を訪問しました。主な活動の概要は以下のとおりです。
1 ハンガリー

(於:ハンガリー)

(於:ハンガリー)
17日から19日,ブダペストで開催された世界研究所長会議(WMRIF)(注)のシンポジウム及び予備総会に,橋本和仁・物質・材料研究機構(NIMS)理事長/総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)有識者議員と共に出席しました。総会では,岸顧問及び橋本理事長から,日本の科学技術イノベーション政策や科学技術外交の取組について講演を行いました。
17日,岸顧問は,ロバース・ハンガリー科学アカデミー総裁を表敬訪問し,ハンガリーと日本の科学技術動向について,意見交換を行いました。
18日,岸顧問と橋本理事長は,バルソニー・ハンガリー教授(前技術物理・材料科学研究所長),ボーク・エネルギー研究センター,シニアリサーチャー,ナジ=レベク外務貿易省科学外交局長と共に,佐藤駐ハンガリー特命全権大使公邸を訪問し,ハンガリーの科学技術政策の動向や日本との連携の可能性について意見交換を行いました。
(注)世界研究所長会議(WMRIF)
2015年に岸顧問(当時,物質・材料研究機構(NIMS)理事長)の呼びかけにより設立され,2019年6月現在では世界22か国から51の材料研究機関が加盟している。総会を隔年で開催し,相互情報交換,ネットワーク構築,材料研究に関する今後の世界戦略について議論する等の活動をしている。2008年から「WMRIF若手研究者賞」として,優れた若手研究者を表彰してきたが,今般,岸顧問のWMRIFへの貢献に敬意を表して,「The Kishi Award」に改称されることが満場一致で合意された。
2 英国


20日,岸顧問は,ケンブリッジのTWI(接合・溶接研究所)を訪問し,ポール・ウーリン研究担当理事らと英国の研究システムや接合・溶接技術動向について意見交換を行い,研究施設を見学しました。また,岸顧問と橋本理事長は,大沼信一教授(Professor of UCL, Chair in Experimental ophthalmology)及び廣畑貴文教授(Professor, University of York Department of Electronics)と共に,在英国日本国大使館・岡田駐英特命全権公使公邸を訪問し,英国の科学技術イノベーションの動向や日本との連携の可能性について意見交換を行いました。
21日,岸顧問は,ロビン・グライムス教授(Professor of Materials Physics Imperial College, 前英国外務大臣科学技術顧問,現国防省科学技顧問)と科学技術顧問制度や日英研究交流の深化の可能性について,意見交換を行いました。また,岸顧問は,物質・材料研究機構(NIMS)が在英国日本国大使館にて開催した第10回STAMコロキウム“Global Trends in Research on Data-driven Discovery in Materials Science”に出席し,「日本の科学技術外交と材料科学」と題して講演を行いました。橋本理事長を始めとし,日英両国からオープンアクセスやデータ駆動型材料開発の動向に関する発表や議論が行われ,盛況のうちに終了しました。