トルクメニスタン

トルクメニスタン(Turkmenistan)

基礎データ

平成30年5月30日

  • トルクメニスタン国旗

一般事情

1 面積

48万8,000平方キロメートル(日本の1.3倍)

2 人口

580万人(2017年:国連人口基金)

3 首都

アシガバット(Ashgabat

4 民族

トルクメン系(76.7%),ウズベク系(9.2%),ロシア系(6.7%),カザフ系(2.0%)等

5 言語

公用語はトルクメン語(テュルク諸語に属し,トルコ(共和国)語やアゼルバイジャン語に近い)。ロシア語も広く通用。

6 宗教

主としてイスラム教スンニ派

7 略史

年月 略史
8世紀~10世紀頃 トルクメン民族の起源とされるオグズ族が,アラル海付近のステップ地帯を中心に中央アジア地域に展開
10世紀 イスラム教に改宗したオグズ族の他称としてトルクマーンが使用されるようになる。
11世紀~12世紀頃 テュルク系セルジューク朝の下,各地で軍事的な主力として活躍
14世紀~16世紀 現在のトルクメン諸部族の形成が進む
16世紀~19世紀 ヒヴァ・ハン国やブハラ・アミール国の下,現在のトルクメニスタン領オアシス地域に徐々に定着。半農半牧の生活に移行
1869年 帝政ロシアがカスピ海東岸に侵攻し,クラスノヴォツク(現トルクメンバシ)の礎を築く
1881年 ギョクデペの戦い(帝政ロシア軍の侵攻に対する熾烈な抗戦)
1885年 帝政ロシアがトルクメン諸部族のほとんどを支配下におく
1918年 ロシア連邦共和国の一部としてトルキスタン自治ソビエト社会主義共和国成立
1924年 ソ連の民族共和国境界画定によりトルクメン・ソビエト社会主義共和国が成立
1990年8月22日 共和国主権宣言
1990年10月27日 ニヤゾフ大統領就任
1991年10月27日 共和国独立宣言
1992年5月16日 共和国憲法採択
1995年12月 国連総会において「永世中立国」として承認される
1999年12月28日 議会の全会一致によりニヤゾフ大統領が終身大統領となる
2006年12月21日 ニヤゾフ大統領死去
2007年2月 大統領選挙が実施され,ベルディムハメドフ大統領代行が当選,同月14日に大統領に就任。
2012年2月 大統領選挙が実施され,ベルディムハメドフ大統領が再選。
2017年2月 大統領選挙が実施され,ベルディムハメドフ大統領が再選。

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

グルバングルィ・ベルディムハメドフ大統領(2007年2月就任,任期7年,2012年2月,2017年2月再選)

3 議会

一院制(「メジリス」:任期5年,定数125)(前回選挙は2013年12月)

4 政府

(1)首相
(憲法上,閣僚会議議長(首相)は大統領が兼任する)
(2)外相
ラシッド・メレドフ(副首相兼任)

5 内政

 1991年10月27日共和国独立宣言。

 独立前の1990年10月から大統領職にあったニヤゾフ大統領は,反対派勢力を排除して強力かつ個人崇拝的な独裁体制を確立。他方,その非民主的体制や人権問題について国際社会からの批判を受けた。

 ニヤゾフ大統領は2006年12月に死去。2007年2月11日に実施された大統領選挙で,ベルディムハメドフ大統領代行(前副首相兼保健・医療工業相)が89.23%の得票率で当選し,同14日,大統領に就任した。

 2008年9月に行われた憲法改正では,大統領から任命される議員から構成されていた最高意思決定機関「人民評議会(ハルク・マスラハティ)」が廃止され,選挙を通じて選出される議員から成る「議会(メジリス)」の権限が拡大された。同年12月には,同国で初めてOSCEを含む国際監視団の活動をともなう形で議会選挙が実施された。

 2012年2月,大統領選挙が実施され,ベルディムハメドフ大統領が再選。

 2017年2月,大統領選挙が実施され,ベルディムハメドフ大統領が97.69%の得票率で再選された。

外交・国防

1 外交基本方針

 独立以降,一貫して自ら「積極的中立」と呼ぶ独自の外交方針を標榜。1992年5月,CISの集団安全保障条約に署名せず,また,2005年のCIS首脳会合においてCIS正加盟国から「準加盟国」となった。

 1995年12月の国連総会では,同国の「永世中立国」としての地位が認められた。

 但し,ベルディムハメドフ大統領は,2007年8月の上海協力機構首脳会合に「ゲスト」として参加し,同年9月の国連総会で1995年以来となる同国大統領としての演説を行うなど国際社会との関係強化の動きを示しつつある。2007年12月には,首都アシガバットに国連中央アジア予防外交センター(UNRCCA)が開所された。ベルディムハメドフ大統領は,外遊にも前向きであり,2008年4月にはトルクメニスタン元首として初めてNATOサミット(ブカレスト)に参加した。また,2009年12月にはトルクメニスタン元首として初めて日本を訪問し,2015年3月には第3回国連防災世界会議(於:仙台市)出席のため再度訪問した。

 最重要の資源である天然ガスについては,ロシアは2016年1月から輸入停止中。輸送ルートの多角化を目指しており,特に近年は,中国への天然ガス輸出を増加させている。

2 軍事力

総兵力22,000人(陸軍18,500人,海軍500人,空軍3,000人)
(ミリタリー・バランス2014)

経済

((注)かっこ内は出典)

1 主要産業

鉱業(天然ガス・石油など),農業(綿花),牧畜

2 GDP

379.2億ドル(2017年:IMF推計)

3 一人当たりGDP

6,642ドル(2017年:IMF推計)

4 経済(実質GDP)成長率

6.5%(2017年:IMF推計)

5 物価上昇率

8.0%(2017年:IMF推計)

6 失業率

3.4%(2017年:ILO)

7 貿易額

(1)輸出
75.20億ドル
(2)輸入
131.76億ドル

(2016年:国家統計委員会)

8 主要貿易品目

(1)輸出
天然ガス,石油,石油製品,織物,綿繊維
(2)輸入
生産技術プラント,電気機器,機械装置,原料・資材,消費財(非食料品),輸送機器

(国家統計委員会)

9 主要貿易相手国

(1)輸出
中国,ロシア,イラン,トルコ,イタリア,イギリス
(2)輸入
トルコ,ロシア,中国,イラン,米国,ウクライナ

10 通貨

マナト(Manat:1993年11月1日導入)(CIS統計委員会)

11 為替レート

1ドル=3.5マナト(2018年5月現在(固定レート):トルクメニスタン中央銀行)

12 経済概況

 トルクメニスタンは,豊富な天然ガスを有し(BP統計によると2012年末時点での天然ガス確認埋蔵量は17.5兆立方メートルで,世界の9.3%),その輸出と綿花生産を基盤に高い経済成長率を維持している。

 また,天然ガスの搬出ルートの多様化を図る中で,中国,イラン,アフガニスタン,インド,パキスタン,トルコとの関係を強めている。

 農業部門は,隣国ウズベキスタンやタジキスタンと同様に,大規模な灌漑による綿花生産が中心となっている。

経済協力

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力 45.05億円(2015年度までの累計)
  • (2)無償資金協力 6.27億円(2015年度までの累計/文化・草の根無償等を含む)
  • (3)技術協力実績 9.14億円(2015年度までの累計)
  • ((1)~(2)はいずれも交換公文ベース)

2 主要援助国

米国,ドイツ,英国,日本,フランス,韓国

DAC諸国のODA実績(過去5年)(支出純額ベース,単位:百万ドル)
暦年 1位 2位 3位 4位 5位 合計
2010年 米国 8.35 ドイツ 1.83 日本 1.55 韓国 1.01 ノルウェー 0.56 14.03
2011年 米国 10.70 ドイツ 1.59 日本 1.27 韓国 0.69 ノルウェー 0.58 15.46
2012年 米国 11.09 ドイツ 1.83 スイス 1.44 英国 0.66 日本 0.53 16.21
2013年 米国 8.37 ドイツ 1.46 英国 0.81 日本 0.56 フランス 0.32 11.92
2014年 米国 8.94 ドイツ 1.58 英国 0.60 日本 0.46 フランス 0.29 12.28

(出典:DAC/International Development Statistics

二国間関係

1 政治関係

  • (1)国家承認日 1991年12月28日
  • (2)外交関係開設日 1992年4月22日
  • (3)日本大使館開館 2005年1月1日
  • (4)在日トルクメニスタン大使館開設 2013年5月

2 経済関係

日本の対トルクメニスタン貿易(2017年:財務省貿易統計)
輸出
91.83億円(一般機械(ポンプ,遠心分離機等),電気機器等)
輸入
0.12億円(植物性原料,化学製品)

3 文化関係

一般文化無償資金協力 計2件 計6,560万円(2014年度まで)

最近の事例 (実施額)

2004年度
トルクメニスタン国立図書館への視聴覚器材(20.4百万円)

4 在留邦人数

66人(2017年6月現在)

5 在日当該国人数

69人(2017年6月現在:法務省)

6 要人往来

(1)往(1997年以降)
年月 要人名
1997年7月 対ロシア・中央アジア対話ミッション(団長:小渕恵三衆議院議員)
2002年7月 シルクロード・エネルギー・ミッション(団長:杉浦正健外務副大臣)
2005年1月 逢沢一郎外務副大臣
2010年11月 伴野豊外務副大臣(第9回日本トルクメニスタン経済合同会議)
2014年4月 牧野たかお外務大臣政務官
2015年6月 山際大志郎経済産業副大臣
2015年8月 薗浦健太郎外務大臣政務官
2015年10月 安倍晋三総理大臣
2015年12月 世耕弘成内閣官房副長官
2016年9月 滝沢求外務大臣政務官
2017年5月 岸田文雄外務大臣(「中央アジア+日本」対話・第6回外相会合)
2017年9月 堀井学外務大臣政務官
2017年11月 堀井学外務大臣政務官
(2)来(1992年以降)
年月 要人名
1992年10月 バザロフ副首相(旧ソ連支援東京会議に出席)
1994年10月 クリエフ対外経済関係相(第1回日本トルクメニスタン経済合同会議出席)
1996年9月 サパロフ副首相(第3回日本トルクメニスタン経済合同会議)
1999年8月 ハリコフ副首相
2000年3月 グルバンムラドフ副首相
2001年6月 ガンディモフ副首相(中央アジア諸国への投資促進会議に出席)
2003年11月 グルバンムラドフ副首相
2005年12月 アイドグディエフ副首相(第6回日・トルクメニスタン経済合同会議)
2009年12月 ベルディムハメドフ大統領(公式実務賓客)(メレドフ副首相兼外相,
ホジャムハメドフ副首相を含む副首相6名,大臣10名同行)
2012年7月 ホジャムハメドフ副首相(第10回日・トルクメニスタン経済合同会議)
2012年11月 メレドフ副首相兼外相(「中央アジア+日本」対話・第4回外相会合)
2012年11月 エリャソフ保健・医療工業相
2013年9月 ベルディムハメドフ大統領(公式実務賓客)(メレドフ副首相兼外相,ホジャムハメドフ副首相を含む副首相7名,大臣3名同行)
2013年11月 アルトィコフ・エネルギー相(閣僚級招へい)
2015年2月 グルバノフ公共事業相(閣僚級招へい)
2015年3月 ベルディムハメドフ大統領(第3回国連防災世界会議)(メレドフ副首相兼外相,ホジャムハメドフ副首相を含む副首相6名,大臣2名同行)
2015年7月 ホジャムハメドフ副首相
2015年12月 アンナメレドフ鉄道運輸相
2016年4月 ヌルベルディエヴァ国会議長
2017年6月 メレドフ副首相兼外相(第12回日・トルクメニスタン経済合同会議)

7 二国間条約・取極

  • 1995年1月11日 日ソ間で結んだ条約の承継を確認
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