4. 環境・気候変動問題への対処
TICADプロセスの下で今後5年間に取られる措置(横浜行動計画)
TICADプロセスは以下の分野における取組を強化する。
- (1)緩和
- (2)適応
- (3)水と衛生
- (4)持続可能な開発のための教育(ESD)
TICADプロセスの下における2009年2月までの主な実施事項
緩和
「森林カーボンパートナーシップ基金(FCPF)」へのアフリカ10カ国の参加を支援。また、アフリカの持続可能な森林経営分野におけるITTOプロジェクトを実施するための資金援助(約224万ドル)を実施。
適応
アフリカ26カ国が日本政府の「クールアース・パートナーシップ」のパートナー国となった。この「クールアース・パートナーシップ」のもと、「日・UNDP共同枠組」として、アフリカにおける包括的適応支援プログラムが策定された。この枠組みに基づき、17カ国への支援を決定し、さらに4カ国と支援に向けて協議中。
水と衛生
水と衛生分野において、5年間の無償資金協力・技術協力として表明した支援額(300億円)のうち、少なくとも40.62億円の無償資金協力を決定(13.54%)。現時点で、14案件の無償資金協力プロジェクト、4案件の技術協力プロジェクトを決定。また、より多くの人々が安全な水を安定的に入手できるようにすることを目指して、日本政府の「水の防衛隊」を4カ国に派遣。
持続可能な開発のための教育(ESD)
「地球環境基金」のうち、アフリカでの環境保全に関する草の根活動支援として表明した支援額(少なくとも1,200万円)について、1,280万円の交付を決定。
今後の課題
・「地球規模での持続可能な社会」の実現のため、アフリカ諸国を含む全ての国々が協力して2013年以降の気候変動に関する実効的な枠組を構築し、地球規模で温室効果ガスの排出を削減するという目標に向けて行動することが必要。
・アフリカは気候変動がもたらす負の影響に脆弱である。適切な適応策の促進や温室効果ガスの排出抑制と経済成長の両立に努力するアフリカ諸国への支援を強化。
・水資源が限られるアフリカにおいて、水資源を有効且つ効果的に活用すべく水循環を包括的に管理する「循環型水資源管理」を推進していくことが重要。