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TICAD閣僚級フォローアップ会合(3月21-22日、於:ボツワナ)
(概要と評価)

平成21年3月23日

1.概要

(1)参加者

 68カ国(うちアフリカより、48カ国、37名の閣僚級が参加)、44の地域・国際機関、5のNGO、民間セクター等、総勢約430名が参加。我が国より、中曽根外務大臣、御法川政務官が出席し、それぞれボツワナ政府及びTICAD共催者(国連、UNDP、世銀)とともに共同議長を務めた。また、福田前総理(特派大使)が開会式でスピーチを行った。

(2)中曽根大臣のスピーチ

(イ)「横浜行動計画」の履行状況

 多くの分野で進捗が見られ、大変良いスタートを切っている。

(ロ)金融・経済危機に直面するアフリカへの支援

(a)TICAD IVの約束の着実な実施

  • 我が国はTICAD IVの約束を必ず実施する決意。

(b)危機に対処する支援

  • 当面約20億ドルの無償資金・技術協力のできる限りの早期実施。
  • 社会的弱者への影響を緩和するための約3億ドルの食料・人道支援及び世界エイズ・結核・マラリア基金への約2億ドルの拠出等。

(ハ)他のドナーの役割

 我が国と同じ決意をもって、より積極的にアフリカ支援に取り組むべし。

(3)議論の概要

(イ)多くのアフリカ諸国より、我が国のこれまでの「横浜行動計画」の実施状況及びTICAD IVでの公約を実施するとの決意表明が高く評価された。

(ロ)世界的金融・経済危機の影響を受けつつあるアフリカ諸国に対する一層の支援の必要性が強調された。

(ハ)成長の加速化を実現するため、インフラ整備、人材育成等の必要性が改めて強調された。

(4)コミュニケの採択

 議論の結果としてコミュニケを採択。ロンドン・サミットへのメッセージとしては、(イ)アフリカの開発資金(ODA、信用供与を含む)の確保、(ロ)各ドナーの既存のコミットメントの着実な履行、(ハ)保護主義の回避、(ニ)ドーハ・ラウンドの早期妥結、(ホ)世界的危機対策におけるアフリカの声の反映等。

(5)二国間会談の実施

 中曽根大臣は、本会合出席の機会を捉え、ボツワナ、ジブチ、ソマリア、ルワンダの首席代表と会談し、二国間関係、地域情勢、安保理改革等につき意見交換を実施。

2.評価

(1)経済危機の打撃を受ける中においても我が国がTICAD IVのフォローアップに真剣に取り組んでいることをアフリカ及び国際社会にアピールする好機となった。

(2)本会合がロンドン・サミットの直前に開催されることを踏まえ、「横浜行動計画の履行状況」に加え、「金融・経済危機のアフリカへの影響」をテーマとしたことにつき、多くの参加者から時宜を得たものとして高く評価された。今後、アフリカの声をとりまとめたコミュニケの内容がロンドン・サミットの議論に反映されるよう働きかけていくことが必要。

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