ロシア連邦

日露経済関係概観

平成29年12月28日

日露経済の経緯と現状

 ロシア経済は、1998年のロシア金融危機を底に、ルーブル切り下げによる国内産業の復調と原油価格の高騰を主な原動力として回復に転じ、1999年以降は10年連続でプラス成長を実現した。これを追うように日露間の貿易高は2003年以降飛躍的に増加し、2008年には2003年比約5倍の約300億ドルに達した。進出企業数も増加しており(2003年231社、2008年373社、2016年450社)、これまで伝統的であったエネルギーや貿易に加え、製造業の分野でも大きく増加した。日本からロシアへの直接投資も2004年以降増加し、2009年には2004年比約7倍に達した。
 2009年には、国際金融危機の影響を受け、ロシアの成長率はマイナス7.8%となり、ロシア国内需要の冷え込み・自動車関税引き上げ措置等により日露間の貿易額は前年比半分以下に落ち込み、単年の直接投資額も100億円近く減少した。
 その後ロシア経済は回復軌道に乗ったが、2015年に再びマイナス成長に転じ、日露間の貿易及び直接投資も減少傾向となった。貿易高については、2017年1月~9月は前年同期比29%の増加となり、回復の兆候が現れ始めている。

8項目の「協力プラン」の具体化を含む日露経済関係の進展

 2016年5月、ロシア・ソチでの日露首脳会談において、安倍総理から8項目の「協力プラン」(注)を提示し、プーチン大統領から高い評価と賛意が表明された。両首脳は、製造業、農業、エネルギーなどの分野における最近の協力プロジェクトの進捗を確認しつつ、互恵的な協力を進めていくことで一致した。
 (注)(1)健康寿命の伸長、(2)快適・清潔で住みやすく、活動しやすい都市作り、(3)中小企業交流・協力の抜本的拡大、(4)エネルギー、(5)ロシアの産業多様化・生産性向上、(6)極東の産業振興・輸出基地化、(7)先端技術協力、(8)人的交流の抜本的拡大
 2017年9月の東方経済フォーラムの際の日露首脳会談では、両首脳は、改正租税条約の署名、8項目の「協力プラン」全体に関わる事項としてJBIC・RDIFによる10億ドルの共同投資枠組みの設立、デジタル経済の実現に向けた協力等の成果を歓迎した。また、安倍総理から医療、都市環境の分野での協力を確認するとともに、両首脳は、「協力プラン」の具体化を更に進め互恵的な日露経済関係を発展させていくことで一致した。また、人的交流の拡大策の1つである2018年の日本年・ロシア年の準備を、幅広い分野で進めることを確認した。
 2017年11月の貿易経済に関する日露政府間委員会では、河野外務大臣とシュヴァロフ第一副首相は、日露租税条約の早期発効に向けた国内手続を迅速に進めることで一致した。また、極東地域における協力につき、日本側から、(1)農林水産業の発展、(2)輸出基地化のためのインフラ整備、(3)投資促進の基盤整備、(4)エネルギー開発を中心に協力を進めることを提案し、極東における協力をさらに進めることで一致した。また、個別分野においても、モデル都市(ヴォロネジ及びウラジオストク)における都市環境協力の具体化、シベリア鉄道の利用促進や極東港湾の高度化等について議論が行われた。

このページのトップへ戻る
ロシア連邦へ戻る