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第4回日本・太平洋諸島フォーラム(PIF)首脳会議(太平洋・島サミット)の概要と評価

平成18年5月28日

1.概要

(1)5月26・27日、沖縄県万国津梁館において、小泉総理・ソマレPIF議長(PNG首相)の共同議長の下、PIF各国・地域首脳の出席を得て、第4回太平洋・島サミットが開催された。

(2)会議において、前回サミットの成果である「沖縄イニシアティブ」のレビューを踏まえ、参加各国首脳は、日本とPIF各国の新たなパートナーシップの構築につき意見交換を実施。

(3)上記議論をふまえ、参加各国首脳は首脳宣言「より強く繁栄した太平洋地域のための沖縄パートナーシップ」を採択した。
 「沖縄パートナーシップ」は、PIF各国の「パシフィック・プラン」に沿った自助努力と、それを後押しする我が国の支援を2つの柱とする日本とPIF間の新たな協力の枠組みである。同パートナーシップの着実な実施のためのメカニズムとして合同委員会が設置された。

(4)我が国の支援として、小泉総理は人材育成を含め、向こう3年間で総額450億円規模の支援を目指すことを中核とする支援策を発表した。さらに、支援の効果的実施の観点から、日本、豪州、NZは三カ国の協力強化に関する共同ステートメントを発表した。

(参考)

(1)PIF(太平洋諸島フォーラム):太平洋島嶼国・地域及び豪・NZが加盟する南太平洋における地域協力のためのフォーラム(14カ国・2地域が加盟)。

(2)沖縄イニシアティブ:2003年の太平洋・島サミットで採択された開発戦略文書。
 日・PIF協力につき5つの重点目標を策定(安全保障、環境、教育、保健、経済成長)。

(3)パシフィック・プラン:2005年10月のPIF首脳会議で採択。域内4つの課題(経済成長、持続可能な開発、良い統治、安全確保)に取り組むための自助努力や域内協力の方向性を打ち出したもの。「沖縄イニシアティブ」をベースに策定。

2.評価

(1)本サミットは、太平洋島嶼国・地域首脳と我が国総理が、3年毎に一堂に会し、直接対話する機会であり、我が国の対太平洋島嶼国外交の節目となるもの。

(2)今次サミットにおいては、前回サミットの成果である「沖縄イニシアティブ」の効果的実施が、確認された。
 さらに同イニシアティブを発展させた新たな日・PIF各国の協力の枠組みである「沖縄パートナーシップ」が首脳宣言で打ち出されたことは、我が国とPIF各国との関係強化のための新たな時代をむかえたといえる。今後、我が国は同パートナーシップの下での協力をPIF各国と進めていくことで、協力関係を更に深めていく。


第4回日本・PIF首脳会議日程・出席者

(1)日程
日付 内容
5月27日(金曜日) 開会式
第1セッション
 議題採択、議題1:「沖縄イニシアティブ」のレビュー
5月28日(土曜日) 第2セッション
 議題2「パシフィック・プラン」とPIF加盟国のオーナーシップ
第3セッション
 議題3「日本の支援」
 議題4「新枠組みのフォローアップメカニズム」
最終セッション
 首脳宣言採択
共同記者会見
(2)PIF側出席者
国名、地域名 出席者名
パプアニューギニア マイケル・ソマレ首相
マーシャル諸島共和国 ケーサイ・ノート大統領
パラオ共和国 トミー・レメンゲサウ大統領
ミクロネシア連邦 ジョセフ・ウルセマル大統領
キリバス共和国 アノテ・トン大統領
ナウル共和国 ルドウィグ・スコティ大統領
サモア独立国 トゥイラエパ・サイレレ・マリエレガオイ首相
ニウエ ヤング・ビビアン首相
ツバル マアティア・トアファ首相
バヌアツ共和国 ハム・リニ首相
クック諸島 ジム・マルライ首相
トンガ王国 フェレティ・バカウタ・セベレ首相
ソロモン諸島 ダッドリー・タウシンガ副首相
フィジー諸島共和国 カリオパテ・タボラ外務貿易相
ニュージーランド ウィンストン・ピーターズ外相
オーストラリア テレサ・ガンバロ外務政務次官
PIF事務局 グレゴリー・アーウィン事務局長
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