日本の領土をめぐる情勢

令和4年5月30日
  • 2008年12月、中国国家海洋局に所属する船舶が2隻、突如として尖閣諸島周辺の日本の領海に侵入する事案が発生した。日本政府は、海上保安庁巡視船からの退去要求及び外交ルートによる抗議を通じて毅然と対処したが、これは中国が法令上のみならず、「力」によって尖閣諸島の現状に挑戦し始めたことを示していた。
  • 2010年9月には、尖閣諸島周辺の日本領海で、中国漁船が海上保安庁の巡視船に意図的に衝突する事案が発生。2012年9月に我が国が尖閣諸島のうち三島(魚釣島・北小島・南小島)の民法上の所有権を、民間人から国に移したことを口実として、それ以降、中国海警局等に所属する船舶が荒天の日を除きほぼ毎日接続水域に入域・航行するようになり、月に数回の頻度で領海侵入を繰り返している。
  • さらに、2021年1月、中国は海警局の職権や権能を定めた「海警法」を制定した。同法には、曖昧な適用海域や武器使用権限等、国際法との整合性の観点から問題がある規定が含まれており、同法によって、日本を含む関係国の正当な権益を損なわれないよう注視していく必要がある。
  • 中国海警船は領海侵入の際に日本漁船に近づこうとする動きを見せたり、砲を搭載した船舶が領海侵入したりするなど、尖閣諸島周辺において「力」を背景とした一方的な現状変更の試みを執拗に継続している。尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない日本固有の領土であり、現に日本はこれを有効に支配している。したがって、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。尖閣諸島周辺の我が国領海内で独自の主張をする中国海警船の活動は、そもそも国際法違反であり、断じて容認できない。
  • こうした日本の立場と、中国側の一方的な現状変更の試みに対する強い懸念については、総理、外務大臣を含むハイレベルから中国側に対し申し入れると共に、中国側の行動の改善を強く求めている。また、領海侵入事案が発生した際には、その都度現場において退去要求を行うとともに、外交ルートを通じて中国政府に対して直ちに厳重に抗議し、即時の退去及び再発防止を強く求めている。日本政府は、今後とも我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くとの決意の下、主張すべきは主張しつつ、冷静かつ毅然と対処していく。
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