アフリカ

議事要旨

平成25年5月16日
1.日時
 
 平成25年5月16日(木曜日)14時40分~16時00分
 
2.場所
 
 外務省講堂
 
3.出席者
 
 (1)官側 松山政司外務副大臣(共同座長代理)
    民側 坂根正弘経団連副会長(共同座長)
 (2)関係省庁・機関(外務省,財務省,経済産業省,JICA,JBIC,JOGMEC,JETRO,NEXI)
 (3)民間企業20社の代表
 
4.議題
 
 (1)TICAD V推進官民連携協議会提言
 (2)TICAD Vに向けた取組
   (外務省,財務省,経産省,各政府機関,経団連)
 
5.議事概要
 
(1)冒頭,松山副大臣から,本年3月にエチオピアで行われたTICAD V閣僚級準備会合において,TICAD Vを通じてアフリカの期待と日本の民間企業の進出意欲をつなぎ,アフリカにおいて,民間セクターが主導する成長を目指したい旨,岸田大臣から述べたことを紹介。また,本協議会の議論の成果を取りまとめた提言について,TICAD Vを契機にオールジャパンで具体化を図っていく決意を表明。
 
(2)坂根共同座長から,(ア)行政官,産業人材の育成,能力強化といった人づくり,(イ)空港,道路,港等の物流インフラを通じた地域経済圏の形成,(ウ)ビジネス環境整備等,これまでの協議会で出された重要な視点が提言には盛り込まれている旨説明。
 
(3)TICAD V推進官民連携協議会提言
 
  外務省から,TICAD V推進官民連携協議会の提言概要について説明し,提言が採択された。
 
(4)TICAD Vに向けた取組
 
(ア)外務省
 現在政府内で検討を進めているTICAD V支援策について説明。
 
(イ)財務省
 (i)JBICを通じた金融支援(前回のコミットメントは5年間で25億ドル),(ii)JICAを通じた円借款,(iii)世界銀行,アフリカ開発銀行の日本信託基金を通じた支援を中心に財務省の対アフリカ支援について説明。
 
(ウ)経産省
 資源,インフラ,個別企業支援の3つを柱に支援する旨説明。また,日・アフリカ鉱物資源大臣会合等,TICAD Vに向けた経産省の取組について説明。
 
(エ)JBIC
 TICADIVの際に立ち上げたアフリカ投資ファシリティのこれまでの実績を紹介しつつ,民間セクター主導による成長促進,及びインフラ整備を中心としたJBICの対アフリカ支援の取組について説明。
 
(オ)JETRO
 TICAD Vに向けたJETROの取組について説明するとともに,TICAD Vに際してJETROが実施するアフリカンフェア及びアフリカ・シンポジウムについて紹介。個別相談も強化したい旨説明。
 
(カ)JICA
 本協議会の提言にも盛り込まれている経済回廊開発及び産業人材育成に関し,TICAD Vに向けたJICAの重点取組を説明。また,アフリカ向けに出入国管理,及び税関管理の研修にも力を入れていく旨説明。
 
(キ)JOGMEC
 ボツワナ・地質リモートセンシングセンター,産油・ガス国研修事業を通じた人材育成,探鉱共同調査等について説明。
 
(ク)NEXI
 アフリカ各国に向けた今後の貿易保険引受け方針(一部緩和)について説明。
 
(ケ)経団連(加瀬サブサハラ地域委員会委員長)
 本年3月,エチオピアで開催されたTICAD V閣僚級準備会合に参加した際のアフリカ側の日本企業に対する期待の大きさについて紹介しつつ,TICAD Vに向けた経団連としての取組を説明。
 
 (5)自由討議
 
-提言には,先般のアルジェリアの事件を踏まえ,具体的安全確保策,安定化支援等が提案されており,評価。
 
-「出口のある教育」,すなわち,職業訓練が行われ,そこを出たら働き口があるというような支援についても言及があり,良くまとまっている。
 
-アフリカ各国の実情に応じたきめの細かい支援を実施し,先方政府と一緒にその国の開発を進めるという姿勢を見せることが重要。
 
-今回の提言内容は良く纏まっているが,世の中のスピード感を勘案すればTICAD開催頻度を現在の5年から短縮するような工夫が必要ではないか。
 
-TICADはアフリカ各国首脳が参集する絶好の機会なので,オリンピック招致活動との連動を強く意識すべき。
 
-アフリカは依然として栄養の改善,そして何より貧困削減が課題。この観点から社会開発と営利活動を一体に考えるソーシャルビジネスはアフリカにおいて,大きな可能性を持つ。
 
-日本がアフリカにおいて産業人材育成や基幹インフラ整備,ビジネス環境整備を進めるにあたっては,官民での情報共有が不可欠。政府には本協議会で出された意見を踏まえ,具体的な政策に練り上げ,TICAD V本番に臨んで頂きたい。
 
-TICAD Vの本会議の模様を衛星放送でアフリカに放送することも一案として考えられる。
 
(6)閉会
 
  坂根共同座長より,これまでの議論を総括。最後に,松山副大臣から,最終回となる第4回会合での議論に対して,出席者に謝意が表明され,本協議会の提言をTICADVに反映させ,官民が連携してアフリカ開発に取り組んでいく決意が表明された。
 


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