ノルウェー王国
ノルウェー王国(Kingdom of Norway)
基礎データ
一般事情
1 面積
38.6万平方キロメートル(日本とほぼ同じ)
2 人口
525万人(IMF2022年)
3 首都
オスロ 人口712,092人(ノルウェー中央統計局 2023年6月末時点)
4 言語
ノルウェー語、サーミ語
5 宗教
福音ルーテル派が大多数を占める
6 略史
年 | 略史 |
---|---|
1380年~ | デンマークと同君連合形成 (1397年~1523年、北欧三か国によるカルマル同盟形成) |
1814年 | デンマークがノルウェーをスウェーデンに割譲 ノルウェーは独立を宣言するも、スウェーデンとの同君連合形成を余儀なくされる。 |
1905年 | スウェーデンとの同君連合を解消し独立 |
1945年 | 第二次世界大戦後、ナチス・ドイツの占領から解放される |
1949年 | NATO(北大西洋条約機構)加盟 |
1960年 | EFTA(欧州自由貿易連合)加盟 |
1972年 | EC(欧州共同体)加盟を国民投票で否決 |
1992年 | EEA(欧州経済領域)協定批准(1994年発効) |
1994年 | EU(欧州連合)加盟を国民投票で否決 |
政治体制・内政
1 政体
立憲君主制
2 元首
ハラルド5世国王(1991年即位)
3 議会
一院制(任期4年解散なし。議席数169。)
4 政府
- ストーレ内閣
- (1)首相 ヨナス・ガール・ストーレ(労働党)
- (2)外相 エスペン・バット・アイデ(労働党)
5 内政
- (1)任期満了に伴い実施された2021年9月の総選挙の結果、左派ブロック政党(労働党、中央党、左派社会党、赤色党、環境党緑)が過半数議席を獲得し、同年10月にストーレ労働党党首を首相とする労働党及び中央党の連立による、少数連立の新政権が発足した。
- (2)ストーレ首相は就任演説において、政策の最優先事項が普通の人々の生活であり、それを前提に気候変動、デジタル化、社会福祉上の課題に対応すると述べ、安定した雇用の重要性を強調している。
外交・国防
1 外交基本方針
(1)EUとの関係強化
- ア ノルウェーは、EU非加盟国。1994年11月、国民投票でEU加盟を否決(1972年にもEC加盟を否決)して以来、EU加盟に関する具体的な議論は行われていない。経済的繁栄を享受している中、EU加盟により得られる利益に懐疑的な国民世論、EU加盟による自国農業及び漁業への影響に対する懸念等が理由。最近の世論調査でも、依然として加盟反対派が過半数。
- イ 一方で、EUとの協力関係は緊密で広範囲に及び、大部分のEU指令を国内に適用。1994年に発効した欧州経済領域(EEA)協定を通じEUと緊密な経済関係を構築していることに加え、シェンゲン協定締約国(1999年参加)として関係欧州諸国との間の自由往来を実現。また、「EEA資金メカニズム」を通じてEU加盟新興国の社会格差是正プログラムに資金拠出。
- ウ 対欧州外交を積極的に展開。EUによるソマリア沖海賊対策及び平和構築分野での文民派遣プログラムへの参画はその例。また2009年10月には、ヤーグラン国会議長(当時)が欧州評議会事務総長に就任した(2014年に再選され、2019年9月まで務めた。)。さらに、欧州防衛基金(EDF)への参加、欧州防衛庁(EDA)との協定等を通じ、安全保障分野でもEUと協力。
(2)地域協力の推進
- ア 北欧諸国、バルト三国、ロシア等の周辺諸国を含む、多くの分野にわたる緊密な地域協力(北欧協力、環バルト海協力、バレンツ協力等)を重視。2017年は北欧閣僚理事会の議長国を務めた。
- イ 198キロメートルにわたり国境を接し、近隣のコラ半島に北洋艦隊基地を擁するロシアとの間では、2010年9月、バレンツ海及び北極海の境界画定に関する条約に署名。2011年2月、ノルウェー国会は同条約を承認。同年6月、批准書の交換を経て、同年7月に発効。他方、ノルウェーは2014年以降、ウクライナ問題をめぐって欧米の対ロシア経済制裁に加わっており、ロシアは報復措置として一部のノルウェー産品の輸入を制限している。2022年のロシアによるウクライナ侵略の開始以降、ロシアとの協力は、国境付近の漁業管理や沿岸での捜索救助等の実務的な協力等、限定的なものとなっている。
(3)多国間協力を重視
- ア 国連(トリグヴェ・リー初代国連事務総長は、ノルウェー人。)、NATO(原加盟国であり、ストルテンベルグ事務総長はノルウェーの元首相。)、欧州安全保障協力機構(OSCE)等、政治、安全保障、経済全般にわたり多国間協力を推進。
- イ 国外における軍事活動への参加は国連、NATO等国際機関の枠組みによることが原則。2021~2022年には、国連安保理非常任理事国を務めた。
(4)国際平和への貢献
地域別では中東、南スーダン、アフガニスタン、イラク、コロンビア等、分野別では軍縮・不拡散、国際貢献活動(軍事・民生両分野)、国連を始めとする各種国際機関、人権・人道及び開発援助に積極的に関与。パレスチナ支援調整委員会(AHLC)議長を務めるほか、スーダン南北包括和平合意にも貢献。また、クラスター弾禁止に向けた「オスロ・プロセス」を主導し、2008年に条約署名式をオスロで開催。2016年のコロンビア政府とコロンビア革命軍(FARC)、フィリピン政府と共産勢力との和平合意を仲介。2021年からはベネズエラ与野党対話の仲介も務めている。
(5)開発援助
- ア ノルウェーは、従来、ODA額の対GNI比1%の維持を目標に設定している。他方、2022年度のODA額は52億米ドル(OECD)で、対GNI比0.86%にとどまった。2021~23年の二国間援助対象重点国は、(ア)長期協力対象国(コロンビア、エチオピア、ガーナ、インドネシア、マラウイ、モザンビーク、ミャンマー、ネパール、タンザニア、ウガンダ)、及び(イ)安定化及び紛争予防を必要とする国等(アフガニスタン、マリ、ニジェール、パレスチナ、ソマリア、南スーダン)の16か国・地域。重点分野は(ア)教育、(イ)人道支援、(ウ)保健・公衆衛生、(エ)民間セクター支援、(オ)気候変動、(カ)人権。
- イ 気候変動問題では森林破壊・減少の防止に向けた国際的取組及び途上国支援を重視し、緑の気候基金など関連する国際協力の枠組みに積極的に参画。
- ウ 海洋分野では、ソールベルグ首相(当時)の主導で2018年に「持続的な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネル」を立ち上げたほか、プラスチックを含む海洋ごみ問題対策への2億8,000万 NOKの資金提供(2019年~2024年)、世銀管理の海洋基金(PROBLUE基金)内に同問題に対処する窓口の設置(2018年)の主導など、積極的に活動。
(6)ハイノース政策
- ア ノルウェー政府は、重要外交・安全保障政策として「ハイノース(北極圏地域)戦略」(2017年4月改訂)を推進中。同戦略は北極線以北の北部ノルウェー及びスヴァールバル諸島周辺から北極へと広がる「ハイノース」における資源、環境等様々な分野における持続可能な開発と、諸外国との国際協力の強化を目指すもの。
- イ 2020年11月には、北極政策に関する白書を公表。優先分野として、前回白書(2011年)をほぼ踏襲する形で、「北極圏地域における平和・安定・予見可能性の確保」、「国際協力及び国際法秩序の強化」、「包括的な、かつ、生態系に基づいた管理」、「北極圏地域の雇用と価値の創造」、「研究及びビジネスのより良い連携」、「北極圏地域の魅力向上と福祉の増進」を掲げた。
- ウ ノルウェーは2023年~2025年の北極評議会(AC)議長国を務める。なお2013年6月にノルウェー北部トロムソにAC事務局、2015年9月に北極経済評議会(AEC)事務局が開設された。
2 国防
- (1)国防費 約758億ノルウェー・クローネ(2023年予算)。2023年7月、ストーレ首相は、リトアニアのビリニュスで開催されたNATO首脳会合で、ノルウェーの国防費を2026年までに対GDP比2%とする旨表明した。
- (2)兵役 徴兵制(18~44歳の男女。2015年1月から女性にも徴兵制が適用。)
- (3)兵力 陸軍3,417人、海軍1, 642人、空軍1,991人、ホームガード384人(2023年)
経済
1 主要産業
石油・ガス生産業、電力多消費産業(アルミニウム、シリコン、化学肥料等加工産業)、水産業
2 GDP(名目)
5,793億ドル(IMF2022年)
3 一人当たりGDP
10万6,328ドル(IMF2022年)
4 経済成長率
3.3 %(IMF2022年)
5 インフレ率
5.9 %(IMF2022年)
6 失業率
3.3 %(IMF2022年)
7 総貿易額
- (1)輸出 26,025億ノルウェー・クローネ
- (2)輸入 10,343億ノルウェー・クローネ
(ノルウェー中央統計局(物品貿易)2022年)
8 主要貿易品目
- (1)輸出 原油・天然ガス、水産物、非鉄金属
- (2)輸入 自動車、電気機器、一般機械
9 主要貿易相手国
- (1)輸出 ドイツ、英国、フランス、ベルギー、オランダ
- (2)輸入 スウェーデン、中国、ドイツ、米国、デンマーク
10 通貨
ノルウェ-・クローネ
11 為替レート
1ノルウェ-・クローネ≒13.6円(ノルウェー中央銀行2023年10月平均)
12 経済概要
(1)主要産業
ノルウェーは、石油・天然ガスを生産(2022年の合計生産量は、約14億バレル。(ノルウェー石油エネルギー省))、欧州諸国を中心に輸出しており、輸出(サービスを除く。)の約74%を占めている。豊富な水資源を利用して(国内電力の88%は水力発電。)、電力を多消費する加工産業(アルミニウム、シリコン、化学肥料)が盛ん。また、水産物は、輸出額(サービスを除く。)の約6%を占める輸出品目となっている。石油・天然ガスからクリーン・エネルギーへの転換のため、水素、洋上風力発電やCO2の回収・貯蔵(CCUS)等の関連研究開発や技術革新に積極的に資源を投入して国際競争力を強めていく方針(データは特に記載のない限り全てノルウェー中央統計局)。
(2)景気動向
ノルウェー経済は、2008年に発生した世界金融危機の影響を受けたが、石油・ガス部門への投資が堅調を維持したことに加え、政府の大幅な財政出動を伴う各種対策の効果もあり景気回復に転じ、2010年以降は他の欧州諸国に比べて堅調に推移した。原油価格の低迷で2014年以降国内経済は停滞していたが、景気は2017年初め頃に底を打ち、回復基調に転じた。2020年のCOVID-19パンデミックが引き金となった景気後退を受け、同年5月に政策金利は0%に引き下げられた。2021年9月、経済の回復状況を踏まえて政策金利が0.25%へ引き上げられた後は、インフレ対策として累次政策金利が引き上げられ、2023年8月には4.0%に達した。
(3)経済政策
社会福祉制度を維持しつつ、石油依存からクリーン・エネルギーを始めとする新たな有望産業への転換を目指すことを経済政策の柱としており、2021年の政権交代の前後においてもこの基本方針に変更は見られない。2021年に発足したストーレ内閣では、新規油田の探索の継続という点で前政権の方針を維持する一方で、CO2税の増税に代表される経済面での気候変動対策の強化や臨時雇用の制限等の労働者の権利の保護、高所得者に対する課税の強化等を通じた格差の是正に特に力を入れている。
(4)政府年金基金 グローバル
ノルウェー政府は、石油・ガス事業からの収入を、「政府年金基金-グローバル」として将来の国民の年金資金等にするために積み立てる政策を採っており、全て外国に投資している。ノルウェー政府には財政赤字は存在せず、基金の残高も国家予算の約5倍の額に及んでいる。2022年末時点での概算評価額は、約12兆4,291億ノルウェー・クローネ(NOK)(約161兆5,783億円、1NOK=約13円換算)。なお、2015年10月には、東京に不動産投資を目的とする事務所を開設している。
二国間関係
1 政治関係(肩書・役職は全て当時のもの。)
- (1)我が国とノルウェーは、1905年(スウェーデンとの同君連合を解消し独立)に外交関係を樹立して以来、第二次世界大戦時を除き友好的な二国間関係を維持。2005年は、ノルウェーの独立100周年及び日・ノルウェー国交樹立100周年に当たり、5月には天皇皇后両陛下がノルウェーを公式に御訪問になり、ノルウェー国民から大歓迎をお受けになった。その他、国交樹立100周年を記念して両国で様々な記念行事を行い、これらを機に両国の友好関係が一層促進された。
- (2)ハラルド5世国王陛下(1991年即位)は皇太子時代の1964年東京オリンピックに選手として参加された経験を有し、2001年3月末には国賓として訪日(非公式も含め計6回訪日)。また、ホーコン皇太子殿下は、愛・地球博ノルウェー・ナショナルデーに出席するため、2005年4月に訪日された。
- (3)2003年5月にボンネヴィーク首相が訪日し、小泉総理大臣、川口外務大臣を始めとする日本側要人と会談を行った。訪日の際に、日・ノルウェー二国間科学技術協力協定が署名された。2004年5月にはペターシェン外相が訪日し、川口外務大臣との外相会談を行った。また2007年10月には、外務省賓客として訪日したストーレ外相と高村外務大臣との間で、外相会談が行われ、二国間関係及び国際情勢等に関する幅広い意見交換が行われた。
- (4)2008年12月には、中曽根外務大臣が日本の外務大臣として23年ぶりにノルウェー(オスロ)を訪問(クラスター弾禁止条約署名会議に出席)し、ストーレ外相との外相会談を実施。二国間関係にとどまらず、地域情勢、気候変動問題、保健、世界経済等様々な国際的課題につき協力関係を強化することが確認された。
- (5)2012年11月、ストルテンベルグ首相が公式実務訪問賓客として訪日し、野田総理大臣と首脳会談を行った。
- (6)2016年3月、トンメセン議会議長が衆議院の招待で訪日し、大島衆議院議長、山崎参議院議長、日ノルウェー友好議連と会談を行ったほか、天皇陛下に拝謁し、また、安倍総理を表敬した。
- (7)2016年10月、ブレンデ外相が訪日し、岸田外務大臣と外相会談を実施。北極政策、海洋における法の支配、「NB8+日本」での協力等について議論し、緊密に連携していくことで一致した。
- (8)2017年7月、G20ハンブルグ・サミットの機会に安倍総理大臣とソールベルグ首相の首脳会談が行われ、海洋における法の支配や北極等の幅広い分野で協力を一層発展させていくことで一致した。また2018年2月、ソールベルグ首相が訪日し、安倍総理大臣と首脳会談を実施し、女性の活躍や学術交流、科学技術・イノベーション等の分野で協力を促進するとともに、持続可能な開発(SDGs)を含む国際課題について引き続き緊密に連携していくことで一致した。
- (9)2018年5月、ソーライデ外相が訪日し、河野外務大臣と外相会談を実施。両国の共通課題である自由な貿易・投資の促進、捕鯨、北極分野での協力や持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた取組での連携を進めていくことで一致した。
- (10)2020年11月、茂木外務大臣とソーライデ外相、同12月、菅総理大臣とソールベルグ首相が電話会談を行い、両国が基本的価値を共有するパートナーであることを確認し、新型コロナ感染症対応や、拉致問題を含む北朝鮮への対応における緊密な連携等に一致した。
- (11)2022年3月、林外務大臣とヴィットフェルト外相がテレビ会談を行い、ウクライナ情勢やアジア情勢の意見交換を行うととともに、二国間関係の一層の発展や国際場裡での連携について一致した。
- (12)2022年9月、林外務大臣が故安倍元総理国葬儀に参列するために来日したヴィットフェルト外相と会談を行った。
- (13)2023年2月、ガラカーニ議会議長が参議院の招待で訪日し、尾辻参議院議長、細田衆議院議長、秋葉内閣官房国家安全保障局長、日ノルウェー友好議連と会談を行ったほか、天皇陛下に拝謁した。
- (14)2023年12月、岸田総理が、訪日したストーレ首相と首脳会談及びワーキング・ディナーを行い、日・ノルウェー戦略的パートナーシップに関する共同声明を発出した。
2 経済関係
(1)貿易関係
1999年以降、2006年を除いて日本側の輸入超過。日本側の主要輸出入品目としては、輸出で乗用車等輸送用機器が5割強、輸入では水産物が約6割を占める(2021年)。
- ア 日・ノルウェー貿易の推移
-
年 日本からノルウェーへ ノルウェーから日本へ 収支 2004 1,226 1,320 -94 2005 1,201 1,258 -57 2006 1,892 1,417 475 2007 1,321 1,957 -636 2008 1,376 2,137 -761 2009 982 1,532 -550 2010 967 1,700 -733 2011 1,114 1,871 -757 2012 982 1,833 -851 2013 1,138 1,935 -797 2014 1,334 2,548 -1,214 2015 1,158 2,139 -982 2016 1,073 1,913 -840 2017 1,052 1,998 -946 2018 1,027 2,024 -997 2019 1,069 2,052 -983 2020 1,079 1,570 -491 2021 1,107 1,850 -743 2022 1,315 2,167 -852 (単位:億円)(出典:財務省貿易統計)
- イ 主要輸出入品目(2021年)
-
日本からノルウェーへ 輸送用機器(約54%)、鉄鋼(約20%)、一般機械(約12%)など ノルウェーから日本へ 魚介類及びその調製品(約60%)、非鉄金属(約13%)、元素及び化合物(約6%)など (括弧内は二国間輸出入に占める割合)(出典:財務省貿易統計)
- ウ 両国貿易の双方に占めるシェア(2022年)
-
輸出 輸入 日本の貿易に占めるノルウェーのシェア 0.1% 0.2% ノルウェーの貿易に占める日本のシェア 0.4% 1.5% (出典:財務省貿易統計、ノルウェー中央統計局)
(2)投資関係
日本からの直接投資は、石油関連投資を除き、ほぼ全てがメーカーの販売会社、商社あるいは製造業の現地法人。
- ア 直接投資フロー
-
年 日本からノルウェー ノルウェーから日本 2019 635 -148 2020 264 278 2021 18 -153 2022 1,057 -128 (単位:億円)(出典:財務省 対外・対内直接投資)
(注)資本撤退や投資回収を含む。マイナス数値は引揚超過を表す。 - イ 主な進出企業
-
- (ア)在ノルウェー日系企業
- INPEX-IDEMITSU Norge、住友商事、セルマック(三菱商事)、三井物産ノルウェー、日本郵船など、全57社
- (イ)在日本ノルウェー系企業
- ICT、インテリア、海事、エネルギー、水産物、医療、旅行、自動車など様々な分野のノルウェー系企業が日本に進出。在日ノルウェー商工会には63社・団体が登録。
- (出典:在日ノルウェー商工会ホームページ)
3 文化関係
日本文化への関心は継続的に高い水準を維持し、高校、大学、成人教育機関での日本語学習者数は、2018年の日本語教育機関調査では600人を超え、2021年にはノルウェーで初めてとなる日本語能力試験(JLPT)の実施に至るほど、日本語学習熱が高まっている。また、ポップ・カルチャーに関心を持つ青少年層を中心に、マンガやアニメの愛好者が増えており、マンガ・アニメフェスティバルがノルウェー各地で開催され、日本アニメ映画の上映やコスプレ選手権等が実施されるほどである。なお、茶道や生け花といった伝統文化、空手、柔道や剣道といった武道に対する関心は世代を問わず引き続き強い。寿司、日本酒や日本産ウイスキー等の日本の食文化に対する関心も高まりを見せ、日本食レストラン、寿司バーの数も増加傾向にある。
両国の国交樹立100周年に当たる2005年には、両国において様々な文化交流が行われ、2月に開催されたさっぽろ雪祭りでは、ノルウェー国会議事堂の雪像が制作されたほか、日・ノルウェー交流写真展が行われた。劇作家イプセン、作曲家グリーグおよびエドヴァルド・ムンクは日本でもよく知られた著名人であり、2006年はイプセンの没後100年、2007年はグリーグ没後100周年、また2013年はムンク生誕150周年に当たったことから、日本においても様々な関連事業が実施された。2018年10月から翌年1月まで東京都美術館で行われたムンク展には、初来日の油彩・テンペラ画の「叫び」など、約100点のムンクの作品が展示され、人気を博した。
4 在留邦人
1,456人(外務省 海外在留邦人数調査統計 2022年10月)
5 在日当該国人数
562人(法務省 出入国在留管理庁 在留外国人統計 2022年12月)
6 要人往来(役職は全て当時のもの。)
年月 | 要人名 |
---|---|
2003年4月 | 寛仁親王殿下及び彬子女王殿下(公式) |
2004年4月 | 亀井農林水産大臣 |
2005年5月 | 天皇皇后両陛下(公式) |
2006年5月 | 杉浦法務大臣 |
2008年12月 | 中曽根外務大臣(クラスター弾に関する条約署名式出席) |
2010年5月 | 福山外務副大臣(「気候と森林に関するオスロ会議」出席) |
2012年5月 | 神風防衛大臣政務官 |
2013年9月 | 井上環境副大臣 |
2014年5月 | 根本復興大臣 |
2014年7月 | 牧野外務大臣政務官 |
2014年7月 | 岡田内閣府副大臣 |
2014年8月 | 西村内閣府副大臣 |
2014年8月 | 松島経済産業副大臣 |
2016年10月 | 薗浦外務副大臣、中川経済産業大臣政務官、矢倉農林水産大臣政務官(いずれもWTO非公式閣僚会合出席) |
2018年5月 | 齋藤農林水産大臣 |
2018年11月 | 石川経済産業大臣政務官 |
2019年7月 | 勝俣環境大臣政務官(生物多様性会議) |
2019年11月 | 尾身外務大臣政務官(対人地雷禁止条約第会検討会議出席) |
2022年5月 | 若宮万博担当大臣 |
2023年8月 | 西村環境大臣 |
年月 | 要人名 |
---|---|
2000年2月 | ブレック漁業相 |
2000年5月 | グロンダール国会議長 |
2001年3月 | ハラルド5世国王王妃両陛下(国賓)、 ヤーグラン外相(同首席随員)、クヌッセン貿易産業相(同非公式随員)、 グレグッセン漁業相(同非公式随員) |
2001年12月 | ドーヴォイ児童家族相(第2回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議出席) |
2002年1月 | ペターシェン外相(アフガニスタン復興支援閣僚級会合出席) |
2002年9月 | ステーンスネス石油エネルギー相 |
2002年11月 | ブレンデ環境相 |
2003年3月 | ヨンソン開発協力相 ステーンスネス石油エネルギー相(いずれも水フォーラム出席) |
2003年5月 | ボンネヴィーク首相、ドーヴォイ児童家族相、 ルードヴィクセン漁業相、ガブリエルセン貿易産業相 |
2004年5月 | ペターシェン外相 |
2005年2月 | コスモ国会議長 |
2005年4月 | ホーコン摂政皇太子殿下(博覧会賓客)、ブレンデ貿易産業相(同公式随員) |
2005年5月 | クレメット教育研究相、ブレンデ貿易産業相 |
2005年6月 | ルードヴィクセン漁業相、ドーヴォイ児童家族相 |
2005年11月 | ストールベルゲ法相 |
2006年5月 | ソールハイム開発援助相 |
2006年9月 | ベッケメレム児童・平等相 |
2007年10月 | ストーレ外相(外務省賓客) |
2009年1月 | ハンセン保健福祉相 |
2010年10月 | ソールハイム環境・開発援助相 |
2011年2月 | オースラン教育研究相 |
2012年5月 | ギスケ貿易産業相 |
2012年10月 | ホルモス開発援助相(IMF世銀年次総会出席) |
2012年11月 | ストルテンベルグ首相(公式実務訪問賓客)、 バルグ=ハンセン漁業沿岸相(同公式随員) |
2015年11月 | アスパーケル漁業相 |
2016年3月 | トンメセン議会議長 |
2016年10月 | ブレンデ外相 |
2016年11月 | アヌンセン法務公安相 |
2017年1月 | メーラン貿易産業相 |
2017年6月 | サンベルグ漁業相 |
2018年2月 | ソールベルグ首相 |
2018年5月 | ソーライデ外相 |
2018年11月 | アストルップ国際開発相 |
2019年3月 | ネスヴィーク漁業相 |
2019年10月 | ホーコン摂政皇太子殿下(即位の礼) |
2021年8月 | ラジャ文化平等相(2020東京オリンピック) |
2022年9月 | ヴィットフェルト外相(故安倍晋三元総理国葬儀) |
2023年2月 | ガラカーニ議会議長(参議院公式招待) |
2023年12月 | ストーレ首相、ヴェストレ貿易産業相 |
7 二国間条約・取極
年 | 条約・取極 |
---|---|
1953年 | 航空協定 |
1956年 | 査証免除取極 |
1957年 | 通商航海条約、司法共助取極 |
1968年 | 租税条約(1992年改訂) |
2003年 | 科学技術協力協定 |
2013年 | ワーキング・ホリデー制度の導入 |
2016年 | 税関相互支援協定 |