ルクセンブルク大公国

ルクセンブルク大公国(Grand Duchy of Luxembourg)

基礎データ

平成30年6月15日

  • ルクセンブルク大公国国旗

一般事情

1 面積

2,586平方キロメートル

2 人口

602,005人(2017年12月,ルクセンブルク統計局)

3 首都

ルクセンブルク

4 言語

ルクセンブルク語,フランス語,ドイツ語

5 宗教

国民の大多数はカトリック

6 略史

年月 略史
963年 ルクセンブルク領の誕生
1354年 ルクセンブルク公国に昇格。その後,他国による統治
1815年 大公国として自治を回復
1839年 領土が現在のルクセンブルク大公国とベルギー領リュクサンブール州に二分される(ロンドン条約)
1867年 永世中立国
1940年 ドイツによる侵攻(1944年解放)
1948年 中立政策を放棄,オランダ,ベルギーとともにベネルクス関税同盟を発足させる。
1949年 NATO(北大西洋条約機構)加盟
1952年 ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)加盟
1958年 EEC(欧州経済共同体,後の欧州連合)・EURATOM(欧州原子力共同体)加盟
1999年 ユーロ導入

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

アンリ大公(2000年10月即位)

3 議会

一院制(定数60名,任期5年)

政党名 議席数
与党 民主党(DP) 13
社会労働党(LSAP) 13
緑の党(déi gréng) 6
野党 キリスト教社会党(CSV) 23
民主改革党(ADR) 3
左派連合(déi Lénk) 2
60

4 政府

  • (1)首相 グザヴィエ・ベッテル(民主党)
  • (2)外相 ジャン・アセルボーン(社会労働党)

5 内政

  • (1)1918年から2013年まで,1974~1979年を除き,キリスト教社会党(1944年に右派党から改称)が単独あるいは連立によって,政権を担当。
  • (2)2013年夏,情報機関(SREL)の不祥事がユンカー首相(当時)の政治問題に発展してキリスト教社会党と社会労働党との連立維持が困難となり,2014年5月に予定されていた総選挙が2013年10月20日に前倒しで実施された。その結果,キリスト教社会党が第一党の座を守ったものの,第二党から第四党についた民主党,社会労働党,緑の党が三党連立を組み,ベッテル政権が発足した。
  • (3)金融業を中心に高い経済力を誇り,高い生活水準が確保されている。現在,ICT,物流,環境技術,バイオ・医療,宇宙など,金融以外の産業多角化を優先課題としている。

外交・国防

1 外交基本方針

  • (1)欧州連合(EU)の源流となる欧州石炭鉄鋼共同体の原加盟国であり,欧州統合の推進に積極的。また,歴史的・地理的理由から,ベネルクス,仏,独の三極関係に配慮した立場をとっており,政治及び経済面でのべネルクス3国間の連帯強化に積極的。
  • (2)国連創設以来の加盟国であり,EU及びNATOによる平和協力の強化も重視。小規模ながら国際平和維持活動に貢献している(アフガニスタンにおけるISAFへ10名派遣)。また,人権や軍縮外交にも積極的で,例年国連核軍縮決議の共同提案国になっている。2013年から2014年の間安保理非常任理事国を務めた。また,2015年後半はEU議長国を務めた。

2 軍事力(出典:2017年ルクセンブルク防衛ガイドライン)

  • (1)予算 3.2億ユーロ
  • (2)兵役 志願制
  • (3)兵力 総兵力996人(陸軍996人,海軍0人,空軍0人)

経済

1 主要産業

金融業,鉄鋼業

2 GDP(2017年)

623億ドル(出典:IMF)

3 一人当たりGDP(2017年)

10.5万ドル(出典:IMF)

4 実質GDP成長率

  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
実質GDP成長率(%) 4.3 4.0 4.8 3.5 3.5

(出典:IMF)

5 物価上昇率

  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
物価上昇率(%) 1.6 0.6 0.0 0.1 2.0

(出典:IMF)

6 失業率

  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
失業率(%) 6.8 7.1 6.8 6.4 5.8

(出典:IMF)

7 総貿易額(2017年)

輸出 126億ユーロ
輸入 189億ユーロ
(出典:ルクセンブルク統計局)

8 主要貿易品目

  • (1)輸出 鉄製品,タイヤ,自動車類
  • (2)輸入 自動車類,石油類,航空機類

(出典:国連統計局)

9 主要貿易相手国(2016年)

  • (1)輸出 ドイツ,フランス,ベルギー,オランダ,英国
  • (2)輸入 ベルギー,ドイツ,フランス,オランダ,米国

(出典:ルクセンブルク統計局)

10 通貨

ユーロ

11 経済概要

  • (1)ルクセンブルクは,1970年代初頭の石油危機以降それまで経済成長を支えてきた鉄鋼業中心の産業構造から,金融サービス業中心の産業構造への転換に成功し,今日の欧州の金融センターとしての地位を確立した。
  • (2)近年,同国は金融機関への過度な依存を脱するため,情報通信技術(ICT),電子商取引,ロジスティックス,自動車部品,医療技術,環境技術,宇宙などの新しい産業の支援にも力を入れ,多くの企業が同国に進出している。
  • (3)堅調に成長してきたルクセンブルク経済は,世界経済危機の影響により2009年はマイナス成長に転じた。その後持ち直したものの,ユーロ圏債務危機の影響を受け2012年はマイナス成長となった。現在は危機以前の水準に回復している。
  • (4)金融分野では,従来から強みのある投資ファンド,プライベートバンキングといった分野に加え,最近では人民元ビジネスやグリーンボンドといった分野への積極的な取組を推進している。また,金融とICTの融合分野であるフィンテックにも力を入れてきている。
  • (5)宇宙分野では,小惑星等の地球近傍天体での資源採掘を計画しており,関連民間企業の誘致、研究開発プロジェクトへの投資や,採掘した鉱物資源に係る所有権についての国内法整備を行うなど,官民を挙げて積極的に取り組んでいる。

二国間関係

1 政治関係・要人往来

(肩書きはいずれも当時)

  • (1)日・ルクセンブルク関係は全般的に良好。特に我が国皇室とルクセンブルク大公家との関係は緊密。
  • (2)我が国は,1996年1月に在ルクセンブルク日本大使館を設置(ルクセンブルクは1987年3月に在京大使館を設置)。
  • (3)2003年9月にアンリ大公殿下が来日し,新在京ルクセンブルク大使館の公式オープニング記念行事に出席。また天皇皇后両陛下主催御夕餐も行われた。
  • (4)2005年5月,日EU首脳協議出席のため小泉総理が日本の総理大臣としてルクセンブルクを初訪問。
  • (5)2008年2月,ユンカー首相が来日。福田総理と首脳会談を行い,二国間関係や国連における協力等について意見交換を行った。
  • (6)2010年5月,ユンカー首相が3度目の来日。鳩山総理と首脳会議を行い,二国間関係や国際経済情勢等について意見交換を行い,菅副総理兼財務大臣の表敬を受けた。
  • (7)2011年4月,東日本大震災直後,アセルボーン外相が来日。松本外相と会談し,お見舞いと連帯の意を表明した。
  • (8)2011年5月,ギヨーム皇太子殿下及びクレッケ経産相が経済ミッションを率いて来日。天皇皇后両陛下主催御昼餐が行われ,皇太子殿下に接見した。
  • (9)2012年10月,ユンカー首相がIMF・世銀年次総会への出席のため来日。野田総理と会談し,欧州債務危機や日EU経済について協議した。
  • (10)2012年10月,皇太子殿下がギヨーム皇太子殿下の婚礼式典参列のためルクセンブルクを御訪問。
  • (11)2013年11月,フェリックス王子同妃両殿下が上智大学100周年記念式典への出席のため来日。
  • (12)2014年10月,ギヨーム皇太子同妃両殿下と共に,シュナイダー副首相兼経済相,バウシュ公共事業相が経済ミッションのため来日。
  • (13)2015年7月,ベッテル首相が来日し,安倍総理,山口IT政策担当大臣とそれぞれ会談した。同行したグラメーニャ財務相は甘利経済財政政策担当大臣,黒田日銀総裁とそれぞれ会談した。
  • (14)2015年11月,岸田外務大臣が第12回ASEM外相会合への出席のためルクセンブルクを訪問。
  • (15)2015年12月,安倍総理が二国間訪問としては日本の総理大臣で初めてルクセンブルクを訪問し,ベッテル首相,ディ・バルトロメオ国民議会議長とそれぞれ会談,アンリ大公殿下に謁見した。
  • (16)2016年9月,日本・ルクセンブルク友好議員連盟の林会長ほか代表団が,ディ・バルトロメオ国民議会議長の招待によりルクセンブルクを訪問。
  • (17)2017年1月,グラメーニャ財務相が金融ミッションを率いて来日。
  • (18)2017年4月,シュナイダー副首相兼経済相が訪日。
  • (19)2017年5月,アセルボーン外相が訪日。
  • (20)2017年10月,ムッチュ保健相が保健ミッションを率いて訪日。
  • (21)2017年11月,アンリ大公殿下が国賓として訪日。この機会に,シュナイダー副首相兼経済相,アセルボーン外相,グラメーニャ財務相及び経済・金融ミッションが同行した。
  • (22)2018年1月,グラメーニャ財務相が金融ミッションを率いて訪日。
近年の要人往来
(往)
年月
1997年5月 天皇皇后両陛下
2005年1月 秋篠宮同妃両殿下(前大公妃殿下国葬)
小野寺外務大臣政務官(日・EU市民交流年)
2005年5月 小泉総理大臣(日・EU定期首脳協議)
2009年7月 西村外務大臣政務官
2012年10月 皇太子殿下(ギヨーム皇太子婚礼式典)
2014年7月 牧野外務大臣政務官
2015年11月 岸田外務大臣(第12回ASEM外相会合)
2015年12月 安倍総理大臣
2016年9月 林日本・ルクセンブルク友好議員連盟会長
2017年7月 憲仁親王妃久子殿下
(来)
年月
1997年3月~4月 ユンカー首相(橋本総理大臣と会談,ゲベルス経済相が同行)
1998年2月 ジャン大公殿下,アンリ皇太子同妃両殿下(長野オリンピック)
1999年4月 ジャン大公同妃両殿下(国賓)
2001年12月 ヤコブス家族・社会連帯・青少年相
2002年1月 ベルジュ環境長官
2003年3月 ベルジュ環境長官
2003年9月 アンリ大公殿下(ポルファー外相同行)
2005年1月 ハルスドルフ内務・国土整備相(国連防災世界会議)
2005年4月 クレッケ経産相
2005年5月 アセルボーン副首相兼外務・移民相
2006年10月 フリーデン国庫・予算相
2007年10月 シルツ防衛相
2008年2月 ユンカー首相
2010年5月 ユンカー首相
2011年4月 アセルボーン副首相兼外相
2011年5月 ギヨーム皇太子殿下,クレッケ経産相
2012年7月 アセルボーン外相(アフガニスタン東京会合)
2012年10月 ユンカー首相,フリーデン財相(IMF・世銀年次総会),ビルツェン通信メディア相
2012年12月 シュナイダー経産相
2013年11月 フェリックス王子同妃両殿下
2014年10月 ギヨーム皇太子同妃両殿下,シュナイダー副首相兼経済相,バウシュ公共事業相
2015年1月 グラメーニャ財相
2015年3月 ケルシュ内務相(第3回国連防災世界会議)
2015年7月 ベッテル首相,グラメーニャ財相
2016年1月 グラメーニャ財相
2017年1月 グラメーニャ財相
2017年4月 シュナイダー副首相兼経済相
2017年5月 アセルボーン外相
2017年10月 ムッチュ保健相
2017年11月 アンリ大公殿下,シュナイダー副首相兼経済相,アセルボーン外相,グラメーニャ財務相
2018年1月 グラメーニャ財務相

2 経済関係

(1)日・ルクセンブルク貿易(単位:億円,出典:財務省貿易統計)
(ア)貿易額
年号 輸出 日本→ルクセンブルク 輸入 ルクセンブルク→日本 収支
貿易額 (前年比増減) 貿易額 (前年比増減)
2009年 48 -73.9% 34 -23.8% 14
2010年 171 259.3% 45 32.8% 126
2011年 173 0.6% 48 6.2% 124
2012年 204 18.1% 53 10.6% 151
2013年 141 -30.8% 65 22.6% 76
2014年 213 51.0% 85 30.7% 128
2015年 542 154.4% 87 2.3% 455
2016年 392 -27.6% 79 -9.1% 313
2017年 657 67.6% 82 3.7% 575
(イ)主要品目
輸出(日本→ルクセンブルク) 輸入(ルクセンブルク→日本)
品目 金額 シェア 品目 金額 シェア
一般機械 430 65.4% 織物用糸及び繊維製品 50 60.9%
電気機器 142 21.6% プラスチック 7 8.5%
輸送用機器 61 9.2% 一般機械 7 8.5%
(2)直接投資残高(出典:日銀「国際収支統計」 単位:億円)
対外直接投資(日本→ルクセンブルク) 対内直接投資(ルクセンブルク→日本)
2007年末 4,001 2,565
2008年末 3,911 3,611
2009年末 6,666 3,927
2010年末 7,851 3,947
2011年末 5,426 3,280
2012年末 5,985 2,547
2013年末 7,894 3,548
2014年末 8,566 4,596
2015年末 10,681 4,273
2016年末 10,616 5,139
2017年末 16,824 8,513
(3)進出企業数(出典:外務省「海外進出日系企業実態調査」及び東洋経済新報社「外資系企業総覧」)
 我が国からルクセンブルクへは金融分野,製造分野等を中心に24社が進出。ルクセンブルクから我が国へは航空貨物輸送等で12社が進出。
日本→ルクセンブルク 24社 (2017年)
ルクセンブルク→日本 12社 (2016年)

3 在留邦人数

608人(2018年6月,在ルクセンブルク大使館在留届)

4 在日当該国人数

35人(2017年6月,法務省統計)

5 二国間条約・取極

  • 1960年 ベネルクス通商協定,査証免除取極
  • 1990年 国際運輸業に係わる所得税等の相互免除取極
  • 1992年 租税条約
  • 2010年 租税条約改正議定書署名(2011年発効)
  • 2014年 社会保障協定署名(2017年発効)

6 外交使節

  • (1)駐ルクセンブルク日本国大使 鈴木繁治特命全権大使
  • (2)駐日ルクセンブルク大使 ベアトリス・キルシュ特命全権大使
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