赤道ギニア共和国

基礎データ

令和5年10月12日
赤道ギニア共和国国旗

一般事情

1 面積

28,051平方キロメートル(四国の約1.5倍)

2 人口

167万人(2022年、世銀)

3 首都

マラボ(Malabo)(ビオコ島北部に位置する)

4 民族

ファン族、ブビ族、コンベ族、ベレンゲ族等

5 言語

スペイン語(公用語)、仏語(第2公用語)、ポルトガル語(第3公用語)、ファン語、ブビ語

6 宗教

キリスト教(99%)、伝統宗教

7 略史

年月 略史
1968年10月 スペインから独立
1972年7月 マシアス・ンゲマ終身大統領就任
1979年8月 オビアン・ンゲマ政権成立(クーデター)
1982年8月 軍政から民政へ移行、新憲法のもとオビアン・ンゲマ氏が大統領に就任
1989年6月 初の大統領選挙によりオビアン・ンゲマ大統領が選出される(2期目)
1993年11月 複数政党制下で初の国民議会選挙を実施
1996年2月 オビアン・ンゲマ大統領再選(3期目)
2002年12月 オビアン・ンゲマ大統領三選(4期目)
2004年3月 クーデター未遂事件
2009年2月 大統領府襲撃事件
2009年12月 オビアン・ンゲマ大統領四選(5期目)
2012年2月 2011年11月の国民投票により可決された改正憲法の公布
2016年4月 オビアン・ンゲマ大統領五選(6期目)
2022年11月 オビアン・ンゲマ大統領六選(7期目)

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

テオドロ・オビアン・ンゲマ・ンバゾゴ大統領

3 議会

二院制(国民議会:100議席、任期5年、上院:70議席、任期5年)

4 政府

(1)副大統領
 テオドロ・ンゲマ・オビアン・マンゲ
(2)首相
 マヌエラ・ロカ・ボテイ
(3)外相
 シメオン・オヨノ・エソノ・アンゲ

5 内政

 1979年に叔父であるマシアス・ンゲマ大統領政権をクーデターで倒したオビアン・ンゲマ大統領による長期政権が続いている。1991年以降は複数政党による選挙が実施されているが、実質的には与党PDGEの独裁政権が続いている。2002年及び2004年にクーデター未遂事件が発生したほか、2009年2月にも武装集団が大統領府を襲撃する事件が発生するなど、不安定要素も見受けられるが、同年11月大統領選挙が平穏に実施され、オビアン・ンゲマ大統領が四選。2011年11月、大統領の三選禁止(遡及適用無し)、大統領の年齢制限撤廃、副大統領職の設置、上院の設置等を定める改正憲法案が国民投票で可決され、同改正憲法は翌年2月に公布された。2016年4月及び2022年11月の大統領選挙においても、オビアン・ンゲマ大統領が再選した(任期7年)。

外交・国防

1 外交基本方針

 善隣外交を基本に、主要国との関係強化に努める現実路線。人権抑圧問題により悪化していたスペインとの関係も改善されつつあったが、2004年のクーデター未遂事件等により関係が再び冷却化。米は1995年に閉鎖した在赤道ギニア米国大使館を2003年10月に再開。2009年にスペインとの間で投資促進を目的とした新協力協定に署名、同年8月には米国とギニア湾の安全を協議する等、米国や旧宗主国スペインとの関係改善が進んでいる。また、1985年にフラン圏に加入、1997年に仏語を第二公用語とする等、仏との関係も緊密化している。また、2014年にはポルトガル語圏諸国共同体(CPLP)に加盟するなど、パートナー国の多様化にも努めている。隣国ガボンとの間で領土問題(国境付近のンバニエ島等)を巡り緊張状態にあったが、2011年2月には国連の仲介の下に協議が行われ、この問題を国際司法裁判所に付託することで合意し、2023年現在も審理が継続している。2010年4月に中部アフリカ経済通貨共同体(CEMAC)の議会がマラボに設置されたこともあり、CEMAC及び中部アフリカ諸国経済共同体(ECCAS・CEEAC)加盟国内での影響力が増大している。また、2011年アフリカ連合(AU)議長国を務め、同年6月には赤道ギニアで初めてAU総会が開催された。

2 軍事力(ミリタリーバランス 2023年版)

(1)軍事支出
 不明
(2)兵役
 志願制
(3)兵力
 1,450人(陸軍1,100人、海軍250人、空軍100人)

経済

1 主要産業

鉱業(石油、液化天然ガス)

2 GDP

118.1億米ドル(2022年、世銀)

3 一人当たりGNI

5,320米ドル(2022年、世銀)

4 経済成長率

3.1%(2022年、世銀)

5 インフレ率

4.8%(2022年、世銀)

6 失業率

8.7%(2022年、世銀)

7 総貿易額(2022年、ITC推計)

(1)輸出
101.07億ドル
(2)輸入
16.77億ドル

8 主要貿易品目(2022年、ITC推計)

(1)輸出
鉱物燃料、鉄道用及び軌道用以外の車両、機械器具、有機化学品等
(2)輸入
銅、船舶、鉄鋼製品、機械器具等

9 主要貿易相手国(2022年、ITC推計)

(1)輸出
ザンビア、中国、スペイン、インド、イタリア
(2)輸入
ザンビア、中国、スペイン、ナイジェリア、米国

10 通貨

CFAフラン

11 為替レート

1ユーロ=655.957CFAフラン(固定レート)

12 経済概況

 木材、ココアが主要産業であったが、1992年に石油・天然ガス生産が開始されて以来、石油が主要輸出品となる。その後、新たな油田の発見も相次ぎ、急速な経済成長を遂げている。
 近年、道路、港湾及び都市整備等の基幹インフラの整備は急速に進んでいるが、貧困率は7割に上るとされ、この急速な開発促進が経済的・社会的な歪みを生じさせており、バランスのとれた発展が課題。2021年の国連人間開発指数では、190か国中144位。

経済協力

1 日本の援助実績(単位:億円)

  • (1)有償資金協力(2021年度まで、E/Nベース)なし
  • (2)無償資金協力(2021年度まで、E/Nベース)12.00億円
  • (3)技術協力実績(2021年度まで、JICA実績ベース)3.86億円

2 主要援助国(2020年、単位:百万ドル、支出純額)(OECD/DAC)

  • (1)フランス(2.12)
  • (2)スペイン(1.73)
  • (3)韓国(0.27)
  • (4)カナダ(0.18)
  • (5)米国(0.13)

二国間関係

1 政治関係

  • (1)1968年11月 日本は赤道ギニアを国家承認
    1980年10月 外交関係樹立
    1981年4月 我が方大使館開設(在ガボン大兼轄)
  • (2)1982年1月 赤道ギニア大使館開設(在中国大兼轄)
  • (3)2006年10月のオビアン・ンゲマ大統領訪日(実務訪問賓客)及び2016年8月の第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)の機会に、日・赤道ギニア首脳会談を実施。
  • (4)2019年8月のTICAD7及び2022年8月のTICAD8には、オヨノ・エソノ・アンゲ外相が参加。

2 経済関係

(1)対日貿易(2022年、日本財務省貿易統計)

輸出 144億円
輸入 6,316万円

(2)主要貿易品目(2022年、日本財務省貿易統計)

輸出 液化天然ガス
輸入 機械類・輸送機器、電気機器、医薬品等

3 在留邦人数

9人(2023年8月現在)

4 在日当該国人数

1人(2022年12月現在)

5 要人往来(2000年以降)

(1)往
年月 要人名
2003年2月 西川公也衆議院議員
2004年1月 武藤嘉文衆議院議員、西川公也内閣府大臣政務官
2011年6月 高橋千秋外務副大臣(第19回アフリカ連合閣僚執行理事会)
(2)来
年月 要人名
2003年9月 オバマ・アスエ農業・畜産・農村開発担当相
(TICAD III)
2004年11月 モドゥ・アクセ・ビンダン計画・経済開発・公共投資担当相
(TICADアジア・アフリカ貿易投資会議)
2006年10月 オビアン・ンゲマ大統領(実務訪問賓客)
2008年3月 ロドリゲス・シオザ漁業相(IWCセミナー)
2008年5月 ミチャ・オンド・ビレ外相(TICAD IV)
2010年10月 アスム・ムム・ムノズ漁業・環境相(COP10)
2011年6月 モカラ・モレイラ外務・国際協力・仏語圏省領事・文化担当長官(MDGs会合)
2013年6月 モカラ・モレイラ外務・国際協力・仏語圏省領事・文化担当長官(TICADV)
2018年10月 ミトゴ・ビンダン外務・協力大臣代行(TICAD閣僚会合)
2019年8月 シメオン・オヨノ・エソノ・アンゲ外相(TICAD7)
2019年10月 モハバ・メス国民議会議長(即位礼正殿の儀)
2021年7月 パトリシオ・バカレ・ンバ・メジャ教育・高等教育・スポーツ省若者・スポーツ担当長官(東京オリンピック競技会)

6 二国間条約・取極

  • なし
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