中南米

ブラジル連邦共和国(Federative Republic of Brazil)

基礎データ

平成30年11月1日

  • ブラジル連邦共和国

一般事情

1 面積

851.2万平方キロメートル(日本の22.5倍)

2 人口

約2億930万人(世銀,2017年)

3 首都

ブラジリア

4 民族

欧州系(約48%),アフリカ系(約8%),東洋系(約1.1%),混血(約43%),先住民(約0.4%)(ブラジル地理統計院,2010年)

5 言語

ポルトガル語

6 宗教

カトリック約65%,プロテスタント約22%,無宗教8%(ブラジル地理統計院,2010年)

7 略史

年月 略史
1500年 ポルトガル人カブラルによるブラジル発見
1822年 ポルトガルより独立(9月7日)
1889年 共和制樹立(11月15日)
1964年 カステロ・ブランコ軍事政権樹立
1985年3月 民政移管(サルネイ政権)
1988年10月 新憲法公布
1995年1月 カルドーゾ政権成立
1999年1月 第2期カルドーゾ政権成立
2003年1月 ルーラ政権成立
2007年1月 第2期ルーラ政権成立
2011年1月 ルセーフ政権成立
2015年1月 第2期ルセーフ政権成立
2016年8月 テメル政権成立

政治体制・内政

1 政体

連邦共和制(大統領制)

2 元首

ミシェル・ミゲル・エリアス・テメル・ルリア大統領(2016年8月31日より)

3 議会

二院制(上院81名,下院513名)

4 政府

5 内政

 1995年~2002年のカルドーゾ政権においては,ハイパー・インフレの収束による経済安定を実現。

 2003年1月に貧困の解決と経済成長の回復を掲げ,ルーラ大統領の労働者党(PT)政権が発足。2007年1月,第2期ルーラ政権発足。世界的な金融危機の影響にもかかわらず,底堅さを見せる経済にも助けられ,ルーラ大統領は最後まで高い支持率を維持(退任直前でも87%)。

 2011年に発足したルセーフ政権は,ルーラ前大統領の政策継続を基調に,安定した経済成長とインフレ抑制の両立を目指したが,レアル高により輸入が増加し国内産業や輸出産業が悪影響を受けた。2014年10月の大統領選挙にて辛勝し第2期ルセーフ政権が発足したが2015年後半から不正会計処理を事由としたルセーフ大統領弾劾の動きが活発化し,2016年8月末には大統領職を罷免された。

 2016年8月にはテメル政権が発足し,主に財政健全化,労働制度改革,政治改革・選挙制度見直しに取り組んでいる。2018年10月には大統領選挙が実施され,ジャイル・ボルソナーロ候補が当選した(就任は2019年1月1日)。

外交・国防

1 外交基本方針

グローバルで活発な外交展開

  • 国連改革,WTO,環境・気候変動,G20(金融サミット)等の地球的規模の問題への積極的な関与。
  • 近隣諸国,米国・EU・日本,アジア,アフリカ等との多面的な外交及びBRICSを通じた新興国外交展開。

地域統合の進展

  • 1995年1月,関税同盟としてメルコスールが発足。人口約2億6000万人,GDP約2.8兆ドル(2017年,世銀)。EU等との自由貿易市場を追求。

2 軍事力(ミリタリーバランス2018)

  • (1)予算 236億ドル(2016年),294億ドル(2017年)
  • (2)兵役 徴兵制
  • (3)兵力 陸軍19万8000人,海軍6万9000人,空軍6万7500人

経済(単位 米ドル)

1 主要産業

製造業,鉱業(鉄鉱石他),農牧業(砂糖,オレンジ,コーヒー,大豆他)

2 GDP(名目)

2兆560億米ドル(2017年,世銀)

3 一人当たりGDP(名目)

9,821米ドル(2017年,世銀)

4 経済成長率(実質GDP,ブラジル地理統計院)

2.3%(2013年),0.1%(2014年),-3.8%(2015年),-3.6%(2016年),1.0%(2017年)

5 物価上昇率

2.85%(2018年5月,ブラジル地理統計院)

6 失業率

12.7%(2018年3~5月の3か月平均,ブラジル地理統計院)

7 貿易品目(2017年,ブラジル産業貿易省)

(1)輸出
一次産品 46.4%(大豆,鉄鉱石,原油等),工業製品 36.9%(乗用車,航空機,商用車等),半製品 14.4%(粗糖,木材パルプ,鉄鋼半製品等)
(2)輸入
原材料及び中間材 62.1%(工業原材料,資本財付属品,輸送用機器付属品等),消費財 15.4%(医薬品,食料品,家庭用機械器具等),石油及び燃料 11.7%,資本財 10.7%(工業用機械,輸送機器等)

8 貿易相手国(2017年,ブラジル産業貿易省)

(1)輸出
中国(21.8%),米国(12.3%),アルゼンチン(8.1%),オランダ(4.3%),日本(2.4%),チリ(2.3%),ドイツ(2.3%),インド(2.1%)
(2)輸入
中国(18.1%),米国(16.5%),ドイツ(6.3%),アルゼンチン(6.1%),韓国(3.5%),イタリア(2.6%),日本(2.5%),フランス(2.5%)

9 通貨

レアル

10 為替レート

1米ドル=約3.7レアル(2018年10月30日現在)(1レアル=約32円)

11 経済概況

 世界第9位かつ南米最大の経済規模を誇る。テメル大統領は財政規律の強化,構造改革の推進を掲げて国際的信用の回復に努めている。

 2016年の経済成長率はマイナス3.5%で,2017年はプラス1.0%。(ブラジル地理統計院)。

 ブラジルは潤沢な外貨準備高(2018年5月時点で3,825億ドル)を有する対外純債権国となっている。

 他方,インフレ率は2015年累積で10.67%(ブラジル地理統計院)と,目標圏中央値(6.5%)を上回って推移し,インフレ抑制のために利上げがなされたが,2016年以降はインフレ率の低下を受け,政策金利の引き下げが行われた。インフレ率の2017年累積は2.95%。2018年6月20日,ブラジル中央銀行の金融政策委員会は,政策金利を年率6.50%に据え置くことを全会一致で決定した。

経済協力

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力(2011年度,E/Nベース) 499.96億円
  • (2)無償資金協力(2016年度,E/Nベース) 1.56億円
  • (3)技術協力(2016年度,JICAベース)  18.10億円

2 主要援助国(2015年:支出総額,単位:百万ドル,OECD/DAC)

  • (1)ドイツ(310.21)
  • (2)フランス(182.16)
  • (3)ノルウェー(157.20)
  • (4)日本(92.70)
  • (5)英国(32.81)

二国間関係

1 政治関係

 1895年11月の修好通商航海条約調印をもって外交関係樹立。ブラジル移住は1908年,笠戸丸による移住をもって開始。ブラジル移住100周年にあたる2008年を「日本ブラジル交流年」として祝賀。2015年は日ブラジル外交関係樹立120周年。海外で最大の日系社会(約190万人),活発な要人往来等伝統的に強い友好関係。近年は,国際場裡における協力関係も構築(国連安保理改革,G4,2018年のブラジル移住110周年としての祝賀等)。

2 経済関係

(1)二国間貿易(2017年,ブラジル産業貿易省)
(ア)品目
対日輸出 鉄鉱石,肉類,農産物,非鉄金属,化学製品等
対日輸入 自動車部品,二輪車部品,工具,事務機器等
(イ)貿易額
日本への輸出 52.6億ドル(2017年,ブラジル産業貿易省)
日本からの輸入 37.6億ドル(2017年,ブラジル産業貿易省)
(2)日本からの直接投資
14.1億ドル(2016年ブラジル中央銀行)

3 在留邦人数

  • 52,426名(2017年10月現在)
  • (長期滞在者:3,936人,永住者:48,490人)
  • (日系人総数推定 約190万人)

4 在日ブラジル人数

約19万1千人(2017年12月在留外国人統計)

5 要人往来

(1)往(1982年以降)
年月 要人名
1982年 鈴木総理大臣
1982年 浩宮殿下
1985年 福田元総理大臣
1985年 安倍外務大臣
1986年 常陸宮同妃両殿下
1988年 礼宮殿下
1990,1992年 竹下元総理大臣
1992年 海部前総理大臣
1994年 河野副総理兼外務大臣
1995年1月 小渕自民党副総裁(カルドーゾ大統領就任式)
1995年11月 清子内親王殿下(修好100周年)
1996年8月 橋本総理大臣
1997年5~6月 天皇皇后両陛下
1997年7月 岡野労働大臣
1998年6月 小渕外務大臣(移住90周年)
1998年11月 真鍋環境庁長官
1999年9月 三塚日伯国会議員連盟会長
2000年8月 武藤元外務大臣
2003年1月 江藤特派大使(ルーラ大統領就任式)
2003年8月 茂木外務副大臣
2004年9月 小泉総理大臣
2006年5月 中川農林水産大臣
2006年6月 竹中総務大臣
2006年9月 中川農林水産大臣
2007年5月 松岡農林水産大臣
2007年8月 菅総務大臣
2007年8月 麻生外務大臣
2008年1月 木村外務副大臣
2008年5月 若林農林水産大臣
2008年6月 皇太子殿下(日伯交流年・移住100周年),麻生日伯国会議員連盟会長
2008年6月~7月 甘利経済産業大臣
2010年5月 麻生前総理大臣
2010年12月~2011年1月 麻生特派大使(ルセーフ大統領就任式),衆議院ブラジル訪問議員団
2011年6月 松本外務大臣
2012年4月 古川国家戦略大臣
2012年6月 玄葉外務大臣
2013年5月 茂木経済産業大臣
2013年7月 新藤総務大臣
2013年9月 岸田外務大臣
2014年6月 高円宮妃殿下
2014年7月~8月 安倍総理大臣
2015年10月~11月 秋篠宮同妃両殿下(日ブラジル外交関係樹立120周年)
2016年8月 安倍総理大臣(リオデジャネイロ・オリンピック閉会式出席)
2017年4月 麻生副総理兼財務大臣(ジャパン・ハウス サンパウロ開館式出席)
2018年3月 皇太子殿下(世界水フォーラム御出席)
2018年5月 河野外務大臣
2018年7月 眞子内親王殿下(移住110周年記念式典御臨席)
(2)来(1984年以降)
年月 要人名
1984年 フィゲィレード大統領(国賓)
1985年 ギマランエス下院議長
1989年 サルネイ大統領
1990年9月 レゼッキ外相(外務省賓客)
1990年 コロール大統領
1991年9月 モレイラ外相(外務省賓客)
1993年5月 カルドーゾ外相(外務省賓客)
1995年5月 ランプレイア外相(外務省賓客)
1995年11月 マシエル副大統領
1996年3月 カルドーゾ大統領(国賓)
1996年4月 マガリャンエス下院議長
1998年11月 ランプレイア外相(外務省賓客),トゥーハ農務相
2000年4月 タヴァーレス企画予算管理相
2000年9月 トウリーニョ鉱山エネルギー相
2001年2月 セーラ保健相
2001年11月 アマラル開発商工相
2002年5月 ラフェル外相(外務省賓客)
2003年2月 アモリン外相,フルラン開発商工相,ロドリゲス農務相
2004年3月 アモリン外相(外務省賓客)
2004年5月 ロドリゲス農務相,パロッシ財務相
2005年5月 ルーラ大統領(公式実務訪問賓客)
アモリン外相,パロッシ財務相,ロドリゲス農務相,フルラン開発商工相,ルセーフ鉱山エネルギー相,ギア観光相,メイレレス中銀総裁(大統領訪日同行)
2006年4月 アモリン外相,フルラン開発商工相,コスタ通信相,アダッジ教育相
2007年3月 ピント農相
2007年9月 スプリシー観光相
2008年1月 キナリア下院議長
2008年4月 ルセーフ大統領府文官長(外務省賓客)
2008年7月 ルーラ大統領(G8北海道洞爺湖サミット・アウトリーチ),アモリン外相(同左)
2009年10月 レゼンデ科学技術相
2010年7月 ガバス社会保障相,ルピ労働相
2011年4月 パトリオッタ外相
2012年5月 ピメンテル開発商工相
2012年7月 ベゼーラ国家統合相
2012年10月 マンテガ財務相
2012年11月 ピメンテル開発商工相
2013年10月 テイシェイラ環境相
2013年11月 ベルキオール企画予算行政管理相
2015年3月 オッキ国家統合相(国連防災世界会議)
2015年7月 アブレウ農牧食料供給相,ヴィエイラ外相
2016年10月 テメル大統領(公式実務訪問賓客)
キンテラ運輸港湾民間航空相,マッジ農務相,ベゼーラ鉱山エネルギー相,ピシアーニ・スポーツ相
2017年3月 エチェゴエン大統領府安全保障室長官
2018年4月 オリヴェイラ上院議長
2018年5月 ヌネス外相

6 二国間条約・取極

  • 航空運送協定(1962年)
  • 移住・植民協定(1963年)
  • 文化協定(1964年)
  • 租税条約(1967年)
  • 技術協力基本協定(1971年)
  • 科学技術協力協定(1984年)
  • 社会保障協定(2012年)
  • 税関相互支援協定(2017年9月署名。未発効。)
このページのトップへ戻る
中南米へ戻る