アゼルバイジャン共和国

アゼルバイジャン共和国(Republic of Azerbaijan)

基礎データ

平成30年10月31日

  • アゼルバイジャン共和国国旗

一般事情

1 面積

8万6,600平方キロメートル(日本の約4分の1)

2 人口

990万人(2017年:国連人口基金)

3 首都

バクー

4 民族

アゼルバイジャン系(91.6%),レズギン系(2.0%),ロシア系(1.3%),アルメニア系(1.3%),タリシュ系(0.3%)
(2009年,アゼルバイジャン共和国国家統計局)

5 言語

 公用語はアゼルバイジャン語(テュルク諸語に属し,トルコ(共和国)語やトルクメン語に近い)

6 宗教

主としてイスラム教シーア派

7 略史

年月 略史
紀元前6~4世紀 カフカース・アルバニア王国
3~7世紀 サーサーン朝ペルシアの支配
7~10世紀 アラブの支配
11世紀~ トルコ系諸民族の大量流入
11~13世紀 セルジューク朝諸政権の支配
13世紀 モンゴル帝国に編入,イル・ハーン朝の支配
13~15世紀 テュルク化の進行
16世紀 サファヴィー朝の支配下に入り,シーア派を受容
16~19世紀 イランのサファヴィー朝,ガージャール朝による支配
1813年~1828年 ロシア・イラン戦争の結果,ゴレスターン条約とトルコマンチャーイ条約により北アゼルバイジャンがロシアに併合
1918年5月 アゼルバイジャン人民共和国独立宣言
1920年4月 バクーにソビエト政権樹立,アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国成立
1922年 ジョージア・アルメニアと共にザカフカス社会主義連邦ソビエト共和国を形成,ソ連邦結成に参加
1936年 アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国として連邦に加盟
1988年2月 同共和国内のナゴルノ・カラバフ自治州においてアルメニアへの帰属替えを求めるアルメニア人の運動が高揚。スムガイト事件が発生。
1989年10月5日 共和国主権宣言
1990年1月 バクー事件(ソ連邦中央によりバクーを軍事制圧)
1991年2月5日 「アゼルバイジャン共和国」に国名変更
1991年8月30日 共和国独立宣言
1993年10月 ヘイダル・アリエフ大統領就任
1994年5月 アルメニアとナゴルノ・カラバフ紛争に関し,停戦協定締結
2003年10月 イルハム・アリエフ大統領就任
2008年10月 アリエフ大統領再選(再選)
2013年10月 アリエフ大統領再選(3選)
2018年4月 アリエフ大統領再選(4選)

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

イルハム・アリエフ大統領(2003年10月就任,任期7年,2008年10月,2013年10月,2018年4月再選)

3 議会

一院制(任期5年,定数125,前回選挙は2015年11月)

4 政府

5 内政

  • 独立後,テロ,クーデター騒ぎ等が発生しうる不安定な時期が続いたが,1993年に就任したヘイダル・アリエフ前大統領の政権下で情勢は安定化。
  • 2003年4月,ヘイダル・アリエフ大統領が病に倒れたことを受け(12月死去),2003年10月に大統領選挙が行われ,同大統領の長男イルハム・アリエフ首相が圧勝(2008年10月,2013年10月,2018年4月に連続して再選)。豊富な天然資源を背景に,アリエフ大統領は安定した政権運営を行っている。
  • 2009年3月,国民投票により大統領の三選を禁じた憲法の規定が削除され,政権長期化の道が開かれた。
  • 2015年11月,議会選挙が行われ,アリエフ大統領率いる与党「新アゼルバイジャン党」が過半数を制する等,与党系候補が圧勝。
  • 2016年9月の憲法改正により,大統領の任期が5年から7年へ延長されるとともに,副大統領職が創設され,2017年2月,メフリバン・アリエヴァ大統領夫人が第一副大統領に任命された。

外交・国防

1 外交基本方針

  • 米露とのバランスを考慮しつつ,伝統的友好国のトルコ,アゼルバイジャン人が多く住むイランとも等距離善隣外交を推進。
  • 外交上最大の課題はナゴルノ・カラバフ紛争(アゼルバイジャン領内でアルメニア系住民が居住するナゴルノ・カラバフ自治州をめぐるアゼルバイジャンとアルメニアの紛争)の解決。1994年5月,ロシア及びOSCEの仲介により停戦が合意され,OSCEミンスク・グループ共同議長国である米・仏・露の仲介により和平の努力が続けられているが,解決の見通しは立っていない。

2 軍事力

総兵力66,950人(陸軍56,850人,海軍2,200人,空軍7,900人),準兵力15,000人
(ミリタリー・バランス2017年)

経済

1 主要産業

石油・天然ガス,石油製品,鉄鉱等

2 GDP

407億ドル(2017年:IMF推計値)

3 一人当たりGDP

4,141ドル(2017年:IMF推計値)

4 経済(実質GDP)成長率

0.1%(2017年:IMF推計値)

5 物価上昇率

13.0%(2017年:IMF)

6 失業率

5.0%(2017年:IMF推計値)

7 貿易額

  • (1)輸出 138.12億米ドル
  • (2)輸入 87.82億米ドル

(2017年:CIS統計委員会)

8 主要貿易品

  • (1)輸出 鉱物性燃料,石油及び同製品,青果・ナッツ類
  • (2)輸入 ボイラー,機械類,鉄鋼,電子機器

(2017年:アゼルバイジャン国家統計委員会)

9 主要貿易相手国

  • (1)輸出 イタリア,トルコ,イスラエル,ロシア,チェコ
  • (2)輸入 ロシア,トルコ,中国,アメリカ,ウクライナ

(2017年:アゼルバイジャン国家統計委員会)

10 通貨

マナト(Manat:1994年1月1日導入)(CIS統計委員会)

11 為替レート

1ドル=1.70マナト(2018年10月29日現在:アゼルバイジャン中央銀行)

12 経済概況

  • 独立前後のアルメニアとの戦争や度重なる政変により,同国経済は疲弊したが,カスピ海への投資ブームを背景に1990年代半ばから好転し,10%前後の高成長が継続した。2006年の経済成長率は30%以上。しかしその後は,世界的な景気後退の影響や油価の下落などにより伸び率を鈍化させている。
  • 同国経済の牽引役であるカスピ海のACG(アゼル・チラグ・グナシリ)油田(日本企業の権益:12.96%)から採掘される原油はBTC(バクー・トビリシ・ジェイハン)パイプライン(日本企業の権益:5.9%)を通じて地中海に送油され,石油タンカー等により欧州各国に輸出されている。
  • 2006年末からカスピ海のシャフ・デニズ鉱区の天然ガスの生産が開始され,現在,BTE(バクー,トビリシ,エルズルム)パイプライン等を通じて輸出されている。

経済協力

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力 1,011.62億円 (2016年度までの累計)
  • (2)無償資金協力 99.13億円 (2016年度までの累計/文化・草の根無償等を含む)
  • (3)技術協力実績 37.97億円 (2016年度までの累計)

((1)~(2)は,何れも交換公文ベース)

2 主要援助国

日本,ドイツ,米国,韓国,英国,スイス

DAC諸国のODA実績(過去5年)(支出純額ベース,単位:百万ドル)
暦年 1位 2位 3位 4位 5位 うち日本 合計
2011年 日本 121.79 米国 30.15 ドイツ 23.76 韓国 11.29 スイス 5.84 121.79 202.96
2012年 日本 171.38 米国 32.7 ドイツ 22.6 韓国 6.2 スイス 4.91 171.38 249.58
2013年 日本 55.96 米国 35.06 ドイツ20.91 韓国 10.32 スイス5.68 55.96 140.22
2014年 日本 80.80 ドイツ 52.82 韓国 16.67 米国 15.3 スイス 4.29 80.80 178.58
2015年 日本 39.69 ドイツ 17.40 米国 13.50 韓国 6.71 英国 3.74 36.69 88.54

(出典:DAC/International Development Statistics

二国間関係

1 政治関係

  • (1)国家承認日 1991年12月28日
  • (2)外交関係開設日 1992年9月7日
  • (3)日本大使館開館 2000年1月21日
  • (4)在日アゼルバイジャン大使館開設 2005年10月12日

2 経済関係

日本の対アゼルバイジャン貿易(2017年:財務省貿易統計)

  • 輸出 91億円(鉄鋼,機械類及び輸送機器類(自動車,繊維機械)等)
  • 輸入 4.6億円(非鉄金属(アルミニウム等),植物性原材料等)

3 文化関係

一般及び草の根文化無償資金協力計13件 計2.97億円(2016年度まで)

最近の事例

一般文化無償資金協力(実施額)
2004年度 アゼルバイジャン国立図書館に対するマイクロフィルム及び視聴覚機材(49.9百万円)
草の根文化無償資金協力(供与限度額)
2014年度 ギャンジャ市スポーツセンター機能向上計画(9,999,439円)
2016年度 バクー国立大学日本語学科整備計画(9,247,200円)

4 在留邦人数

49人(2017年12月現在)

5 在日当該国人数

150人(2017年12月:法務省)

6 要人往来

(1)往(1993年以降)
年月 要人名
1999年5月 高村正彦外務大臣
1999年10月 コーカサス友好親善ミッション(中山太郎衆議院議員団長)
2002年7月 杉浦正健外務副大臣
2003年2月 矢野哲朗外務副大臣
2003年9月 本岡昭次参議院副議長
2004年8月 甘利明衆議院議員(日本・アゼルバイジャン友好議員連盟会長)
2005年1月 逢沢一郎外務副大臣
2005年7月 原田義昭衆議院議員
2005年12月 山際大志郎衆議院議員
2006年7月 山中燁子外務大臣政務官
2007年8月 松島みどり外務大臣政務官
2008年6月 山中燁子衆議院議員
2009年4月 西村康稔外務大臣政務官
2011年5月 徳永久志外務大臣政務官
2014年4月 牧野たかお外務大臣政務官
2015年1月 城内実外務副大臣
2015年4月 うえの賢一郎国土交通大臣政務官
2015年5月 麻生太郎副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣(ADB総会出席)
2015年10月 甘利明経済再生担当大臣(日本・アゼルバイジャン友好議員連盟会長)
2016年5月 田中和徳自民党国際局長一行
2016年8月 滝沢求外務大臣政務官
2017年2月 松村祥史経済産業副大臣(日本・アゼルバイジャン経済合同会議出席)
2017年9月 堀井学外務大臣政務官
2018年5月 平木大作経済産業大臣政務官(カスピ海石油・ガス展示会及び国際会議への出席)
2018年9月 河野太郎外務大臣
(2)来(1992年以降)
年月 要人名
1992年10月 ガスイモフ外相(旧ソ連邦支援東京会議)
1996年5月 アリエフ・アゼルバイジャン共和国国営石油会社総裁,アリエフ同第一副総裁(大統領の子息,国会議員)
1998年1月 ラシザデ首相(世界銀行主催支援国会合)
1998年2月 ヘイダル・アリエフ大統領(公式実務訪問賓客)
1999年3月 シャリホフ副首相
1999年10月 シャリホフ副首相(日・アゼルバイジャン経済合同会議出席)
2001年6月 グリエフ外相(コーカサス三カ国展)
2001年11月 シャリホフ副首相(日・アゼルバイジャン経済合同会議出席)
2005年5月 シャリホフ副首相(博覧会賓客)
2006年3月 イルハム・アリエフ大統領(実務訪問賓客)
2008年2月 シャリホフ副首相(日・アゼルバイジャン経済合同会議出席)
2009年5月 マルダノフ教育相
2009年6月 メメディヤロフ外相(外賓)
2010年5月 シャリホフ副首相(日・アゼルバイジャン経済合同会議出席)
2013年12月 アバソフ通信情報技術相(閣僚級招へい)
2014年2月 シャリホフ副首相(日・アゼルバイジャン経済合同会議出席)
2014年6月 アゼルバイジャン自治体首長団(フセイン・モヴスモフ大統領府地方行政・自治体局次長団長)
2015年4月 アサドフ国会議長
2015年8月 ハサノフ副首相
2016年2月 新アゼルバイジャン党代表団
2016年3月 ハサノフ大統領補佐官(戦略的実務者招へい)
2016年10月 ババエフ対日友好議員連盟会長
2016年10月 ラヒモフ青年スポーツ相(スポーツ・文化・ワールド・フォーラム出席)
2017年5月 シャリホフ財相(ADB総会出席)
2017年10月 ババエフ対日友好議員連盟会長

7 二国間条約・取極

  • 2005年5月 旧ソ連邦との間で結んだ条約の承継を確認
  • 2006年3月 日・アゼルバイジャン技術協力協定署名
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