アジア欧州会合(ASEM)

アジア欧州会合(ASEM)とは

平成29年3月1日

英語版 (English)

1 ASEMの概要

 ASEMとは、「Asia-Europe Meeting」の略称で、日本語では「アジア欧州会合」と呼びます。

 現在、ASEMは、アジア側参加メンバー(21か国と1機関)、欧州側参加メンバー(30か国と1機関)の合計51か国と2機関によって構成されています。

 ASEMでは、相互尊重と平等の精神に基づき、アジア・欧州両地域の協力関係を強化することを目的として、政治、経済、社会・文化等を3つの柱として、様々な活動を行っています。

2 ASEMの設立

 平成6年10月、シンガポールのゴー首相は、第3回「東アジア・欧州経済サミット」での提言を受けて、アジアと欧州の関係強化を目的として首脳が直接対話する「アジア欧州サミット構想」を打ち上げ、当時の次期EU議長国フランスのバラデュール首相(当時)に提案しました。

 そして、フランスがEU各国に働きかけた結果、平成8年3月にバンコク(タイ)で「アジア欧州会合第1回首脳会合」が開催され、アジア・欧州の25か国と欧州委員会の首脳が集う「アジア欧州会合(Asia-Europe Meeting:ASEM)」が実現しました。これにより、冷戦後の国際社会の中でダイナミックな変容と発展をとげる二つの大きな地域が、率直な対話を行う場が設定されたのです。

 ASEAN(東南アジア諸国連合)7か国(当時)とEUの間にはすでに閣僚レベルの対話の場が存在していましたが、アジア側に日本、中国、韓国が参加したことにより、アジア(10か国)と欧州(当時のEU加盟15か国と欧州委員会)の間に首脳レベルでの定期的な対話のフォーラムが初めて設立されました。

3 ASEMの活動

 ASEMは、アジアと欧州という2つの地域間で、相互尊重及び相互利益に基づく平等な関係の下、両地域の共通の関心事項について、オープンで包括的な「対話と協力の枠組み」として活動しており、具体的な分野としては、政治、経済、社会・文化その他の3つの柱を中心に、それぞれ以下のような活動を行っています。

(1)政治の柱

 ASEMは、アジア・欧州両地域共通の関心事項についての対話が行われ、議長声明等の文書が発出される特別な場となっています。その関心事項は、その時々の国際情勢に応じて、主要な地域情勢、安全保障及び国連を含む国際秩序等様々ですが、近年では特に、テロリズム、海洋の安全保障、エネルギー安全保障、防災、移民問題等グローバルな課題が採り上げられてきています。また、ASEMは形式にとらわれない非公式会合であるため、民主主義、人権、法の支配、言論の自由等の基本的価値に関する問題についても自由な意見交換が行われてきています。

(2)経済の柱

 ASEMにおいては、グローバル化と持続可能な開発に焦点を当てつつ、アジア・欧州間の経済・金融分野での協力関係の更なる発展や、気候変動問題を始めとする環境問題等グローバルな課題への取組みについて議論が行われてきています。また、例えば、アジア欧州ビジネスフォーラム(AEBF)別ウィンドウで開くとの連携のように、民間部門との対話の促進も進めてきています。

(3)社会・文化その他の柱

 ASEMでは、アジアと欧州のより深い相互理解のためには、両地域間の文化的つながりの強化、特に市民間の緊密な交流の促進が必要との観点から、文化、芸術、教育の各活動や両地域の若者や学生の交流を支援してきています。

4 日本にとってのASEM

 ASEMは、日本にとって以下のような意義があります。

(1)他の協力関係の補完

 ASEMでは、アジアと欧州がグローバルな課題に共に対応するためのパートナーとして、対話と具体的な協力をさらに進展させることができます。これにより、我が国としても、既存の枠組みにおける取組みを補完することができます。

 具体的には、地域情勢やテロ等の安全保障上の脅威について一致して協力していく方針について意見交換を深めています。経済分野では、貿易・投資、環境問題やエネルギー問題を含む持続的な開発についての協力も進展しています。また、多様な文化的・歴史的背景を持つASEM参加各国間で文化と文明間の対話を進めるための様々な取組みが行われています。

(2)開かれた地域主義の実現への貢献

 日本がアジアと欧州との間の調整に積極的な役割を果たすことで、ASEMをアジアと欧州の相互の関心と理解を深める場とすると共に、アジア側参加各国間の協力関係を強化し、アジア地域での開かれた地域主義の実現にも貢献することができます。

 日本は、平成17年5月に第7回ASEM外相会合を主催するなど、ASEMプロセスに熱心に取り組んできており、今後ともアジア・欧州間の対話と協力の深化のため積極的に貢献していく考えです。

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