外務副大臣・外務大臣政務官

平成25年4月1日
 3月28日から30日まで,城内外務大臣政務官は,タジキスタンを訪問し,第11回アジア協力対話(ACD)外相会合(参考)に出席するとともに,タジキスタンのラフモン大統領及びザリフィ外務大臣を始め参加各国要人と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
 
1 ACD外相会合の概要
  • ACD外相会合で発言を行う城内外務大臣政務官1
    ACD外相会合で発言を行う城内外務大臣政務官
  • ACD外相会合で発言を行う城内外務大臣政務官2
    ACD外相会合で発言を行う城内外務大臣政務官
(1) ACDは,東アジアから東南アジア,南西アジア,西アジア,中央アジアに及ぶアジアの広範な国々(計32か国)が参加する対話の枠組みであり,本年は,タジキスタンの首都ドゥシャンベにおいて,第11回目となる外相会合が開催されました。同会合では,「持続可能な開発を通じたアジアの成長・安定・繁栄に向けて」とのテーマの下,アジアが直面する課題の中でも,エネルギー安全保障,食料安全保障,貧困削減,連結性,環境,防災,社会・文化協力等の分野において協力を強化していく重要性について各国から意見が表明され,成果文書としてドゥシャンベ宣言が発出されました。会合の結果として,特に注目される点は以下のとおりです。
 
(ア) ACD暫定事務局をクウェートに設置することで一致。
(イ) 昨年10月の第1回ACD首脳会合においてクウェートが提案した,アジア地域における貧困削減を目的とした20億ドル規模の基金に関し,今後,専門家会合において協議を行っていくことで一致。
(ウ) エネルギー安全保障分野での協力を推進するため,来年のACD外相会合までにエネルギー・アクションプランを作成することで一致。
(エ) ACD域内の連結性の強化に関し,本年6月にタイにおいて専門家会合を開催して協議を行っていくことで一致。
(オ) 本年5月にイランにおいてACD文化大臣会合を開催することで一致。
 
(2) 外相会合の中で,城内政務官からは,(1)ミレニアム開発目標(MDGs)及びポストMDGs,(2)防災協力,(3)地球環境問題,(4)社会文化交流・対話の促進等の分野におけるACD各国との協力強化についてステートメント(別添)を行いました。
 
2 タジキスタンとの二国間会談
 城内政務官は,ラフモン・タジキスタン大統領を表敬し,タジキスタンがACD外相会合を主催したことを評価する旨述べるとともに,二国間関係及び地域情勢につき意見交換を行いました。城内政務官はまた,ザリフィ・タジキスタン外務大臣と会談し,二国間関係,地域情勢及び国際場裡における協力について意見交換を行いました。
 
3 ACD参加国との会談
城内政務官は,イドリソフ・カザフスタン外務大臣,アブディルダエフ・キルギス外務大臣,モニ・バングラデシュ外務大臣,ガルガーシュ・アラブ首長国連邦外務担当国務大臣,ペレーラ・スリランカ外務副大臣,ジン・ヨー・ミャンマー外務副大臣と会談し,二国間関係について意見交換を行いました。
 
  • アブディルダエフ・キルギス外相との会談
    アブディルダエフ・キルギス外相との会談
  • モニ・バングラデシュ外相との会談
    モニ・バングラデシュ外相との会談
  • ガルガーシュ・ア首連外務担当国務大臣との会談
    ガルガーシュ・ア首連外務担当国務大臣との会談
  • ペレーラ・スリランカ外務副大臣との会談
    ペレーラ・スリランカ外務副大臣との会談
(参考)アジア協力対話(ACD:Asia Cooperation Dialogue)
1. ACDは,アジアの広範に及ぶ国々(32か国)の間の対話の枠組であり,2002年にタイのイニシアティブにより開始された。既存の地域枠組みを強化・補完する枠組として,国際社会におけるアジアの強みと競争力を強化することを目的とする。
 
2. メンバー国は,日本,中国,韓国,ASEAN10ヶ国,インド,パキスタン,バングラデシュ,バーレーン,カタール,タジキスタン,ウズベキスタン,カザフスタン,キルギス,オマーン,クウェート,スリランカ,イラン,モンゴル,アラブ首長国連邦,ブータン,ロシア,サウジアラビア,アフガニスタンの32か国。なお,本年の外相会合には,オブザーバーとして,タクシン元タイ首相,トルコ及びアジア開発銀行(ADB)が参加した。

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