2006年3月31日、外交史料館において開催した講演会の記録。筆者は、我が国における日米関係史研究の第一人者。本講演では、冷戦の枠内で国際システムが政治・経済両面にわたり大きく変動したニクソン政権期を対象に、近年米国で公開された史料などを利用して考察。二度の“ニクソン・ショック”により日本は同政権に度々苦汁を嘗めさせられたが、ニクソンおよびキッシンジャーにとって日本は政治的同盟国である一方で、通商上はライバル関係にある“厄介な同盟国”であったことを指摘した。
2006年3月3日、外交史料館において開催した研究会報告の記録。筆者は、戦前期の東アジア国際政治を専門とする気鋭の研究者である。本報告では、幣原の名前が外交文書に登場するようになった時期から、最晩年までの日本外交史上における軌跡について報告。外務省記録に依拠しつつも、同記録からは十分には明らかにされにくい幣原の人的関係、政策決定過程、対外観、歴史観といった諸点を、関係者の回想録、談話などの各種資料を用いて検討した。
1933年3月27日、日本は国際連盟に脱退を通告したが、その後外務省は対米関係改善を軸に孤立化打開の道を模索しており、特に、ローズベルト新政権との関係緩和に期待していた。しかし、同年5月に米国と中国との間で成立したいわゆる「綿麦借款」(中国政府が5,000万ドルのクレジット供与を受け、米国から綿と麦を買い入れることを骨子としたもの)は、日本側を警戒させることとなった。
本論文は、日米の史料を用いて、「綿麦借款」により日米および日中の緊張が高まる一方、同借款が米中関係の改善には必ずしも十分な成果をあげなかったことを明らかにした。
【活動報告】
【論評】
【エッセイ】
【追悼】
本号をもって『外交史料館報』が第20号を迎えることを記念して、『館報』創刊号の担当を務めた筆者が当時の思い出についてまとめたもの。
本年(2006年)が外交史料館開館35周年にあたることを記念し、開館当時から現在まで当館職員として勤務する筆者が開館当時の思い出をまとめたもの。
2005年度から06年度にかけて当館で開催した3つの特別展示に関して、各展示の特色や展示史料を紹介したもの。
歴史史料の適切な「保存」と「利用」を主要な役割とする当館において、補修業務は重要な業務の一つである。本報告では、これまでの館内での補修業務について振り返るとともに、今後の展望を示した。
当館の各種情報を発信する媒体として重要度を高めている当館ホームページが、2005年11月、全面的な改訂を行われた。本報告は、その概要、特色などを紹介したもの。
2006年1月に刊行した本巻の概要をまとめたもの。本巻は、1945年10月から50年9月まで、来たるべき平和条約締結に向けて外務省が行った各種準備研究、連合国との折衝などの関係文書101文書を採録した。
*本巻の詳細な概要は、こちらでご覧いただけます。
2006年3月に刊行した本巻の概要をまとめたもの。本巻は、1935年における我が国の対中国外交に関する文書797文書を採録した。
*本巻の詳細な概要は、こちらでご覧いただけます。
1997年1月から2006年3月まで、外交史料館において開催された講演会、研究会および『日本外交文書』の刊行など外交史料館関係の主要な出来事をまとめた年表。(1996年までについては、『館報』第10号に掲載済)
『外交史料館報』第11号から本号までに掲載された記事を、講演会、研究会、論文および論評など項目別にまとめた総目次。(第10号までについては、『館報』第10号に掲載済)
2005年度の外交史料館利用状況。利用統計、団体見学者、所蔵記録の出陳・掲載・放映などについて簡潔にまとめたもの。
2005度の外交史料館における主なニュース。具体的には、(1)所蔵記録のマイクロフィルム、デジタル化の実施、(2)レファレンス情報の掲載、(3)第8回外交文書編纂者国際会議(2005年パリ会議)への参加、(4)特別展示、(5)企画展示、(6)人事短信の各項目について簡潔にまとめたもの。
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