外務本省

浜田昌良外務大臣政務官のジュネーブ訪問
(概要)

平成19年3月

 3月11日~13日、浜田昌良外務大臣政務官は第4回人権理事会ハイレベルセグメント等への出席のため、スイス(ジュネーブ)を訪問したところ、概要以下のとおり。浜田政務官は、人権理事会ハイレベルセグメントにおいて我が国の人権への取り組みにつき演説した他、映画「めぐみ」上映会及び拉致問題写真展に出席した。また、デ・アルバ人権理事会議長、アルブール人権高等弁務官、ムンタボーン国連北朝鮮の人権状況報告者をはじめとする人権理事会関係者と意見交換した(増元「家族会」事務局長、森「あさがおの会」渉外担当同席)。さらに、人権理事会出席国要人との二国間会談を行った。

1.映画「めぐみ」上映会及び拉致問題写真展兼レセプション

 3月11日、ジュネーブ市内で、人権映画祭の一環として「めぐみ」の上映会が行われ、引き続き、藤崎駐ジュネーブ日本政府代表部大使と共にレセプションを主催した。レセプションには、アルブール国連人権高等弁務官、ムンタボーン国連北朝鮮の人権状況特別報告者等の人権理事会関係者、国際機関関係者、各国政府代表部関係者、増元「家族会」事務局長、森「あさがおの会」渉外担当及び報道関係者等、総勢約200名の招待者が出席した。レセプション会場内等で拉致問題写真展も開催し、「あさがおの会」提供の写真(横田めぐみさんの写真20枚)を展示し、北朝鮮による拉致問題の早急な解決の必要性を改めて訴えた。

(写真)写真展の様子(ムンタボーン国連北朝鮮の人権状況報告者と共に)
写真展の様子(ムンタボーン国連北朝鮮の人権状況報告者と共に)


2.第4回人権理事会ハイレベルセグメント(12日)

 第4回人権理事会ハイレベルセグメントでステートメントを行い、麻生外務大臣の演説「自由と繁栄の弧」に触れつつ、我が国の基本的な人権政策、人権理事会に対する考え方、拉致問題を含む北朝鮮の人権問題等について述べた。その際、北朝鮮の人権状況に関するムンタボーン特別報告者が北朝鮮に入国を拒否され続けていること、北朝鮮では重大な人権侵害が継続していること及び拉致問題に真剣に対処するよう強く求めることを強調し、改めて国際社会に対し、拉致問題の早急な解決の重要性への理解と協力を求めた。

(写真)

(写真)第4回人権理事会でステートメントを行う浜田政務官
第4回人権理事会でステートメントを行う浜田政務官


3.拉致問題写真展兼レセプション

 3月12日、ジュネーブの日本政府代表部において、藤崎大使と共に拉致問題写真展兼レセプションを主催し、デ・アルバ人権理事会議長をはじめとする人権理事会関係者、国際機関関係者、各国政府代表部関係者及び報道関係者等、総勢約200名が出席した。レセプション会場の中に、「家族会」・「救う会」提供の拉致被害者の写真20枚を展示した。浜田政務官はスピーチを行い、改めて、拉致問題の早急な解決の必要性と拉致問題解決のためには国際的連携が重要であることを訴えた。また、増元「家族会」事務局長より、すべての拉致被害者の安全な帰国と拉致問題の早期解決を希望するとのスピーチを行った。

(写真)

(写真)レセプションの様子
レセプションの様子


4.ジュネーブ軍縮会議(13日)

軍縮会議(CD)における我が国ステートメントの要旨

(イ)冒頭、本年から2010年に向けたNPT(核兵器不拡散条約)運用検討プロセスが開始されることを踏まえ、NPT体制の信頼性強化の必要性に触れ、本年4-5月に開催される第一回準備委員会に向けて議長国として努力する姿勢を示した。

(ロ)昨年より見られるCD活性化の動きを評価した上で、CDは合意できるところから合意するとの実践的なアプローチを取る必要があると訴えた。特に、我が国が優先課題と捉えている兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)につきCD第二会期に交渉が開始される事への期待を示した。

(ハ)また、北朝鮮の核問題については、昨年10月の北朝鮮による核実験を非難した上で、北朝鮮による核保有は容認できないことを強調した。

(写真)

(写真)軍縮会議でステートメントを行う浜田政務官
軍縮会議でステートメントを行う浜田政務官


5.要人との意見交換

(1)ムンタボーン国連北朝鮮の人権状況特別報告者との会談(11日)

 北朝鮮による拉致問題、北朝鮮の人権状況等について幅広く意見交換を行った。

(写真)ムンタボーン北朝鮮人権状況特別報告者との会談
ムンタボーン北朝鮮人権状況特別報告者との会談


(2)アルブール国連人権高等弁務官との会談(12日)

 従来の人権委員会にかえて昨年3月に新設された人権理事会においても、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況等が取り上げられるよう協力を求めた。

(写真)アルブール国連人権高等弁務官との会談
アルブール国連人権高等弁務官との会談


(3)サントス・カルデロン・コロンビア共和国副大統領との会談(12日)

 人権理事会の組織改革、北朝鮮の人権状況につき幅広く意見交換を行った。

(写真)サントス・カルデロン・コロンビア共和国副大統領との会談
サントス・カルデロン・コロンビア共和国副大統領との会談


(4)バクティヤール・パキスタン外務担当国務大臣との会談(12日)

 OIC(イスラム諸国会議)の現議長国であるパキスタンとの本会談では、二国間関係、北朝鮮の人権状況、人権理事会の組織改革等について幅広い意見交換を行った。

(写真)バクティヤール・パキスタン外務担当国務大臣との会談
バクティヤール・パキスタン外務担当国務大臣との会談


(5)アワルディン・インドネシア法務・人権大臣との会談(12日)

 日本・インドネシア人権対話、人権理事会の組織改革、北朝鮮の人権状況につき意見交換を行った。

(写真)アワルディン・インドネシア法務・人権大臣との会談
アワルディン・インドネシア法務・人権大臣との会談


(6)デ・アルバ人権理事会議長との会談(13日)

 人権理事会発足後、初年度の議長を務めるデ・アルバ・駐ジュネーブメキシコ代表部大使との間で、人権理事会の組織改革や北朝鮮の人権状況等について幅広く意見交換を行った。本会談に同席した増元「家族会」事務局長より、拉致問題の早急な解決に向けた人権理事会の協力を求めた。

(写真)デ・アルバ人権理事会議長との会談
デ・アルバ人権理事会議長との会談


(7)ギャワリ・ネパール観光・文化・航空大臣との会談(13日)

 ネパールの和平プロセスの進展等につき意見交換を行うとともに、浜田政務官より昨年11月の麻生外務大臣の演説「自由と繁栄の弧」を紹介しつつ、ネパールの民主主義の定着や人権状況の改善に今後も協力していく旨伝えた。その他、二国間関係や北朝鮮の人権状況についても意見交換を行った。

(写真)ギャワリ・ネパール観光・文化・航空大臣と浜田政務官
ギャワリ・ネパール観光・文化・航空大臣と浜田政務官


(8)マッカートニー英外務閣外大臣との会談(13日)

 人権分野を含む様々な面で日英協力を今後も推進していくことに合意し、人権理事会の組織改革、北朝鮮の人権状況、ダルフール問題につき意見交換を行った。

(写真)マッカートニー英外務閣外大臣との会談
マッカートニー英外務閣外大臣との会談


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