日米関係:米軍再編,「沖縄に二つの意味でお詫び」,全体として沖縄の負担軽減
大臣記者会見
(平成22年11月30日(火曜日):本省会見室)
【記者】沖縄県知事選挙ですが,仲井眞現職知事が再選されましたけれども,再選後のインタビューでも,普天間移設については,やはり県内には移設先はないのだということを明言されておられます。大臣は以前から「お詫びとお願いを続ける」というようにおっしゃられていますけれども,仲井眞氏が再選されたことで県内移設に向けて,まだ交渉の余地があるのだというようにお考えでいらっしゃるのかということと,以前,沖縄担当大臣の頃に前原大臣は「基地と振興策はリンクしない」というお考えをずっと掲げておられますけれども,このことについて,改めて振興策と普天間の移設ということについての現時点でのお考えをお伺いしたいのですが。
【大臣】昨日,朝に仲井眞知事には電話で当選のお祝いをいたしました。また,是非話しをさせていただきたいということについては,電話でお願いをいたしまして,それについては,快く「また,是非お会いしましょう」ということでありました。我々,政府の考え方は一貫しております。5月28日の日米合意というものを,沖縄の皆さん方に過大な負担を今まで押しつけてきたことのお詫びと,また,総選挙では,少なくとも県外と言っていたのに,辺野古に戻ってきたお詫びと,そういった2つの意味でのお詫びをしっかりと 申し上げながら,しかし,何とか全体としては必ず沖縄の負担軽減につながるということをご説明申し上げて,我々としては沖縄の皆さん方にお願いをしていきたいと考えております。 後半のご質問でございますが,振興とこの問題を絡ませるということはございません。これは確認をしているところでございます。他方で,これは沖縄担当大臣をしていた時の私(大臣)の行っていたことは今でも継続しているわけでありますが,現在の沖縄開発振興計画というものが来年で切れます。したがって,ポスト沖振というものをどうしていくのかということ,そして,軍転法が切れます。これについて新たにどのような仕組みを作っていくのかということについては,辺野古,普天間の問題とは別個に議論していかなくてはいけないと思います。
大臣記者会見
(平成22年12月21日(火曜日):沖縄ハーバービューホテル)
【大臣】まず仲井眞知事に対しましては,昨年の衆議院選挙において,民主党は普天間の移設先につきましては少なくとも県外,できれば国外ということをお伝えしながら,結果としてそれができずに,5月28日の日米合意によりまして,また辺野古に戻ってきたということに対して心からお詫び申し上げるということで謝罪をしました。また,与党,野党関係なく,1972年の沖縄返還以来,日本全土の0.6%の国土面積の沖縄県に4分の3もの米軍施設・区域が集中していることについてもお詫び申し上げました。その上で,5月28日の日米合意というものを,菅内閣としては誠実に履行することを内閣の考え方としているので,是非,辺野古への移設を受け入れて頂きたいというお願いをさせて頂きました。その上で,名護には新たな基地をお願いすることになりますけれども,全体として,特に嘉手納以南の基地負担の軽減につながるということを申し上げて,負担軽減にも努力をしていきたい,海兵隊のグアムへの移転ということも着実にやっていきたいと,こういうことで負担軽減にも力を入れていきたいということについて理解を求めたところでございます。
知事からは,自分(知事)は今回の知事選挙において県外移設ということを公約に戦ったということで受け入れることはできません,といった話がありました。これからもしっかりと話し合いをさせて頂いて,ご理解を頂くように真摯に止めどなく進めていきたいと思います。