アフリカ

平成26年9月25日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
 9月24日(ニューヨーク現地時間),国連総会の機会に,安倍総理は,第2回日・アフリカ地域経済共同体(RECs)議長国首脳会合を主催した。本会合では,昨年のTICADV及び本年1月の安倍総理のアフリカ訪問のフォローアップの一環として,RECs議長国首脳との間でアフリカのインフラ開発をテーマに議論を行ったところ,概要以下のとおり。

出席者

日本側:
安倍総理(議長),田中JICA理事長

アフリカ側:
西アフリカ諸国経済共同体:マハマ・ガーナ大統領
政府間開発機構:ハイレマリアム・エチオピア首相
南部アフリカ開発共同体:カスクウェレ・ジンバブエ環境・水・気候大臣
東アフリカ共同体:カマウ・ケニア運輸インフラ長官
中部アフリカ諸国経済共同体及びサヘル・サハラ諸国国家共同体:ヌル・チャド計画大臣
アラブ・マグレブ連合:オマール・リビア大使
アフリカ連合:カマラ・モーリタニア環境・持続可能な開発担当大臣
NEPAD:ンジャイ・セネガル外務・在外セネガル人大臣
 
その他,ムウェンチャ・アフリカ連合委員会副委員長,マヤキNEPAD計画調整庁長官,アフリカ開発銀行,TICAD共催者(国連,UNDP,世銀,AUC),各RECs事務局関係者をはじめ,計約100名が参加。
 

概要

(1)冒頭,安倍総理より,RECsがアフリカ地域統合の要であり,日本はRECsと共にこれからの長い道のりを歩んで行く旨述べた上で,RECsとの対話を密にしつつ,アフリカのインフラ整備を拡充・強化していく旨述べた。また,日本の借款で建設したコンゴ民主共和国の橋(マタディ橋保全計画)やケニアのモンバサ港開発計画に触れつつ,モノだけでなく人材を残す,地元に強いオーナーシップを育てるという日本のODAを貫く思想があることを紹介した。その上で,今後,ABEイニシアティブやTICADVで発表した約65億ドルのインフラ支援を通じて,アフリカと共にアフリカの成長を進めて行く旨述べた。更に安倍総理は、次回TICAD首脳会合をアフリカで開催すべきであるとのアフリカ側の要望に応えていく考えである旨述べた。

(2)これに対し,各RECs議長国首脳からは,これまでの日本の支援に対する高い評価が示されるとともに,インフラ開発におけるRECsの取組について紹介があったほか,アフリカの発展にはインフラ開発と投資促進の両方が欠かせない重要な要素であるとの認識が表明され、日本からの更なる民間投資への強い期待が示された。また、インフラ開発に当たっては、道路や港湾といったハード面での整備に加え、人材育成や制度・手続きといったソフト面での整備も同時に進めることが重要であるとの見解が示された。各RECs議長国首脳からの発言を受け、田中JICA理事長より、我が国が対アフリカ協力を進めるにあたっては、AUのインフラ長期計画との整合性、ソフトインフラ構築の必要性、日本の技術の活用、人材育成、民間投資の促進が重要な要素となる旨述べた。

(3)双方は,アフリカにおける広域インフラ開発の重要性,及び日本と各RECsがインフラ開発を推進するために各々が果たせる役割について認識を共有した。更に双方は,インフラ整備というTICADVでの重点分野を推進していくため,国レベルを超え,地域(RECs)レベルでも協力を強化していくこと,TICAD Vのフォローアップを着実に実施していくことで一致した。最後に安倍総理より、RECsとの関係強化を目的として今般新たに小林弘裕「RECs担当大使」を任命した旨発表した。


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