ケニア共和国

令和4年11月4日
日・ケニア外相会談 1
日・ケニア外相会談 2

 現地時間11月4日午後5時30分(日本時間5日午前1時30分)から約30分間、G7外相会合出席のためドイツを訪問中の林芳正外務大臣は、アルフレッド・ムトゥア・ケニア共和国外務・ディアスポラ担当長官(Hon. Dr. Alfred Mutua, Cabinet Secretary, Foreign and Diaspora Affairs, the Republic of Kenya)と外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭、林大臣から、ムトゥア長官の就任を歓迎し、来年、日ケニア外交関係樹立60周年を迎えることを契機に、ケニアとの協力関係を更に発展させたい旨述べました。これに対して、ムトゥア長官から、日本からケニアへの長年にわたる投資と友情に謝意を表しました。また、双方は、TICAD8の成果を踏まえて、両国関係の一層の発展に取り組んでいくことで一致しました。
  2. 林大臣は、ABEイニシアティブ等を通じた「人への投資」を通じ、両国間の経済関係を更に強化させていきたい旨述べました。これに対し、ムトゥア長官からは、日本によるこれまでの支援に謝意を表しました。また、林大臣は、南アフリカで行われたエチオピア政府とTPLFとの間の和平協議のためにケニア政府が行った仲介努力を評価するとともに、合意の履行が確保されるよう全ての当事者が取り組んでいく必要性について述べたところ、ムトゥア長官からも合意のフォローアップが鍵であるとの発言がありました。
  3. 林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがすものであり、国連憲章にある主権や領土一体性といった原則は守られなければならない旨述べるとともに、ロシアによる核の脅しは断じて受け入れられず、ましてや、その使用はあってはならない旨強調しました。また、林大臣から、アフリカを含めた各国の持続可能な発展に向けた透明かつ公正な開発金融の重要性に関し、全ての債権国が国際ルール・スタンダードを遵守する必要性について述べ、双方はこうした問題の重要性を確認し、国際社会が一致して声を上げる重要性について確認しました。このほか、双方は、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応や安保理改革を含む国連の機能強化といった国際社会の諸課題について連携して対応していくことを確認しました。

ケニア共和国へ戻る