安倍総理大臣

平成26年1月12日
ウワタラ大統領と握手する安倍総理 (写真提供:内閣広報室)
共同記者発表を行う両首脳 (写真提供:内閣広報室)
西アフリカ各国首脳との懇談会 (写真提供:内閣広報室)
 安倍総理は,1月10日(金曜日)から11日(土曜日)までコートジボワール共和国を訪問したところ,概要は以下のとおり。

1.概要と成果

(1)安倍総理は,日本の総理大臣として初めて仏語圏西アフリカを訪問した。本訪問では,コートジボワールのみならず,3億人を擁する15ヶ国が経済統合を進める西アフリカ地域に対する平和と安定・経済成長・ビジネスに関する日本の関与を示すことを目指した。

(2)コートジボワールとの間では,「西アフリカの玄関口」として,紛争から復活し年10%近い成長を実現している同国に対して,国民和解等への支援に加え、平和・安定と経済成長を共に実現し民間投資を促進するためのインフラ,産業・人材育成,投資促進等の協力を本格化することを表明し,また,民間等の代表を交えた拡大首脳会合を行い,今後の日本企業の進出促進への布石とすることができた。

(3)更に,西アフリカの地域機関ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)の議長であるウワタラ大統領の呼びかけに応じ,同機関加盟の周辺10か国の首脳が集結した。安倍総理は,コートジボワールを含む11ヶ国の首脳との間で,日本企業はアフリカ諸国のインフラ整備,人材育成や政治的安定等を求めているとしつつ,西アフリカが魅力的な地域となり民間投資を呼び込むためのビジョンについて活発な議論を行った。あわせて、安倍総理から、サヘル地域への8340万ドルの支援の用意を表明した。11の首脳との信頼関係が強化されると共に,西アフリカとの経済関係強化も見据えて協力していくことで一致し,15か国3億人が連帯を強め経済統合を進める西アフリカとの関係強化を図ることができた。

(4)この他,スポーツ関連行事(首脳間でのサッカー代表ユニフォーム交換,柔道「安倍杯」)や女性職業訓練施設視察を通じ、草の根レベルも含む両国間の重層的な友好関係が強化された。

2.具体的な行事の概要

1月10日

(1)日コートジボワール首脳会談及び共同記者発表

 安倍総理は,10日午後16時25分(日本時間11日午前1時25分)から約55分,コートジボワール大統領府においてウワタラ・コートジボワール大統領と首脳会談を行い,続けて約47分間,コートジボワールと関係の深い日本企業及び団体のトップを交えた会合を行った。その後,両首脳は共同記者発表を行い,首脳会談の概要は共同声明として発出された。同時に、共同記者発表において,両首脳は両国のサッカー代表ユニフォームを交換し,互いの健闘を祈った。

(2)西アフリカ各国首脳との懇談会

 安倍総理は,10日午後19時(日本時間11日午前4時)から約1時間38分,ホテル・イボワールにおいて,ウワタラ大統領とともに、今次総理訪問の機会にあわせてコートジボワールを訪問中の,西アフリカ15カ国中11カ国の首脳(ヤイ・ベナン大統領,コンパオレ・ブルキナファソ大統領,ジャメ・ガンビア大統領,マハマ・ガーナ大統領,サーリーフ・リベリア大統領,イスフ・ニジェール大統領,ジョナサン・ナイジェリア大統領,サル・セネガル大統領,コロマ・シエラレオネ大統領,ニャシンベ・トーゴ大統領(国名のアルファベット順)との間で,西アフリカの地域統合に向けたインフラ整備や人材育成等について意見を交わした。

(3)ウワタラ大統領主催晩餐会

 上記懇談会に続き,ウワタラ大統領主催により,安倍総理及び西アフリカ各国首脳を招いた晩餐会が開催された。ウワタラ大統領より,安倍総理に対し,コートジボワール功労勲章の最高位勲章である,大十字型章が授与された(なお,安倍昭恵総理夫人に対しては,コートジボワール功労勲章コマンドゥール章が授与された。)。安倍総理はこれに対し謝意を述べると共に,西アフリカの統合と活力に対する期待と,特にサヘル地域に対する我が国の8340万ドルの支援を表明するスピーチ(和文(PDF)仏文(PDF)英文(PDF))を行った。

1月11日

(1)女性職業訓練施設「マリー・ウジェニー・センター」視察

 安倍総理は,我が国の草の根・人間の安全保障無償資金協力で教室建設や資機材供与等の支援を行っている,女性職業訓練施設「マリー・ウジェニー・センター」を訪問し,裁縫・識字の授業を見学した他,生徒達の作品を鑑賞し,同センター代表及び生徒に対し激励の言葉を述べた。また,同行した日アフリカ連合友好議員連盟(三原朝彦幹事長及び西村康稔事務局長(内閣府副大臣)が同行)より,ミシン10台を供与する旨発表された。

(2)柔道大会「安倍杯」観戦

 安倍総理は,柔道大会「安倍杯」を観戦し,優勝チームに「優勝杯」を授与した。また,NPO「柔道教育ソリダリティ」(理事長:山下泰裕氏)による,柔道着100着の供与及び柔道関係者の日本への招へいの支援を紹介するとともに,柔道着をコートジボワール柔道連盟に引き渡した。


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