大洋州
堀井外務副大臣のパプアニューギニア独立国及びオーストラリア連邦訪問(結果)
9月30日から10月6日まで堀井巌外務副大臣は、パプアニューギニア独立国及びオーストラリア連邦(首都特別地域キャンベラ及びニュー・サウス・ウェールズ州シドニー)を訪問しました。本訪問の概要は以下のとおりです。
I パプアニューギニア(10月1日~3日)
1 日本の経済協力案件の視察
1日、堀井副大臣は、日本の支援により整備されたポートモレスビー下水道整備事業施設を視察しました。
2 国際協力機構(JICA)との意見交換
1日、堀井副大臣は、国際協力機構(JICA)の協力隊員及び専門家との意見交換を行いました。
3 日本への留学経験者との懇談会
1日、堀井副大臣は、パプアニューギニアから日本に留学経験のある現地の方々との懇談会に参加しました。
4 ナザブ・トモダチ国際空港開港式への出席及び同空港視察
2日、堀井副大臣は、日本の支援で整備されたナザブ・トモダチ国際空港の開港式に出席しました。堀井副大臣は開港式の挨拶において、ジェームス・マラペ・パプアニューギニア首相(Hon. James MARAPE Prime Minister, Independent State of Papua New Guinea)自身の発案により「トモダチ」と名付けられた同空港の開港への祝意を表明した上で、今後とも地域の要であり、強い絆で日本と結ばれたパプアニューギニアを様々な形でサポートしていきたい旨述べました。また、開港式後には、マラペ首相と共に同空港を視察しました。
なお、堀井副大臣は、開港式の前後にマラペ首相と立ち話を行いました。
堀井副大臣から、2025年は日パプアニューギニア外交関係樹立50周年の節目であり、両国関係の更なる発展に向け、協力していきたい旨、今回開港を迎えるナザブ・トモダチ国際空港が、両国の友好関係の象徴として、有効に活用され、人々の記憶に刻まれることを期待する旨述べました。
これに対し、マラペ首相から、同空港に対する日本の支援に謝意を示すともに、同空港をハブとして、パプアニューギニアの観光及び漁業が発展することを期待する旨述べました。
5 在留邦人との懇談
3日、堀井副大臣は、在留邦人との懇談を行いました。
6 ジェームス・マラペ・パプアニューギニア首相への表敬
3日、堀井副大臣は、ジェームス・マラペ・パプアニューギニア首相(Hon. James MARAPE Prime Minister, Independent State of Papua New Guinea)を表敬しました。
マラペ首相から、日本とパプアニューギニアの長年にわたる友好関係に触れた上で、日本の取組に対する謝意が表明されました。
堀井副大臣から、我が国の支援に触れつつ、これからも日本はパプアニューギニアのニーズに応えられるパートナーでありたい旨述べました。
ALPS処理水の海洋放出に関し、堀井副大臣から、マラペ首相が国際的基準及び規制が遵守され、安全性が確保されるのであれば、海洋放出は認められるべき旨表明したことへの謝意を表明し、引き続き関係国に対する丁寧な説明を続けていく旨述べました。これに対し、マラペ首相から、海洋放出の安全性確保に関する日本の取組を支持している旨述べました。
両者は、東シナ海及び南シナ海情勢、経済的威圧、不透明・不公正な開発金融、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応など地域情勢について意見交換を行いました。
7 JICAパプアニューギニア事務所訪問
3日、堀井副大臣は、JICAパプアニューギニア事務所を訪問し、職員と意見交換を行いました。
II キャンベラ(10月3日~4日)
1 コンロイ豪州国際開発・太平洋大臣兼国防産業大臣との会談
4日、堀井副大臣は、パット・コンロイ豪州国際開発・太平洋大臣兼国防産業大臣(The Hon Pat Conroy MP, Minister for International Development and the Pacific, Minister for Defence Industry)とテレビ会議方式による会談を行いました。
堀井副大臣から、豪州訪問前にパプアニューギニアを訪問したことに触れた上で、来年の第10回太平洋・島サミット(PALM10)のプロセスも活用し、地域の一体性への強い支持を打ち出しつつ、太平洋諸島フォーラム(PIF)の「ブルーパシフィック大陸のための2050年戦略」に沿って、太平洋島嶼国自身の取組を支えながら、ニーズに更に寄り添った支援を追求していく旨述べました。これに対し、コンロイ大臣から、太平洋島嶼国に対する日本の支援を歓迎しており、同分野における日豪協力を深化させていきたい旨述べました。
2 アダムズ豪州外務貿易省次官との会談
4日、堀井副大臣は、ジャン・アダムズ豪州外務貿易省次官(Ms. Jan Adams AO PSM, Secretary, Department of Foreign Affairs and Trade)と会談を行いました。
両者は、8月に発効した日豪部隊間協力円滑化協定(RAA)の下、共同訓練が実施されてきていることを歓迎しました。また、両者は、資源・エネルギー分野における日豪協力の重要性について確認しました。
両者は、ALPS処理水についても意見交換を行いました。堀井副大臣から、科学に基づく議論を引き続き確保していく上で、豪州が日本との連帯を示してくれていることに対する感謝の意を表明しました。これに対して、アダムズ次官から、改めて日本の取組への理解と支持と共に太平洋島嶼国への継続的な説明の重要性が示されました。
III シドニー(10月4日~6日)
1 グリン神父との意見交換
5日、堀井副大臣は、日本における20年以上の日豪友好親善に尽くした功績により、豪州勲章メダルを受章しているポール・グリン神父(Fr Paul Glynn)と面会し、意見交換を行いました。
2 ミンズ・ニュー・サウス・ウェールズ州首相との会談
5日、堀井副大臣は、クリス・ミンズ・ニュー・サウス・ウェールズ州首相(The Hon. Chris Minns, Premier of New South Wales)と会談を行いました。
堀井副大臣から、豪州最大の経済規模を誇り、在留邦人や日本企業が多く所在するニュー・サウス・ウェールズ州は、日本とつながりが深い存在であり、資源・エネルギー分野における協力を含め、日本と同州との関係が一層強化されることを期待する旨述べました。これに対し、ミンズ首相から、日豪の更なる関係強化に向け、経済や人的交流などの分野で今後とも緊密に連携していきたい旨述べました。
3 日本企業関係者との懇談
5日、堀井副大臣は、ニュー・サウス・ウェールズ州の日本企業関係者と懇談を行いました。