大韓民国
日韓外相会談
令和5年11月26日


現地時間11月26日午前9時(日本時間同じ)から約85分間、日中韓外相会議出席のため韓国・釜山を訪問中の上川陽子外務大臣は、朴振(パク・チン)韓国外交部長官と日韓外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 上川大臣から、外務大臣として初めての訪韓にあたり、朝鮮通信使にもゆかりの深い釜山を訪れる機会を得られ、嬉しく思う旨述べました。双方は、前週のAPECリーダーズウィークを含め、首脳間・外相間での頻繁な意思疎通を歓迎し、今後もこれを継続していくことで一致しました。また、両外相は、国民交流の面で、日韓間の人の往来が順調に回復していることを歓迎するとともに、今後の青少年交流拡大への期待を表明しました。
- 上川大臣は、23日にソウル高等裁判所において、国際法上の主権免除の原則が否定され、原告の訴えを認める判決が出されたことは極めて遺憾である旨述べ、国際法違反を是正するために韓国政府が適切な措置を講じるよう改めて求めました。
- 両外相は、21日の北朝鮮による弾道ミサイル技術を使用した発射は、衛星の打ち上げを目的とするものであったとしても、関連する国連安保理決議の明白な違反であるとして、これを強く非難しました。その上で、北朝鮮による前例のない頻度と新たな態様で弾道ミサイル等の発射を繰り返していることについて深刻な懸念を共有し、国連安保理を含め、引き続き日韓、日米韓で緊密に連携して対応していくことを確認しました。また、上川大臣から、拉致問題の即時解決について韓国政府からの一貫した支援に謝意を表明し、両外相は、拉致問題を含む北朝鮮の人権問題についても緊密な連携を改めて確認しました。
- 日韓中プロセスについて、上川大臣から、議長国である韓国の取組を引き続き支持する考えを表明し、同日午後の日韓中外相会議における建設的な議論を期待する旨述べました。双方は、サミットの早期開催に向けて、引き続き緊密に連携していくこととしました。
- 上川大臣は女性・平和・安全保障(WPS)に関し、特に防災・災害対応は有望な分野と考えており、今後議論を深めていきたい旨述べ、朴長官はこれに対して賛成を表明し、今後も両国が国連等国際舞台でより緊密に協力していこうと述べた。