中華人民共和国

岸田外務大臣の中国訪問

平成28年4月30日

英語版 (English)

 4月29日から5月1日まで,中国・北京を訪問中の岸田文雄外務大臣は,30日に李克強(り・こっきょう)国務院総理,楊潔篪(よう・けつち)国務委員及び王毅(おう・き)外交部長とそれぞれ会見したところ,概要は以下のとおり。
 各会見において,岸田大臣から,新しい時代にふさわしい日中関係についての大臣の考え方,すなわち,両国の協力という肯定的な側面を増やし,課題や懸念については率直な意見交換を行い適切に対処していくべきとの考え方を説明した。

1 概要

29日 広島大学北京研究センター(於:首都師範大学)視察
  • 画像1
  • 画像2
  • 画像2
30日 日中外相会談,王毅・外交部長主催昼食会
 楊潔篪・国務委員との会談
 李克強・国務院総理への表敬

2 日中外相会談及び昼食会

 王毅・外交部長との会談は,昨年11月に続き今回で7回目。幅広い話題に関し,互いに胸襟を開いた真摯な対話を4時間以上実施。今後もハイレベルの交流を進め,日中間でしっかり意思疎通を進めていくという点で一致。本年の外交日程作成に向け,両国で引き続き協議をし,協力をしていく点を確認。

(1)日中関係総論

 両外相は日中関係につき率直な意見交換を行い,以下の4点の認識で一致。

ア 日中関係の重要性を再確認
 日中は一衣帯水の重要な隣国。良好な日中関係は両国民の利益であり,地域・世界の期待。多くの共通利益と共通課題について協力していくべき。

イ 更なる関係改善に向けて双方で努力
 日中間の四つの基本文書と一昨年11月の四項目の一致点を踏まえつつ,双方が建設的に努力し,戦略的互恵関係を更に発展させていく。両国は「互いに協力のパートナーであり,互いに脅威とならない」ことを改めて確認。

ウ 互いへの敬意・尊重の回復の重要性
 相互理解を図り,相互信頼を増進していくために双方が不断に努力。

エ 経済面の協力や青少年交流等の民間交流の重要性
 今後の取組として,共通利益の深化と共通課題への協力により,両国関係の肯定的な側面を増やしていく。特に,不透明さが増す世界経済の安定・発展への連携・協力は喫緊の課題であり,協力の可能性を追求。また,地方交流や青少年交流を含む民間交流を更に促進していく。

(2)協力案件/地域・国際情勢

 岸田大臣から,日中関係の肯定的な側面を増やしていくため,当面両国が力を入れるべき「5つの協力分野」((ア)マクロ経済・財務・金融,(イ)省エネ・環境,(ウ)少子高齢化,(エ)観光,(オ)防災)と「3つの共通課題」((ア)北朝鮮,(イ)国連での協力,(ウ)テロ対策・中東情勢)に関する協力を提起し,中国側から前向きな反応を得た。

 この中で,岸田大臣から,日本政府として,両国間の交流促進のために,中国国民の訪日ビザの更なる緩和措置を決定したことを伝達。これに対し,王毅・外交部長からは歓迎の意が表明された。

 北朝鮮問題については,繰り返される挑発行動に対し深刻な懸念が双方から表明されるとともに,率直に意見交換が行われ,安保理決議の厳密な履行を含め,緊密に連携していくことで一致。

(3)課題・懸案

 岸田大臣から,隣国なので課題は尽きないが,意見の異なる分野では率直に対話し,適切に対処していくべきと述べた。

 その上で,東シナ海,南シナ海,国民感情の問題,歴史,台湾等について率直な意見交換を行った。

3 楊潔篪・国務委員との会談

 楊潔篪・国務委員とは初の会談。日中首脳会談の早期実現に向け,今般の訪中を皮切りとして,しっかりとした外交日程を作り,ハイレベルの対話や具体的な協力を積み上げていくという点で一致。

4 李克強・国務院総理への表敬

 大局的な観点から,日中関係を一層改善させていくことの重要性について一致。両国の喫緊の課題である世界経済の安定と発展に向けた協力を含め,特に経済面の協力強化について一致。日本側が提起した「5つの協力分野」における協力についても中国側から賛同を得た。
 その他,大平正芳元総理の日中関係における特別な功績について先方から言及があり,その政治の流れを賞賛する言葉があった。

 

このページのトップへ戻る
中華人民共和国へ戻る