中華人民共和国

平成27年11月1日
中国の李克強国務院総理と握手する安倍総理大臣
(写真提供:内閣広報室)
日中外相会談

1 日中首脳会談

日中首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
 

第6回日中韓サミットへの出席のために韓国・ソウルを訪問中の安倍総理は,11月1日(日曜日)18時30分頃から約1時間,李克強・中国国務院総理との間で日中首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおり。

(1)さらなる日中関係の改善に向けた双方の政治的意思と改善の方向性の確認

 会談において,両首脳は,日中両国が地域と国際社会の平和と繁栄に大きな責任を有していること,その上で,現在,日中関係は改善の方向にあるが,この勢いをさらに強めていくことが必要との認識で一致した。 そして,日中「戦略的互恵関係」に基づく更なる関係改善の方向性として,双方は以下の点を確認した(注:日中間で文言を調整したものではなく,大きな方向性として一致したもの)。

(ア)互いに前向きな政策をとり,関係改善を共に推進すること。
(イ)過去の日中間の合意に基づき,懸案に対処していくこと。
(ウ)特に,「協力のパートナーであり,互いに脅威とならない」という2008年の日中共同声明での合意を具体的な政策に移していくこと。
(エ)経済を始め各分野の交流と協力をさらに強化していくこと。

(2)具体的な成果

 両首脳はさらに,今次会談の具体的な成果として,以下の点で一致。

  • 外相相互訪問の再開。これを含むハイレベル交流の重要性の確認。
  • 日中ハイレベル経済対話の来年早期の開催。
  • 防衛当局間の海空連絡メカニズムの早期運用開始に向け,互いに積極的に努力していくこと。
  • 東シナ海資源開発問題に関し,「2008年合意」に基づく協議再開を目指すこと。
  • 経済・金融分野の協力を深化させること。

(3)これ以外にも,両首脳は,日中関係の抱えている諸問題について意見を述べ,率直な意見交換を行った。

2 日中外相会談

 首脳会談に先立ち,同日7時45分頃から約1時間,岸田大臣と王毅外交部長の間で日中外相会談が行われた。この会談では,その後の首脳会談の準備を含め,日中関係のさらなる改善に向けた率直な意見交換が行われた。


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