中華人民共和国
日中外相会談

2月15日,午後4時頃から約30分間,ミュンヘン安全保障会議に出席するためドイツを訪問中の茂木敏充外務大臣は,王毅(おう・き)国務委員兼外交部長との間で,日中外相会談を行ったところ,概要は以下のとおり。
1 冒頭
(1)冒頭,王毅・国務委員兼外交部長から概要以下のとおり述べた。
ア 新型コロナウイルスの感染拡大に係る日本からの支援については,中国国内でも感謝の声が広がっている。
イ 習近平国家主席の指導の下,14億人の中国国民が団結して感染拡大の防止に全力で取り組んできている。
ウ 日本とも情報交換を含め緊密に協力を行い,事態の収束に向け共に取り組んでいきたい。
(2)これに対し,茂木大臣から概要以下のとおり述べた。
ア 新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向け,中国自身が懸命に努力している中,湖北省に在住する邦人の帰国のために,中国が全面的に協力してくれていることを日本として評価している。
イ 感染拡大の防止と一日も早い事態の収束に向けて,引き続き最大限の努力をお願いしたい。日本としても,中国政府の取組にこれからも協力していきたい。
2 日中関係
(1)双方は,新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け,引き続き緊密に連携していくことで一致した。茂木大臣からは,希望する邦人全員の帰国に対する支援を改めて要請したのに対し,王毅国務委員から,在留する日本国民の安全と健康のため力を尽くしたい旨述べるとともに,日本のこれまでの支援について謝意が述べられた。
(2)茂木大臣からは,習主席の訪日に際し,潜在的に協力可能な分野について前向きなメッセージを出したい旨述べるとともに,日本産食品に対する輸入規制措置,及び牛肉・コメ等の農産物の対中輸出について中国側の前向きな対応を強く求めた。
(3)茂木大臣からは,尖閣諸島周辺海域等の東シナ海を始めとする海洋・安全保障分野の課題を改めて提起し,中国側の行動を強く求めた。
(4)双方は,習近平国家主席の国賓訪日に向け,引き続き緊密に連携して準備を進めていくことで一致した。