中華人民共和国

日中首脳会談

平成28年9月5日

英語版 (English)

  • (写真1)日中両首脳の握手の様子
  • (写真2)日中首脳会談

 G20サミット出席のため中国・杭州を訪問中の安倍総理は、9月5日19時半(日本時間20時半)頃から約35分間、西湖国賓館において、習近平・中国国家主席との間で日中首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおり(日本側同席者:萩生田官房副長官、谷内国家安全保障局長、横井駐中国大使他、中国側同席者:楊潔篪国務委員、王毅外交部長、程永華駐日大使他)。
 全体として、日中間で協力できるところは協力して両国関係の「プラス」の面を増やし、懸案についてはマネージして「マイナス」の面を減らしていくとの両首脳の共通の認識に基づく、前向きで充実した会談になった。

1 冒頭

(1)冒頭、習主席から、安倍総理のG20サミット出席に改めて歓迎の意を表明の上、日中両国は互いに近隣であり、両国関係の長期的かつ健全な発展は、両国国民の利益に合致する、2014年11月以降、両国関係は改善プロセスにあるが、複雑な要素の干渉を受け、敏感な問題が突出している、両国関係が早期に正常な軌道に戻るよう努力すべきである旨述べた。
(2)これに対し、安倍総理から、G20サミットの準備に敬意を表し、成果に祝意を表した上、今次サミットは世界経済の持続可能な成長を実現する上で重要、日中間には困難な課題も少なくないが、「戦略的互恵関係」の考えに立って、困難な課題をマネージしつつ、大局的な観点から協力や交流を進めることにより、安定的な友好関係を築いていきたい旨述べた。
(3)更に安倍総理から、北朝鮮が本日再び弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)に落下、G20サミット開催中にこのような発射を強行することは許し難い暴挙である旨述べた。

2 日中関係

(1)総論

ア 安倍総理から、昨年4月にジャカルタで会談して以来、日中関係には紆余曲折があったが、我々がより頻繁に会談し、大局的観点に立って、中長期のカレンダーを見据えながら、「戦略的互恵関係」を推進していきたい旨述べた。
イ 習主席から、これに応ずる発言があり、両首脳は、日中双方が2014年11月に四項目について意見の一致をみたことを再確認し、「協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」という2008年の日中共同声明での合意を実際の行動に移し、更なる関係改善・発展に努めるという決意を確認した。

(2)対話・協力・交流

ア 日中間の具体的な協力に関し、安倍総理から、日本側から提案している「5つの協力分野」(注1)や「3つの共通課題」(注2)など、様々な分野における対話・協力・交流を進め、両国関係の肯定的な面を拡大していきたい旨述べた。

(注1)5つの協力分野:(1)マクロ経済・財務・金融、(2)省エネ・環境、(3)少子高齢化、(4)観光、(5)防災
(注2)3つの共通課題:(1)北朝鮮、(2)国連、(3)テロ対策・中東情勢

イ 習主席から、来年、再来年を見据えた発言があり、両首脳は、以下の点で一致した。

  • 「戦略的互恵関係」の考え方に基づき、日中両国が直面する共通課題に関する対話や協力、各種交流を進め、両国関係の肯定的な面を拡大することにより、相互信頼を高め、課題を適切にマネージするとともに、両国の国民感情を改善していくこと。
  • テロ対策に関する協力を強化していくこと。この一環として、9月28日に東京でテロ対策協議を開催する予定。
  • 金融協力の深化について、更に協議を深めていくこと。
  • 来年の国交正常化45周年、再来年の平和友好条約40周年、更に2020年、22年の両国でのオリンピック開催を見据え、様々な分野の交流を拡充していくこと。

ウ また、安倍総理から、年内の日中韓サミットの際の李克強総理訪日に言及するとともに、以下についても述べた。

  • 日本産食品の輸入規制の早期撤廃及び日本産精米の輸出促進に関する事務レベルの協議を推進したい。
  • 近く日本経済界約230人の合同ミッションが訪中予定であり、経済交流の絶好の機会。中国指導部と充実した対話を期待。
    これに対し、習主席から、経済面での関係強化は重要であり、経済代表団の訪中を歓迎する旨の発言があった。

(3)東シナ海

ア 安倍総理から、東シナ海での中国公船・軍による特異な活動は極めて遺憾であり、一方的に緊張を高める行動をなくし、状況を改善するよう述べた。そして、東シナ海の安定なくして日中関係の安定はなく、これを真の意味で「平和・協力・友好の海」とするために、共に努力していくことを求めた。
イ これに対し、習主席からは、東シナ海の平和と安定を維持していく旨述べた。
ウ さらに両首脳は、9月14日から広島で高級事務レベル海洋協議を開催し、その機会に東シナ海資源開発に関する「2008年合意」に基づく国際約束締結に関する交渉の再開について協議することで一致した。
エ また、防衛当局間の海空連絡メカニズムを早期に運用開始するため、協議を加速することで一致した。

3 地域情勢

(1)南シナ海

ア 安倍総理から、地域の平和と安定に直結し、日本を含む国際社会共通の関心事項である南シナ海問題に関し、中国の適切な行動を期待する旨述べた。さらに、国際法のルールを守り、周辺国等の不安解消に努めるよう求めた。
イ これに対し、習主席から、従来どおりの中国側の立場が述べられた。

(2)北朝鮮

 安倍総理から、会談当日の弾道ミサイル発射や先月のSLBM発射を始め、度重なる北朝鮮の挑発行動に対し、具体的措置を講ずべきとして、責任ある常任理事国としての中国の建設的な対応を求めた。また、拉致問題に関し、協力を期待する旨述べた。


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