東ティモール民主共和国
日・東ティモール首脳会談


12月16日、午後3時25分から約30分間、岸田文雄内閣総理大臣は、日・ASEAN特別首脳会議に出席するため訪日中のカイ・ララ・シャナナ・グスマン東ティモール首相(H.E. Mr. Kay Rala Xanana Gusmão, Prime Minister, Democratic Republic of Timor-Leste)と日・東ティモール首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
会談には、日本側から、村井英樹内閣官房副長官他が、また、東ティモール側からは、フランシスコ・カルブアディ・ライ副首相兼経済担当調整大臣兼観光・環境大臣他が同席しました。
なお、会談終了後、両首脳は、日・東ティモール共同プレスステートメント「持続可能な成長と発展のための包括的パートナーシップ」を発出しました。
1 冒頭
岸田総理大臣から、訪日いただいたことに謝意を述べるとともに、日本が、東ティモールの独立当初から国造りを支援してきたことに触れつつ、今回、日・東ティモール関係を「包括的パートナーシップ」へと格上げすることに合意できたことを歓迎する旨述べました。また、岸田総理大臣から、世界が歴史の転換点にある中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、人間の尊厳が守られる世界を確保すべく、東ティモールやASEANとの協力強化を重視しており、東ティモールのASEAN加盟を引き続き支援していく旨述べました。また、今回の特別首脳会議が、これまで築いてきた日本とASEANの「信頼」を次世代につなぎ、関係を更に強化していく機会となることを願う旨述べました。これに対し、グスマン首相から、今回の訪日にかかる日本側の歓迎や建国当初からこれまでの日本の多大な支援に対する深い謝意が示されるとともに、今後、日・東ティモール関係を一層発展させていきたい旨の発言がありました。
2 二国間関係
岸田総理大臣から、東ティモールのASEAN加盟に向け、人材育成等を通じた能力構築支援を実施していくとともに、インフラ整備、経済多角化、社会サービスの提供、海上保安等の分野における支援や、能力構築支援事業「ハリィ・ハムトゥック」への自衛隊の参加や防衛大学校への留学生受入れ等を通じた防衛協力、さらには両国間の友好関係の基盤となる人的交流を強化・継続していく旨述べました。これに対し、グスマン首相から、ASEAN加盟に向けた支援を含む日本からの支援に謝意が示されるとともに、様々な分野で引き続き日本と協力していきたい旨の発言がありました。
3 地域及び国際的な課題への対応
両首脳は、地域・国際社会の諸課題についても意見交換を行い、引き続き連携していくことを確認しました。