アジア

平成29年10月27日
10月23日から27日,堀井巌外務大臣政務官は,シンガポール共和国及びカンボジア王国を訪問したところ,概要は以下のとおりです。

【シンガポール(23~25日)】

1 日程概要

24日:オスマン・モハマド・マリキ上級国務大臣との会談,日・シンガポール・シンポジウム出席,ジャパン・クリエイティブ・センター視察,自治体国際化協会シンガポール事務所訪問,ジャパンレールカフェ視察,アジア太平洋地政経済学フォーラムレセプション出席
25日:アジア太平洋地政経済学フォーラム出席,テオ・チーヒン副首相への表敬

2 主な行事の概要

(1)オスマン・モハマド・マリキ上級国務大臣との会談

オスマン・モハマド・マリキ上級国務大臣との会談
 オスマン・モハマド・マリキ上級国務大臣と会談を行い,二国間問題の他,経済連携,地域・国際情勢等について率直な意見交換を行いました。

(2)日本・シンガポール・シンポジウムへの出席

日本・シンガポール・シンポジウムでの基調講演
 第12回日本・シンガポール・シンポジウムに出席し,冒頭基調講演を行い,昨今の地域情勢,両国関係の現在地と今後の展望について述べました。

(3)自治体国際化協会シンガポール事務所訪問

 自治体国際化協会シンガポール事務所を訪問し,現地駐在員に激励の言葉を述べると共に,事務所幹部より現地での取組について説明を受け,意見交換を行いました。

(4)アジア太平洋地政経済学フォーラムへの出席

 日本経済新聞社,米戦略国際問題研究所(CSIS)及びリー・クアンユー公共政策大学院が共催する「アジア太平洋地政経済学フォーラム」にパネリストとして登壇し,昨今の地域情勢に触れつつ,日本政府としての基本姿勢を発信しました。

(5)テオ・チーヒン副首相への表敬

テオ・チーヒン副首相への表敬
 中谷元衆議院議員,塩崎恭久衆議院議員と共にテオ副首相へ表敬を行い,両国が抱える課題の共有や地域・国際情勢について意見交換を行いました。

【カンボジア(25~27日)】

1 日程概要

25日:現地日本企業関係者との意見交換
26日:ヘン・サムリン国民議会議長への表敬,プラック・ソコン外務国際協力大臣への表敬,ソック・チェンダソピア首相補佐特命大臣兼カンボジア開発評議会事務局長との昼食会,プン・プレック浄水場視察,故高田晴行警視(国連カンボジア暫定機構・文民警察官)及び故中田厚仁氏(国連ボランティア)慰霊碑への献花

2 主な行事の概要

(1)カンボジア政府要人との会談

ヘン・サムリン国民議会議長への表敬
プラック・ソコン外務国際協力大臣への表敬
ア 二国間関係全般
 堀井巌外務大臣政務官より,8月のフン・セン首相訪日は大成功であった,日本はメコン地域の要衝にあるカンボジアの発展を重視している,特に南部経済回廊はカンボジアのみならず,地域の繁栄の鍵であると述べた上で,新たな開発協力方針の下,物流改善や人材育成,都市機能の強化等への支援を拡充する考えを述べました。更に,防衛分野の協力や人的交流にも言及した上で,明年は両国外交関係樹立65周年であり,1月にはシェムリアップに領事事務所を開設する旨述べ,両国間の戦略的パートナーシップを一層深化させていく考えを述べました。
これに対して,カンボジア側からは,今回の堀井巌外務大臣政務官の訪問は両国の戦略的パートナーシップを示すもの、日本政府・国民による和平及び発展のためのインフラ整備、地雷除去、人材育成等の支援に感謝する、今日のカンボジアの発展はこれまでの日本の支援と切り離すことはできないとして、高い評価と謝意が示されました。
イ 経済
 堀井厳外務大臣政務官より,日本からの投資は着実に増加し,昨年の投資額は過去最高になったとして,更なる投資増に向けて投資環境の一層の整備を求めました。これに対して,カンボジア側からは、日本からの一層の投資促進への期待を表明し、官民合同会議等を通じて日本企業の意見に耳を傾けつつ、投資環境の整備に努めている旨、説明がありました。
ウ 国内情勢
 堀井巌外務大臣政務官より,明年の国政選挙の自由且つ公正な実施に向けて,昨今の政治情勢にかかる緊張の高まりに憂慮を示しつつ,カンボジア人自身の努力による解決に向け働きかけました。また、日本として選挙改革支援を継続する旨も伝えました。これに対して,カンボジア側から自らの立場の説明がありました。
エ 地域・国際情勢
 11月のASEAN関連首脳会議に向けて,北朝鮮情勢や海洋の問題について意見交換しました。
ソック・チェンダソピア首相補佐特命大臣兼カンボジア開発評議会事務局長との昼食会

(2)プン・プレック浄水場視察

 プノンペン市水道施設であるプン・プレック浄水場を訪問し,北九州市など地方自治体と連携した協力によって給水状況が大きく改善し,「プノンペンの奇跡」とまで言われるようになった様子を視察しました。

(3)慰霊碑献花

 1992年から93年にかけてのカンボジアにおける国連平和維持活動の中で命を落とした故高田晴行警視(国連カンボジア暫定機構・文民警察官)及び故中田厚仁氏(国連ボランティア)慰霊碑に献花しました。

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