インドネシア共和国
岸外務副大臣の環インド洋連合(IORA)首脳会合出席(結果)
平成29年3月8日
岸信夫外務副大臣は,3月6日から7日まで,ジャカルタを訪問し,7日に開催された環インド洋連合(IORA)首脳会合に出席したほか,同日,ルトノ・インドネシア外相,ルフット・インドネシア海洋担当調整大臣,ハシナ・バングラデシュ首相,ラチュミンアライドゥ・モーリシャス外務・地域統合・国際貿易大臣,アラグチ・イラン法律・国際問題担当外務次官及びオマール・アルテ・ソマリア副首相と会談等を行いました。概要は以下のとおりです。
- 1 環インド洋連合(IORA)首脳会合
- 2 ルトノ・インドネシア外相との立ち話
- 3 ルフット・インドネシア海洋担当調整大臣との会談
- 4 ハシナ・バングラデシュ首相
- 5 ラチュミンアライドゥ・モーリシャス外務・地域統合・国際貿易大臣との会談
- 6 アラグチ・イラン法律・国際問題担当外務次官との会談
- 7 オマール・アルテ・ソマリア副首相との会談
1 環インド洋連合(IORA)首脳会合

岸副大臣は,初めて開催された首脳会合に出席し,「自由で開かれたインド太平洋戦略」の下,自由,民主主義,法の支配などの共通の価値を基礎とし,地域の連結性強化,海洋安全保障などの面でIORA加盟各国と協力していく旨述べました。
2 ルトノ・インドネシア外相との立ち話

岸副大臣は,ルトノ・マルスディ・インドネシア外務大臣(H.E.Ms. Retno Lestari Priansari Marsudi, Minister of Foreign Affairs of the Republic of Indonesia)と短時間の立ち話を行いました。ルトノ外相より,IORA出席への謝意が表明され,日インドネシア関係が益々発展しており引き続き協力していきたい旨発言がありました。両者はまた,地域・国際情勢や,日インドネシアEPAを含む二国間の経済関係に関する問題についても議論を行い,引き続き連携していくことで一致しました。
3 ルフット・インドネシア海洋担当調整大臣との会談

岸副大臣は,ルフット・ビンサル・パンジャイタン・インドネシア海洋担当調整大臣(H.E. Mr. Luhut Binsar Pandjaitan, Coordinating Minister for Maritime Affairs of the Republic of Indonesia)との会談を行いました。
岸副大臣から,1月の首脳会談で確認された事項をフォローアップし,戦略的パートナーシップを更に強化したい旨述べ,これに対し,ルフット調整大臣から,日インドネシア関係の重要性につき改めて強調したい旨発言がありました。
両者は,南シナ海や北朝鮮の問題を含む地域・国際情勢での協力についても意見交換し,引き続き両国で連携していくことを確認しました。
また,両者は,昨年末に設立された「日インドネシア海洋フォーラム」のもとで海洋分野における協力を加速することや,海上保安分野での協力,その他のインフラ分野及び防衛分野での協力を促進していくことで一致しました。
岸副大臣から,1月の首脳会談で確認された事項をフォローアップし,戦略的パートナーシップを更に強化したい旨述べ,これに対し,ルフット調整大臣から,日インドネシア関係の重要性につき改めて強調したい旨発言がありました。
両者は,南シナ海や北朝鮮の問題を含む地域・国際情勢での協力についても意見交換し,引き続き両国で連携していくことを確認しました。
また,両者は,昨年末に設立された「日インドネシア海洋フォーラム」のもとで海洋分野における協力を加速することや,海上保安分野での協力,その他のインフラ分野及び防衛分野での協力を促進していくことで一致しました。
4 ハシナ・バングラデシュ首相

岸副大臣は,シェイク・ハシナ・バングラデシュ首相(H. E. Sheikh Hasina,Prime Minister of the People's Republic of Bangladesh)と会談を行いました。
岸副大臣から,3月26日の独立記念日に対する祝辞を述べるとともに,ダッカ襲撃テロ事件後のバングラデシュ政府による安全確保へのコミットに謝意を表明しました。また,バングラデシュの「2021年までの中所得化」実現に向け協力を継続する旨表明しつつ,邦人の安全確保のため一層の取組を要請しました。これに対し,ハシナ首相から,邦人犠牲者に対する哀悼の意及び在留邦人の安全確保に対する強い決意が表され,我が国による支援継続を感謝する旨述べました。また,両者は,地域協力,国際場裡での協力強化について一致しました。
岸副大臣から,3月26日の独立記念日に対する祝辞を述べるとともに,ダッカ襲撃テロ事件後のバングラデシュ政府による安全確保へのコミットに謝意を表明しました。また,バングラデシュの「2021年までの中所得化」実現に向け協力を継続する旨表明しつつ,邦人の安全確保のため一層の取組を要請しました。これに対し,ハシナ首相から,邦人犠牲者に対する哀悼の意及び在留邦人の安全確保に対する強い決意が表され,我が国による支援継続を感謝する旨述べました。また,両者は,地域協力,国際場裡での協力強化について一致しました。
5 ラチュミンアライドゥ・モーリシャス外務・地域統合・国際貿易大臣との会談

岸副大臣は,ヴィシュヌ・シータナー・ラチュミンアライドゥ・モーリシャス外務・地域統合・国際貿易大臣(The Hon. Vishnu Seetanah Lutchmeenaraidoo,Minister of Foreign Affairs, Regional Integration and International Trade of the Republic of Mauritius)と会談を行いました。
岸副大臣から,本年1月に在モーリシャス日本国大使館が開設されたことを述べた上で,安定した民主主義国であるとともに,優れたビジネス環境を有している同国との協力関係を強化したい旨述べました。これに対し,ラチュミンアライドゥ外相は,大使館の開設を歓迎し,我が国による協力に対する感謝の意を表明しました。また,両者は,地域協力,国際場裡での協力強化について一致しました。
岸副大臣から,本年1月に在モーリシャス日本国大使館が開設されたことを述べた上で,安定した民主主義国であるとともに,優れたビジネス環境を有している同国との協力関係を強化したい旨述べました。これに対し,ラチュミンアライドゥ外相は,大使館の開設を歓迎し,我が国による協力に対する感謝の意を表明しました。また,両者は,地域協力,国際場裡での協力強化について一致しました。
6 アラグチ・イラン法律・国際問題担当外務次官との会談

岸副大臣は,アラグチ法律・国際問題担当外務次官(H.E. Dr. Seyyed Abbas ARAGHCHI, Deputy Minister of Foreign Affairs for legal and international Affairs)と会談を行いました。
岸副大臣から,核合意の継続的な履行を評価し,引き続き着実な履行に向けて協力していきたい旨述べました。また,イランが中東地域の安定に向け建設的な役割を果たすことを期待している旨働きかけるとともに,イランによる弾道ミサイルの発射は我が国のそのような期待に反するものであると懸念を表明しました。さらに,北朝鮮による6日の弾道ミサイル発射は,地域及び国際社会の安全保障に対する明らかな挑発行為であり,断じて容認できない旨述べるとともに,安保理決議の実効性を確保すべく連携することを呼びかけました。これに対し,アラグチ外務次官から,イランは地域の安定のために取り組んでいくこと,北朝鮮問題についても平和的解決のため協力していくことを述べました。
岸副大臣から,核合意の継続的な履行を評価し,引き続き着実な履行に向けて協力していきたい旨述べました。また,イランが中東地域の安定に向け建設的な役割を果たすことを期待している旨働きかけるとともに,イランによる弾道ミサイルの発射は我が国のそのような期待に反するものであると懸念を表明しました。さらに,北朝鮮による6日の弾道ミサイル発射は,地域及び国際社会の安全保障に対する明らかな挑発行為であり,断じて容認できない旨述べるとともに,安保理決議の実効性を確保すべく連携することを呼びかけました。これに対し,アラグチ外務次官から,イランは地域の安定のために取り組んでいくこと,北朝鮮問題についても平和的解決のため協力していくことを述べました。
7 オマール・アルテ・ソマリア副首相との会談

岸副大臣は,オマール・アルテ副首相(H.E. Mr. Mohamed Omar Arte, Deputy Prime Minister, Federal Republic of Somalia)と会談を行いました。
岸副大臣から,開かれた海洋の重要性を強調し,TICADも通じて二国間関係を一層進展させたい旨述べました。これに対し,オマール・アルテ副首相から,日本のこれまでの支援に対する謝意及び教育分野,資金アクセス,インフラ整備,災害分野などに関する今後の支援への期待が示されました。
【参考】環インド洋連合(IORA)
経済面での協力推進を主な目的とした地域機構であり,我が国は対話パートナーとしてIORAへ参加。IORAは重点協力分野として,(1)海上安全保障,(2)貿易・投資の促進,(3)漁業管理,(4)災害リスク管理,(5)学術・科学技術協力,(6)観光促進・文化交流を挙げている。
加盟国:インド,南アフリカ,オーストラリア,モーリシャス,ケニア,シンガポール,オマーン,インドネシア,マレーシア,スリランカ,マダガスカル,モザンビーク,タンザニア,イエメン,イラン,アラブ首長国連邦,タイ,バングラデシュ,セイシェル,コモロ,ソマリア
対話パートナー:日本,エジプト,英国,中国,フランス,アメリカ,ドイツ