外務副大臣・外務大臣政務官

平成26年5月22日
CTBT地域ハイレベル会合の様子
マルティ・インドネシア外務大臣との会談
1.5月19日(月曜日)から21日(水曜日)にかけ、岸信夫外務副大臣はインドネシア共和国を訪問し、首都ジャカルタで開催された包括的核実験禁止条約(CTBT)地域ハイレベル会合に出席した他、インドネシアの政府要人との会談、防災協力等の現場視察を行いました。
2.19日、岸副大臣はCTBT地域ハイレベル会合に出席しハイレベル・パネル・ディスカッションにおいてステートメントを行いました。ステートメントでは、グローバルな安全保障の文脈におけるCTBTの意義と、東南アジア、太平洋、極東地域(SEAPFE)の安全保障上のCTBTの意義について述べました。
3.また、同日のゼルボ包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)事務局長との会談では、岸副大臣から、CTBTの普遍化に向けたゼルボ事務局長のイニシアティブを評価すると共に、国際監視制度(IMS)の重要性への認識を共有し、CTBTの早期発効に向けて我が国としても引き続き協力していきたい旨表明しました。これに対しゼルボCTBTO事務局長からは、日本のこれまでのCTBTOの活動に対する支援について謝意が述べられると共に、唯一の被爆国として引き続き日本がCTBTの発効に向けたリーダーシップをとることへの期待が表明されました。
 
4.また、20日、岸副大臣は、マルティ・インドネシア外務大臣と会談を行いました。
二国間関係については、マルティ大臣から、インドネシアの経済発展に対する日本からの支援・協力への謝意が表明されました。岸副大臣より、我が国の集団的自衛権に関する最近の取組みについて説明したところ、マルティ大臣より、理解が表明されると共に、今後のプロセスが透明に進むことを期待する旨発言がありました。さらに、マルティ大臣から、北朝鮮による拉致問題及びインドネシアにおける旧日本兵の遺骨帰還事業についても、引き続き、インドネシアとして協力していきたい旨発言があり、岸副大臣から謝意を表明しました。
地域・国際情勢については、南シナ海の問題に関して、岸副大臣より、先般のASEAN首脳会議において、ASEANが一体となって対応していくとの立場が表明されたことを高く評価する旨述べたのに対し、マルティ大臣から、インドネシアが中国・ベトナム双方に対話をうながし、双方に緊張を高める行為の自制を呼びかける等の取り組みを行っていることについての説明がありました。
また、岸副大臣から、CTBT地域ハイレベル会合のホストに感謝を述べ、日本とインドネシアが軍縮・不拡散の分野、特に核保有国のCTBT批准に向けて協力していくことで一致しました。
 
5.また、同日のギナンジャール大統領諮問委員会委員との会談において、岸副大臣とギナンジャール委員は、両国は、長年にわたり、外交、経済、文化、人的交流など幅広い分野で友好協力関係を築いてきており、相互互恵の関係を一層強化していくことで一致しました。また、岸副大臣からは、南シナ海情勢等、地域の安全保障環境は厳しさを増しており、引き続き、地域の課題や国際問題にともに対応していきたいとの期待を伝えました。
 
6.21日のパク・アラム9世・ジョグジャカルタ特別州副知事との会談において、岸副大臣から、京都府と姉妹都市交流を行っているジョグジャカルタ特別州をはじめとする地方レベルの交流のおかげで、両国は非常に良好な関係にある旨を伝えました。また、岸副大臣から、両国は地震や津波等の自然災害多発国であることに触れ、防災分野をはじめ、引き続き協力していきたいとの希望を伝えました。

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