ブルネイ・ダルサラーム国
日・ブルネイ首脳ワーキング・ランチ


12月16日、午後0時30分から約60分間、岸田文雄内閣総理大臣は、日・ASEAN特別首脳会議に出席するため訪日中のハサナル・ボルキア・ブルネイ国王(首相兼国防相兼財務相兼外相)(His Majesty Sultan Haji Hassanal Bolkiah of Brunei)と日・ブルネイ首脳ワーキング・ランチを行ったところ、概要は以下のとおりです。
首脳ワーキング・ランチには、日本側から、村井英樹内閣官房副長官他が、また、ブルネイ側からは、マティン王子、エルワン第二外務大臣、アミン首相府大臣兼第二財務経済大臣他が同席しました。
なお、会談終了後、両首脳は、「ボルキア国王陛下の訪日に際する日・ブルネイ共同プレスステートメント」を発出しました。
1 冒頭
岸田総理大臣から、訪日いただいたことに謝意を述べるとともに、ボルキア国王の長年の尽力により、日・ブルネイ関係が皇室とブルネイ王室との交流に支えられ着実に発展してきたことに敬意を表しました。また、岸田総理大臣から、世界が歴史の転換点にある中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、人間の尊厳が守られる世界を確保すべく、ブルネイを含むASEANとの協力強化を重視していること、また、今回の特別首脳会議が、これまで築いてきた日本とASEANの「信頼」を次世代につなぎ、関係を更に強化していく機会となることを願う旨述べました。これに対し、ボルキア国王から、今回の訪日にかかる日本側の歓迎に対する謝意が示されるとともに、岸田総理大臣との間で、来年の外交関係開設40周年をお祝いしつつ、今後の日・ブルネイ関係を一層発展させていきたい旨の発言がありました。
2 二国間関係
岸田総理大臣から、ブルネイからの日本への長年のLNG安定供給に謝意を述べ、今回の「アジア・ゼロエミッション共同体」首脳会合を契機に、エネルギー移行や脱炭素化の協力を強化するとともに、「日・ブルネイ・エネルギー・トランジションに関する覚書」を踏まえつつ、国家エネルギー計画の策定への支援も含め、エネルギー分野における協力を更に強化していきたい旨述べました。これに対し、ボルキア国王から、これらの分野で日本との協力を進めたい旨の発言がありました。
両首脳は、一般旅券所持者に対する査証免除措置の対象となる期間を14日間から30日間に延長することで双方が一致したことを歓迎し、これにより、両国の人的交流が更に活発化することへの期待を示しました。
岸田総理大臣から、自由で開かれた海洋秩序の維持・強化が重要であり、ブルネイとの海洋安全保障協力を重視している旨述べたのに対し、ボルキア国王から、日本の能力構築支援に謝意を述べつつ、今後も日本との協力を推進していきたい旨発言がありました。
3 地域及び国際的な課題への対応
両首脳は、地域・国際社会の諸課題についても意見交換を行い、引き続き連携していくことを確認しました。