ベトナム社会主義共和国
鈴木外務大臣政務官のベトナム訪問(結果)
6月3日から5日まで,鈴木憲和外務大臣政務官は,ベトナム社会主義共和国・ハノイを訪問したところ,概要以下のとおりです。
1 ASEAN-Japan Dayシンポジウム出席
鈴木政務官は,6月4日にハノイで開催されたASEAN-Japan Day(AJD)シンポジウムに,マイ・ティエン・ズン・ベトナム政府官房長官(H.E.Mr. Mai Tien Dung, Minister, Chairman of the Office of the Government of Viet Nam),ASEAN各国の高級実務者及び在ハノイ・ASEAN各国大使等と共に出席し,オープニングセレモニー及び続けて実施されたハイテク農業のセッションにおいて以下のとおりスピーチを行いました。
(1)オープニングセレモニー
鈴木政務官は,対日調整国ベトナムの支援により,昨年安倍総理が発表したAJDシンポジウムを開催できることを嬉しく思う,昨年発出された日ASEAN友好協力45周年記念共同声明にもあるように,日ASEAN協力は年々深化しており,今回のAJD第一部のシンポジウム及び7月に開催予定のAJD第二部の音楽祭を通じて,日ASEANの人々に,拡大する草の根の日AEAN協力を実感して欲しい旨述べました。また,鈴木政務官は,日ASEAN協力の柱の一つである「心と心のパートナー」について,安倍総理が提唱した「文化のWAプロジェクト」を継続していきたい旨述べました。鈴木政務官は,シンポジウムのテーマである,(ア)日ASEAN協力,(イ)ハイテク農業,(ウ)スマートシティー及び(エ)高齢化社会は,ASEANの対日調整国のベトナム,昨年のASEAN議長国のシンガポール及び本年議長国のタイがそれぞれ重視するテーマにも合致しており,このテーマ設定も日本のASEAN重視の姿勢を示している旨言及しました。
(2)ハイテク農業セッション
鈴木政務官は,日本の農業が抱える課題及び日本のスマート農業の取組によってそれらの課題を乗り越えていること,また,同様の課題に直面し得るASEAN各国との様々な協力の潜在性につき説明を行いました。さらに,鈴木政務官は,日本には多くの外国人観光客が訪れ,日本の安全かつ高品質な農産品も広く知れ渡っているが,ASEAN諸国の中には,東日本大震災後の日本産食品に対する輸入規制を維持している国もあるとして,早期撤廃をASEAN諸国に対して要請しました。
2 ベトナム政府・党要人との会談等
また,鈴木政務官は3日,グエン・マイン・クオン共産党中央対外副委員長,レー・ホアイ・チュン外務次官,4日,ヴー・ダイ・タン計画投資省次官,グエン・クオック・クオン外務次官と意見交換を行いました。鈴木政務官からは日越関係は政治的な信頼関係と国民関係が良好であり,あらゆる分野で関係が発展していることを嬉しく思うと述べたのに対し,ベトナム側からは政務官としての初めての訪問を歓迎し,ベトナムの発展のための日本からの支援に感謝,両国の「広範な戦略的パートナーシップ」を更に発展させたい等の発言がありました。双方は,ベトナム人材の受入れを含む人的交流の拡大や民間投資の促進にもつながる経済分野の協力について,両国が共に取り組んでいくことを確認し,具体的方策について意見交換しました。その他,北朝鮮情勢や南シナ海問題についても意見交換を行いました。
3 日本国際学校,フン・イエン省イエン・フー農協視察
滞在中,鈴木政務官は4日にベトナムのザオ・スアン・ホック元水資源大学学長が中心となり日本式教育を提供している日本国際学校を,5日に「北部地域における安全作物の信頼性向上プロジェクト(技術協力事業)」を実施中のフン・イエン省イエン・フー農協を訪問しました。