タイ王国
日・タイ外相会談
平成29年7月17日


7月17日(月曜日),国連ハイレベル政治フォーラム出席のためニューヨークを訪問中の岸田文雄外務大臣は,ドーン・ポラマットウィナイ・タイ王国外務大臣(H.E. Mr. Don Pramudwinai,Minister of Foreign Affairs of the Kingdom of Thailand)と外相会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
- 冒頭,岸田大臣から,本年3月の天皇皇后両陛下のタイお立ち寄り時のおもてなしに謝意を述べた上で,本年は日タイ修好130周年に当たり,様々な交流や行事が活発に行われていることは喜ばしく,9月に予定されている日タイ修好130周年記念行事についても盛大に行いたい,また,メコン地域の発展のため,タイと協力・連携していきたい旨述べました。これに対し,ドーン大臣は,天皇皇后両陛下のタイご訪問にタイ国民は深い感銘を受けた,日タイ修好130周年についても共に盛り上げていきたい旨述べました。
- 岸田大臣より,タイが進めているCLMVT(カンボジア,ラオス,ミャンマー,ベトナム,タイ)マスタープラン作成やインフラ整備に協力の用意がある旨述べ,ドーン外相より,日本・タイ・ミャンマー間の三角協力が農業・水産分野などで進展していることは喜ばしい,これはSDGsの目的とも調和していると考えると述べました。また,両外相は,ダウェーSEZ開発における日・タイ・ミャンマー三か国の連携の重要性について一致しました。さらに,両外相は,安保・防衛分野における協力を強化していくことでも一致しました。
- 両大臣は,アジアの地域情勢に関して意見交換を行い,来月のASEAN関連外相会議で連携していくことを確認しました。特に北朝鮮問題について,岸田大臣からは,北朝鮮は新たな段階の脅威であり,7月4日のICBM級の弾道ミサイルの発射は地域全体の脅威であり,北朝鮮の非核化に向けた圧力の強化が必要である,東南アジア諸国による規制の強化が重要である,拉致問題は最重要課題であり,早期解決に向けて協力していきたい旨述べました。これに対し,ドーン大臣からは,タイは北朝鮮については,安保理決議を厳格に遵守しており,中には決議以上の内容の措置をとっているものもある旨の説明がありました。また,両大臣は,北朝鮮問題については,今は圧力の強化が重要ということで一致しました。